風そよぐ部屋

ウォーキングと映画の無味感想ノート

映画二題/マイレージ、マイライフ(Up in the air)、しあわせの隠れ場所(The blind side)

2010年07月28日 | 映画

予告編は、かなりおもしろそうだったのに、がっくりC級映画。
徹底的に喜劇、ロマンチックコメディにすればなんとかB級になれたのですが、中程からはもう全く退屈になってしまった。
クルーニー主演だけに期待した私が馬鹿でした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
アメリカンフットボールの実際の選手のサクセスストリーがベースなのだが、
良くも悪くもアメリカの金持ちの独りよがりな"善意の押しつけ"の物語。
貧しい、体のでかい黒人少年を、引き取り、育て彼が一流のプロに育っていく行く物語をコメディ調に描く。
この話を、シリアスなヒューマニズムの押しつけのように描いたら、かえって胡散臭いのだが、
主人公のリー・アン(サンドラ・ブロック)一家を超主観主義者の一家として描いたことが成功した。
この一家は、アメリカ南部でレストランを何軒も経営する金持ちで、共和党支持者で、鼻持ちならない善意を押しつける
慈善家なのだが、その主観主義が徹底するといつの間にか応援というか肩入れしてしまうおかしさもある。
だが、せいぜいB級、です。
嫌みで不愉快な善意、その非難などくそ食らえ、私は私の道を行く見たいなもっとコメディタッチに徹すれば楽しい映画になったと思うのだが。
このポスターのシルエット、いいですねェ。

アメリカの学生がスポーツ奨学金を獲得するには、スポーツの力量だけでなく、学業の面の厳しさがあること、
そして学生がドラフトを受けたり、プロになるには契約に当たって双方のかなりの透明性が求められることは、
誇張と美化は多分にあるとは思うが、アメリカの場合は日本より上なのだろうとは思う。

京都=洛南・洛中・東山の一部を歩く/1

2010年07月25日 | 国内旅行
7月18日~21日、京都に滞在した。
去る3月私の友人が逝去した。60歳であった。
彼を偲ぶ会が京都で行われた。偲ぶ会は2時から行われ、2次会、3次会と続いた。
18日は、京都駅八条口前、R&Bホテルに泊まった。1泊朝食付6800円。
せっかく京都に行くので、少し京都を歩くことにした。
17日は折しも、祇園祭・山鉾巡行だがそれに間に合うようには出発せず、その観光はしなかった。
18日、10:50の東京発の"のぞみ"に乗ると、13:11にはもう京都に着いてしまうのであった。
そして、のぞみの足下には

電源があり、無線ランが無料で使えるのであった。私は電車の中ではパソコンは使わないが。
19日から観光をした。

まず、京都駅奈良線で六地蔵に行き、そこで地下鉄東西線に乗り換えて醍醐駅で下車した。
醍醐寺
醍醐寺は、真言宗醍醐寺派の総本山で、1994年世界文化遺産に登録された。

入り口                                 唐門(国宝)
 
西大門(仁王門)
  
金堂                                  不動堂
 
                                     不動像
 
真如三昧耶堂
 
五重塔
 
祖師堂
 
中門                                  鐘楼堂
 
大講堂                                                               その屋根の上部
  
弁天堂                                 女人堂
 
霊宝館[春と秋のみ公開]                        この時期は仏像展示のみ
  
拝観料600円、霊宝館600円[仏像は数は少ないが見応えがありました]、その他、私は入らなかったが、三宝院庭園[600円]がある。
醍醐寺は女人堂からさらに上醍醐があるが1時間ほどかかる山の上なのでここで引き返した。
地下鉄東西線で六地蔵まで行き、今度はここから京阪電車で深草駅まで行った。

石峰寺[江戸時代中期の画家・伊藤若冲の下絵を元に作られた石仏五百羅漢が有名]
  
 
  

宝塔寺                                  大雪寺
 
円妙寺                                  直勝寺
 
霊光寺                                 慈雲寺
 
仁王門
  
本堂                                   宝塔
 

深草駅から京阪電車で伏見稲荷駅へ

伏見稲荷
 

伏見稲荷駅から京阪電車の鳥羽街道駅へ、歩いて東福寺へ

荘厳院                                 桂昌院
 
願成寺                                 東光寺
 
芬陀院[雪舟寺]拝観料300円
 

東福寺 東福寺は臨済宗の総本山

旧下門                                 禅堂
 
三門[手前は思遠池]                             浴室
 
五社成就宮                               鐘楼
 
本堂[仏殿]                                
 
開山堂                                 開山堂前の庭園[400円]
 
 
愛染堂                                  通天橋
 
本堂から開山堂に至る廊下                       方丈の庭園[400円]
 
 
経堂                                  殿鐘楼
 
大機院                                 明暗寺[尺八根本道場]
 

悲田院                                  京都市内が展望できる
 

泉湧寺 (せんにゅうじ) (500円)
大門                                  心照殿[宝物殿](300円)
 

楊貴妃観音堂                                               
  [引用] 
経蔵                                   浴室
 
仏殿                                  舎利殿
 
霊明殿                                 月輪陵
 
唐門・霊明殿


三宝大荒神神社                              独鈷水
 
来迎院                                 含翠茶庭
 
善能寺                                 今熊野観音寺・大師堂
 
今熊野観音寺・本堂                            子守り大師
 

新善光寺
 

泉涌寺三門                                東福寺駅(左:奈良線、右:京阪電車)
 
奈良線の東福寺駅まで歩き、ホテルに帰った。
ホテルは、京都駅前・京都タワー前のアパヴィラホテル(京都駅前)の泊まった。
1泊5300円(軽朝食付)、目の前がコンビニで便利であった。
気温36度の猛暑でした。今日は、ちょっとスケジュールがハードで疲れました。                       【続く】 

京都=洛南・洛中・東山の一部を歩く/2

2010年07月25日 | 国内旅行
7月20日
昨日は、ちょっとハードすぎたので当初計画していた清水寺はパスすることにした。
9時、ホテルを出て、京都駅からバスで三十三間堂に行った。


三十三間堂
本堂正面                                本堂裏:通し矢
 
法然塔                                 鐘楼
 
太閤塀                                 通し矢射場の門
 
千体千手観音像                         千手観音坐像          風神・雷神像[この四葉は引用]

三十三間堂は第一級のお薦めである。この広いお堂の中には、林立する千体の千手観音立像、真ん中に千手観音坐像、
その前面に、国宝の風神・雷神像と国宝の観音二十八部衆像だけがあり、その他には何もなく、圧倒的な迫力です。[600円]

智積院 真言宗智山派の総本山
総門
 
講堂                                 大師堂
 
本堂                                  本尊の来日如来
  
庭園                                  長谷川東伯の障壁画[レプリカ]
 
 
学侶墓地(修行途中でなくなった僧達の墓、初めて見た)
 
境内は自由参観できるが、長谷川等伯の国宝障壁画などの収蔵庫は拝観料(500円)

妙法院門跡[中は非公開]、三十三間堂は妙法院門跡の飛地境内となる


豊国神社
 

方広寺
 
豊国神社に隣接するがその間に境もなく、このお寺の名を記したものはない。巨大な鐘楼があった。だが、全体は高くは無い。
近くにいたご婦人に「ここは方広寺ですか」と訪ねると、「昔は大仏があったが火事で焼失した」と教えてくれた。

この後、清光寺に行く予定であったが、猛暑のため清水寺は省略した。

六波羅蜜寺
 
阿古屋塚                                平清盛公之塚
  
空也聖人像
[空也は踊り念仏とも言われる天台宗空也派の祖で、その口先から「南無阿弥陀仏」を意味すると6体の阿弥陀像が出ている]
私の好きな仏像の一つだが、とても小さいものであった。写真は引用。
 
宝物館にはいくつかの仏像や彫刻が安置され、見応えがある。境内は自由参観、宝物館は600円。


建仁寺 栄西禅師によって開かれた臨済宗建仁寺派の大本山。
                                    勅使門
 
三門[望闕楼]                                
 
法堂                                  浴室
 
開山堂                                 ○△□乃庭
 
方丈内(庭は大雄苑)                       風神・雷神図屏風[国宝](レプリカ)
  
潮音庭                                 大雄苑
 
                                     風神・雷神図屏風[国宝]=撮影出来る
 
法堂内=雲龍図[天井:デジタル複写] 
  
法堂、方丈内は拝観料500円が必要

摩利支天堂(建仁寺の塔頭の一つ)、摩利支天は古代インドの女神で七頭の猪に坐している。
開運・勝利の利益、亥年生れの人々守り本尊と言う。猪はとても珍しいと思う。
 
  

この後、知恩院に行く予定であったが、あまりの猛暑のため、ホテルにタクシーで帰り、シエスタ=昼寝をした。
ホテルでシャワー、食事、たっぷりの昼寝をして夕方5時過ぎに地下鉄で知恩院に出かけたのだが、
知恩院に着くと「本日の拝観は終了しました」と門が閉じられていた。そう、お寺には拝観時間があるんですね。
でも、昼寝の選択をしたのは良かったと思っています。周囲の写真を撮って帰った。

京都解放戦士の墓                           蓮如上人誕生の地・崇泰院
 
古い門の良正院                            浄土宗尼僧道場
 
青蓮院門跡
 
青蓮院門跡前の大木

地下鉄東山駅から知恩院に行く近道           一本橋(行者橋)
       
                                                                      【続く】

京都=洛南・洛中・東山の一部を歩く/3

2010年07月25日 | 国内旅行
7月21日、依然として猛暑。この日の午後帰るので南禅寺と知恩院だけを参拝することにした。

地下鉄烏丸線・烏丸御池駅で地下鉄東西線に乗り換え、蹴上駅で下車した。

蹴上駅前に琵琶湖疎水に関わる諸設備=水力発電所・琵琶湖疎水記念館などがある。
線路のみが残る「インクライン」=船を線路上の船台に乗せて運ぶ鉄道。  南禅寺に残る水路閣
 
この二つは、何気ない風景だが、お薦めです。
この水路閣は、なんと南禅寺の境内にあるんです。計画段階では、古都に似つかわしくない建造物と福沢諭吉らに反対されたという。
私にはローマが連想されてとても素敵でした。
京都駅も新しくなりました。これも古都京都には「似つかわしくない」建造物と言われるのでしょうか。
構内はとてもしゃれていますが、今回は撮り忘れました。


南禅寺 臨済宗南禅寺派の大本山である。

まず、金地院[南禅寺の塔頭の一つである]の三門         明智門
 
東照宮
 
開山堂
 
方丈
 
庭園
 
拝観料400円だったと思う。

大本山南禅寺総門                           勅使門
 
三門
 
この三門は500円の拝観料を払うと、楼上に登ることができ、京都の町を臨むことができます。
登ることのできる三門は少ないと思います。お薦めです。
 
三門楼上には見応えある釈迦座像他の仏像が安置されている。
 
本堂 
 
方丈と庭園[拝観料500円]
 
如心庭                                 六道庭
 
 

地下鉄蹴上駅に戻り、次の駅東山駅で降りて、知恩院まで歩いた。

知恩院 知恩院は、法然上人が開いた浄土宗の総本山。

知恩院前の古門
 
三門
 
三門の後ろにこんな天女が                           霊塔
 
阿弥陀堂
 
御影堂
 
納骨堂                                 経蔵
 
写経塔                                 一心院
 
智恵の道[法然上人御廟に行く道]                 門の奥に見えるのが勢至堂
 
勢至堂
  
御廟の門                                その中
 
御廟                                   手前右に白砂で小山が築かれていた、「清め」らしい
 
濡髪神社                                千姫の墓
 
北門

知恩院には、有料の二つの庭園があるが私は入らなかった。

さて、浄土宗について一言
「月影の いたらぬさとは なけれども ながむるひとの こころにぞすむ」は法然上人の歌、"阿弥陀仏のお慈悲の心は、すべての人々に注がれている、
手を合わせて「南無阿弥陀仏」と念仏を称える人のみが阿弥陀仏の救いを得ることができる"という教えである。
この法然上人・浄土宗の教えは、当時の仏教の教えに対して革命的であった、と私は思う。
というのは、それまでの仏教はどちらかというと、民衆を救済すると言うより、民衆を支配する道具としての宗教、権力者・支配階級のための仏教であり、
仏に救われるためには厳しい修行や出家が必要であり、多額の寄進をした者が救われるという考えが強く、
権力誇示のための巨大な仏像や伽藍といういうことが支配的であったように私には思えるから。
特別な修行・出家・寄進は必要ない、ひたすら仏を信じ、「南無阿弥陀仏」と唱えるだけで救われるという教えなのだから。
当時の仏教界の反発は強く、法然は僧籍を剥奪され、四国に流刑される。(後、許された。)
こうした思想は、弟子の一遍上人(時宗)、親鸞(浄土真宗)に引き継がれ、新しい大衆的な仏教が広まった。

冷房の効いた涼しい地下鉄で京都駅に戻り、駅ビルでのんびり食事をし、14:16の"のぞみ"で帰った。

「夏の京都に行くの?」と家族からは"?マーク"を投げつけられたのではあった。
今回は、京都のほんの一部の洛南・洛中・東山地区、その中のほんの一部の古刹・大きいお寺を見ただけだ。
いずれも各派の大本山だけに広大な敷地とたくさんの塔頭を抱えている。
敷地内の一部とわずかな塔頭を見たに過ぎないけれど、私はとても楽しかった。
今回、禅宗のお寺が多かった。
禅宗のお寺は、他の宗派とちょっと趣が異なるように思う。
禅寺では、方丈の比重が大きいと思う。
方丈とはもともと僧の小さな居室と言う意味だったが、次第に檀家・客を迎える応接間の空間となり、
客を接待するための施設、庭や襖絵で飾られた豪華な部屋が作られるようになったらしい。
本尊や仏像より、方丈や庭園への関心の方が強くなったように、私には感じられる。
それが現代では拝観料を支払って見る価値があるということになっているようではあるのだが。
一口に禅宗と言っても色々な宗派があって一様ではないが、臨済宗に特にこの傾向が強いように私は思う。
確か金閣寺・銀閣寺・竜安寺なども臨済宗のお寺であった。
中国語で経を読む黄檗宗や曹洞宗なども禅宗だが、臨済宗の趣はだいぶ違うように思う。
私は、当時の支配階級の武家が臨済宗を支持、支えたからではないかと思うのだが、どうであろうか。
臨済宗のお寺と、浄土宗の知恩院のお寺は、同じ仏教・仏教寺院ではあるがその様子は大きく違っていると思う。
今回は行かなかったが、浄土真宗の東・西の両本願寺と禅宗・真言宗・浄土宗のお寺とはまた違っていると思う。
これは、どちらが良いとか興味深いとかと言うことではない。
例えば、竜安寺の庭は、一般の民衆には開放されてはいなかった。

ところで、私は、お寺が庭園や襖絵や宝物などを一般観光客に観光させるために拝観料を取ることに抵抗はない。
だが、本尊や仏像などは見せて欲しいなと思う。
それらの保存や警備に維持費がかかるので協力維持費が必要だとの求めは当然とは思うが、
写真を撮っては行けないというのはよく理解出来ない。

今回、下調べの時間が十分で無かったのでかなりな安易なコースの選択ではあった。
京都にも、利便性のある格安のビジネスホテルはたくさんあり、宿については全く問題ない。
"金券ショップ"の新幹線回数券安売りチケットを初めて利用した。通常より片道で500円ほど安いだけだが、
時間に余裕があるなら使わない手はない。座席の指定は窓口でしか出来ないが、その手間は仕方ない。

京都に二本の地下鉄が走っている。上下・左右という感じである。
環状線になっていないこととこの二本だけでは利便性が小さいと思った。
朝のラッシュ時に乗ったが、人に触れずに乗降が出来る程度であった。
折しも京都に滞在中、京都地下鉄の赤字をテレビが報じていた。
初乗り210円と高額である。東西線はかなり深い地下を走っているようだ。
二本しかない地下鉄だが車両の幅が違うようで、東西線はかなり狭く、東京の大江戸線の感じであった。
バスも210円である。バスは事前の調査も実際の利用も私には大変難しい。
いずれにしても、京都は公共交通機関の利便性が良くなく、しかもわかりにくい。
一日千円のレンタサイクルは良いかもしれない。駐輪場の問題は残るが。
とまれ、今回は格好の学習であった。猛暑でない、より良い季節に一週間ほど気楽に出かけよう。     【終わり】

映画/ハート・ロッカー(The hurt locker)

2010年07月17日 | 映画
7月16日
 を見た。
"The hurt locker"は、「傷ついた鍵を開ける人=爆弾処理人」かと思ったら、アメリカ軍の隠語で「苦痛の極限地」、「棺桶」を意味するそうだ。
2008年のヴェネツィア国際映画祭、トロント国際映画祭で上映された。第82回アカデミー賞で9部門にノミネートされ、
作品賞、監督賞、オリジナル脚本賞、編集賞、音響効果賞、録音賞の6部門で受賞した。
アメリカ軍の危険物処理班・ジェームズ一等軍曹、サンボーン三等軍曹、エルドリッジ特技兵三人の物語。
おもしろい映画だが、アカデミー賞をもらうほどではないと思う。
戦場下の危険物・爆発物処理班は極限の精神的圧迫・緊張を強いられる。
班長の・ジェームズ一等軍曹は「誰かがこの仕事をしなければ」といいながら、かなり無謀な爆発物処理を行い、
部下から反発を買い、機械の誤動作によって死んでもいいんじゃないのとささやかれる。
ジェームズ一等軍曹の精神はおそらくもう正常ではなく、この仕事に快感すら感じているかのようでもある。
映画では、戦争下での精神の異常は、その現れが敵に対する残虐さや、部下や同僚への虐待などが多いようだが、
この映画では、異常性の発露がいわば自分に向けられている。
異常性が自分ではない別の対象に向けられる前者の場合は、観客の反発を買いかねないのだが、
異常性が自己に向けられる場合はスリリングさが共感になる面があるのかもしれない。

だが、この映画では、私は「異常」はアメリカ側にではなく、アメリカに抵抗する人々にこそあるように描かれている、と思う。
自分の体に爆弾を巻く自爆や、子どもの死体の内臓に爆弾を仕掛けたり、第三者の市民の体にたくさんの時限爆弾を仕掛けたり、
市場の売り子や道路工事人が爆弾を道ばたに放置し、爆発でたくさんの人が死のうが市民達は平然と日常を送っている、
それが、彼らこそが"異常"なのだと映画は訴えている様に私にはどうしても思えてならなかった。
そう、自分たち米兵には罪・異常はなく、犠牲者なのだと言わんばかりである。
冷静に受け止めれば、両者の併存していることが異常なのだと言いたいのだろうが、
どう見たって、アフガン・イランへの軍事侵攻はアメリカに非があるのだもの。
この種の映画に求めるのは筋違いなのはわかっているのだが、侵略されている人々の悲しみや・怒りは全く描かれない。
彼らは無機質で、平然と爆弾を爆発させるだけの存在のよう。
もっと言えば、米軍・米兵は彼らの心がわからないだけでなく、彼らを心から恐れているのだと私は思った。
見終わって、何とも後味の悪い映画であった。

並映の『月に囚われた男』はつまらなそうなので見なかった。

大哺乳類展に行って来た

2010年07月15日 | ウォーキング
7月12日、東京国立科学博物館で開かれている

に行って来た。朝日新聞アスパラクラブの「大哺乳類展-海のなかまたち」特別招待の応募に当たったから。

「大哺乳類展」と銘打っているが、いかにも羊頭狗肉・大げさでがっかりであった。
写真は一部を除いて撮っても良い。もちろん三脚・フラッシュはだめ。  入り口にあるシロナガスクジラの模型は子の展示会用ではなくいつもここにあります。
 

アンプロケトラス                               カバの頭
 

アフリカ象
 

クジラ
 

 

 

トドやミナミゾウアザラシなど
 

 

 

小学生の夏休みの自由研究のための展示会という感じで、この展示で1400円はないだろ[今回は休館で無料]、です。
仁王立ちしたホッキョクグマは予想以上に巨大で驚きでした。
今になって"地球環境"とか"エコ"とか"生物の多様性"などを言い出した大企業・マスメディア・政党を信用することができるだろうか。
30年ほど前に市民団体が、"虹とグリーン"、"脱原発・脱車社会"などを主張した時、彼らはそれを「一笑」したのでした。
緑豊かな北総台地・三里塚に空港建設が決められた時、農民と反対派は"農を破壊して日本の未来はない"と異議を唱えました。
その時、「公共の福祉は少数派の利益に優先する」、「公共の福祉のためには、開発=自然破壊は許される」、でした。
羽田・都心からはるかに遠く、少ない滑走路、騒音をまき散らす内陸空港・成田空港は、
アジアの国際ハブ空港競争から完全に取り残されてしまったばかりか、この空港の行き先さがどうなるのかさえ不透明です。
30数年前のその主張は、確かに少数派でしたが、今日では多くの人々に共感を与え、新しい指針となるかもしれません。
今日の大企業の言う"エコ"は、そう言わなければ世間から非難を浴びるだけでなく、それが何より彼らの儲けになるからです。
彼らの儲けはなるが、同時に人と社会にとっても良いことなので、それは良いことです。
ですが、自動車や家電企業救済のための「エコ減税」による「偽景気回復」や高速道路無料化政策などは本当に地球環境・自然・人に優しいでしょうか。
かつて言われた中国のような「高成長」、「景気回復」は日本にはもうありません。
ものを大量に作って、大量に消費する生産活動による好景気ではなく、
人が人に奉仕する労働=福祉や利潤が少なくても人の生存に必要な林業・農業・漁業の雇用を作り出すのが良い。
企業の利益確保=好景気維持のためには、派遣・非正規労働のほうが良い、と人々を貧困の連鎖に縛り付けている社会はまともでしょうか?
そんなことを考えさせられた展示会、早々に引き上げました。

ところで、瀬戸内海豊後水道に祝島と言う小さな島がある。
祝島は豊かな漁場で、日本での数少ないジュゴンの生息地とも言われている。
中国電力は、その対岸・山口県上関町に、原発を建設するというのである。

原発は、「二酸化炭素を出さないクリーンなエネルギーだ」と言われる。
果たして、本当にそうだろうか。
原発の燃料であるウランの生産にエネルギーはかからないのか。
寿命は50年位と言われる原子炉は使えなくなっても放置して置くことはできないし、廃棄・解体には作るよりはるかにお金がかかるはずです。
また使用済み燃料や大量に生じるの廃棄物も同様である。
それらは50年間、100年間管理すれば無害となるのではない、ほぼ永久的に管理しなければならない。
「クリーンなエネルギー」にはこうした処理や管理に使うエネルギーや費用は計算されていないのだ。
万一、原子炉爆発事故が起きれば、莫大な「二酸化炭素排出と被害」をもたらす。
そもそも核分裂は、我々人間の力をはるかに超えていて我々の制御が及ばないのだ。
科学の力、人の知恵は万全で事故を未然に防ぐことができるなどとは、傲慢と言うより、ただそう信じたいだけだ。
祝島には、ずっと以前から行きたいと思って来たのだが、まだ実現していない。
来年にはひっそりと訪れたいと思っている。      

港区・田町~麻布~広尾を歩く

2010年07月11日 | ウォーキング
7月11日、午前中は曇りで最高温度が28度というので朝早くから出かけたのだが、日が少し射しとても暑かった。


普連土学園と言うユニークでかわいい名前の学校             亀塚稲荷
 

クウェート大使館                           ハンガリー大使館
 

イタリア大使館                            綱町三井倶楽部 
 

オーストラリア大使館                        龍原寺
 

長久寺                                 当光寺
 

円徳寺                                 福泉寺
 

浄廣寺                                 韓国大使館
 

善福寺
参道                                   善福寺
 

上部の方が広くなっている奇妙な建物は「元麻布ヒルズフォレストタワー」と言う28階建てマンションで一戸数億円という。
多くの写真のバックに入って、いかにもイヤらしい。
以下の寺は、善福寺の塔頭か
専光寺                                  善正寺
  

真福寺                                  金蔵寺
 
善光寺                                  光善寺
 

腎崇寺(備前佐賀藩鍋島家の菩提寺・禅宗)                 徳正寺
 

大法寺                                 長伝寺
   

西町インアt-ナショナルスクール{元駐日米大使ライシャワーの妻松方春子の祖父松方正熊の広大な邸宅跡}    スロヴァキア大使館
 
松方正熊は、幕末に活躍し、日本の首相になった松方正義の息子。


麻布氷川神社                               アルゼンチン大使館
        

若松寺                                  浄専寺
 

延命院                                  曹渓寺
 

円沢寺                                  西福寺
 

明稱寺                                  春桃院
 

イラン大使館                              称念寺
 

パキスタン大使館                            アルジェリア大使館(パキスタン大使館の隣)
 

フィンランド大使館                            天真寺
 

"風の吹く所"モニュメント          カタール大使館                           イエス・キリスト教会
  

ノルウェー大使館                           スイス大使館(ノルウェー大使館と向かい合う)
 

ドイツ大使館                                                                 ドイツ領事公邸入り口
    
ドイツ大使館の日本語の横断幕と壁一面のサッカーワールドカップの写真は心和みます。
領事館入り口には、漢字が書かれた碑が。 

有栖川宮記念公園
 

フランス大使館

ドイツ大使館と比べると味気ない感じがします。
イタリア大使館はもっと大きいかなと思っていましたが、こぢんまりしていました。

沢山お寺もあるので、もう少しゆっくり回る予定であったが、暑くて途中から省略した。
スポーツジムは運動にはなるがやはり味気ない。実際のウオーキングの方がはるかに楽しいのだが、
暑くて、汗びっしょりになってやはり困ります。
元麻布というと、今では大使館やいわゆる億ションのある高級住宅と言われるが、
自転車では登るのが難しいほどの急な坂がやたらと多い、しかも道は狭く曲がりくねっている。
建物の表側は三階だが裏側の道路の一階の入り口になっていたりするという感じ。
この前と後ろの道路は階段でつながれていないので、遠回りして裏に出るという感じ。
おそらく生活しづらいに違いない、と私は思った。
暗闇坂、狸坂などの名前が今も残っているが、これは昔は人気のない田舎だったと言うこと。
ご覧の通り、人通りはほとんどない。
有栖川宮記念公園前に小さなスーパーがあって、そこだけは外人の家族連れなどで賑わっていた。

さて、本日は「第22回参院選」、「サッカーワールドカップ決勝戦」である。
果たして、いかなる結果となるやら。

平河町~九段(千鳥ヶ淵戦没者墓苑・靖国神社)を歩く

2010年07月03日 | ウォーキング
7月3日永田町駅から平河町~千鳥ヶ淵戦没者墓苑・靖国神社~市ヶ谷あたりを歩いた。



地下鉄永田町6番出口を出ると、衆議医院議長公邸、その入り口に"華族女学校遺蹟"とあった。
  

メキシコ大使館  近くにレバノン大使館などもあるようだがわからなかった。    自民党本部
 
建物周囲にメキシコ国旗の緑・白・赤が使われている。

国立劇場・伝統芸能情報館                           新党日本の本部
 

南アフリカ大使館


平河天満宮
   

ポルトガル大使館[ビルの4、5階部分]
 

イスラエル大使館は日テレ南館前にある。建物は路地の奥にあり、路地の入り口には警官詰め所があって、撮影は許されない。
また、在日大使館のホームページにも写真は紹介されていない。

日テレ南館                                アイルランド大使館(このビルの一部) 

イギリス大使館(敷地はとても広大で、この角から奥まであるのだが写真に写らない、130m×300mはある)
 
ブルー部分がイギリス大使館。調べたら、江戸時代はこの一帯は幕府の用地で、
いわゆる「ほうろく調練場」と言われ馬術などの練習場であったという。
敷地は、3万5千平方mあり、国有地で賃貸料は年3500万円だという。
在日アメリカ大使館は1万3千平方m、同様に日本の国有地だが、1997年までは年額250万円、
その後値上げ案を提示したところ、アメリカ側が支払いを拒否しているという。

千鳥ヶ淵戦没者墓苑
 

無量寿寺渡橋別院(最上階がお寺という)
 

靖国神社
大村益次郎像
  
 

日本山妙法寺(靖国神社と狭い道を挟んで日本山妙法寺がある)


EC代表部                                               ローマ法王庁大使館
  

ルクセンブルグ大使館                             日本棋院
 

各国の大使館はいろいろである。
必ずしも、独立した建物ではなく、マンションや普通のビルにテナントして入っている場合もある。
大きいもの、小さいもの、カラフルなもの、しゃれているものなど、様々。
私は、靖国神社を初めて訪れたが、私の先入観なのか、私はどことなく違和感を感じた。参拝者は多くはなかった。
千鳥ヶ淵戦没者墓苑も初めてであった。こちらは、3~4人であった。

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【さて、以下は全く個人的な事柄である】
夏は、日射しが強く、高温下のウォーキングはかえって体に良くないし楽しくないので7月から、
スポーツジムに通って、ウォーキングの回数を少なくしている。
ジムは少し冷房が効いている。マシンのウォーキング、バイクは確かに味気ないが、暑さの問題の他に、
私は手足の筋力がとても落ちているのを感じ始めていたので、筋力トレーニングは始めたいと思っていた。
我が家はこうして家族全員がジムの会員となった。行くのはもちろんバラバラである。
休みの月曜の他は、いつ・何度でもプールやジムや教室を利用でき、一ヶ月7000円、お風呂付き、家から自転車で3分である。
私は午前中、ストレッチと筋トレを1時間弱やり、日中のウォーキングは涼しい日だけにすることにした。
今日は、曇りなので出かけたが、とても蒸し暑いが2時間半ほど歩き、たくさん汗をかいた。

映画二題/ニューヨーク,アイラブユー/抱擁のかけら

2010年07月02日 | 映画
6月29日、朝から雨で、映画を見に行った。残念ながら、駄作であった。飯田橋ギンレイ。


オムニバス映画ではないと宣伝は言うが、全体としてまとまりのあるストーリーではなく、どう見てもオムニバス映画。
様々な形の「愛」と言うけれど、新鮮味はなかった。
私は、軽いタッチのオムニバス映画は好きだが、この映画は出会った男女がすぐセックスしたり、しゃれた会話があるわけでもなく駄作としか言いようがない。
女優志望の若い女の子が車いすの女性の役作りのために、童貞の男の子とデートをする作品が私には、ちょっぴりおもしろかったが、
車いすに座ったままだとパンツが脱ぎづらいので、彼女は木の枝にぶら下がって「パンツを脱がして良いのよ」と彼を誘い、
彼と彼女はセックスするのだが、どうしてこのシチュエーションが必要なのか私にはさっぱり不明だ。
これは受け狙いだけというか、やはり禁じ手だ。
ダンサー志望の男性がベビーシッターをする作品もおもしろかったが、子どもに目を向けない母親に「この子を大事にして」とありふれた説教には興ざめ。
アジア系や黒人達の出演がしていなかったのは、ニューヨークにしては不自然な感じがした。
前作『パリ、ジュデーム』にはとうてい及ばない。

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『ある事件で視力を失った映画監督マテオ、「究極の愛」の誕生から崩壊そして再生』と宣伝文句は何とも大げさだが、駄作。
主演のペネロペ・クルスは、きれいでそのおっぱいは大きくきれいだが、それだけでは映画は持たない。
彼女は女優になる夢を持つ女性を演じるのだが、末期癌の父親の治療費のために、金持ちの愛人となる。
彼女は、愛人に金を出させ、自分が主演する映画を作らせる。その映画監督と恋愛関係になり、逃避行するというメロドラマ。
この金持ち、愛人に疑いを持ち、映画の撮影シーンや合間の全てを息子にビデオにとらせる。
そのビデオに映る彼女の口の動きをプロの読唇者に読ませ、そのあげく、ドメスティックバイオレンスで彼女を脅迫するという変態、
なんとも後味の悪い作品であった。

映画は、確かに見てみないとその善し悪しはわからない"ギャンブル"ではある。
だが、期待して行くだけに、駄作の時は、落胆は大きい。
いかに宣伝のためとはいえ、「視力を失った」、「究極の愛」、「崩壊・再生」はないだろう。