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今日の、そして今回の旅で一番素敵だった、左下(さくだり)観音
10月30日
7:55七日町駅発、あまや駅8:09着、上り電車は10:44、13:20、慌ただしいです。天気予報では晴れ、なのに途中から雨、
ほとんど一日中降ったり止んだり、折り畳み傘にしたので濡れました。七日町~西若松間はJR只見線、西若松~あ
まや間は私鉄の会津線、同じ車両なので乗り換えはありません。460円 あまや駅は田んぼの中にポツンとあり、
駅舎もなく無人駅です。
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左下漢音は、あまや駅からおよそ6kmほど、遠いです。10:44に間に合うか気が気ではありませんでした。
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気温12度の中、大股で大急ぎで歩き、汗をだいぶかきました。道があっているかも心配でした。滝壺稲荷神社が目
に入ったのは、1時間ほど過ぎでした。 滝壺稲荷神社裏の風景
しばらく行くと左下観音への案内板があり、一安心しましたが、
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ここからの参道はかなり急こう配の山道なので間に合わないだろうなとあきらめ始めました。でも道は舗装され
てはいませんが、しっかりしていて落ち葉ではないので助かりました。左下観音堂が見えた時は、感動しました。
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中に入ることができます。管理者はいません。古く傷んでいるので足を踏み外したら大けがです。中に入り、下に
降り、さらに進むと小さな洞窟があり、そこに首なし観音が。
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外から撮影
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人々の信仰を感じました。ここからの眺望も素敵でした。
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帰りは下りなので、急げば10:44に間に合うだろうと判断し、また大急ぎで歩き帰りました。少し余裕ができたの
で、道端の風景を撮る余裕もできました。
霧とちょっぴりの紅葉です。
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10:44の電車に間に合いました。電車は、空いていました。一人の男子学生が乗りました。11時に七日町駅に着き、
11:09のバスで会津風雅堂(イベントホール)に向かいました。これまで回れなかったところを歩きました。うどん
屋があったので早目の昼食にしました。市内巡回バス
建福寺・臨済宗妙心寺派 善龍寺・曹洞宗 山門
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本堂
善龍寺・地蔵堂 津島神社
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恵倫寺・曹洞宗 山門 仁王
宝積寺 小田山忠霊堂 昔陸軍基地があったところだそうです。
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旧会津領主葦名家廟所
ここからは農道でした。クマに注意の看板が、それよりもこの道が正しいのかが心配でした。
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ネパール博物館が併設されている料理屋、入りませんでした。 奴郎ケ前の地蔵群
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子安地蔵尊 熊野神社
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天寧寺(曹洞宗) 参道
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天寧寺・本堂
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近藤勇の墓はかなり奥の山の中、左:近藤勇墓、右:土方歳三慰霊碑 山道を行くと愛宕神社
愛宕神社参道は険しい急勾配でした。
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伊勢宮 松栄時・真言宗
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正法寺
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正法寺・境内 正教寺・浄土真宗
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若松城天寧町門外堀土塁 浄光寺・浄土真宗本願寺派
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今日の予定はここまでと、本堂前で疲れたのでおやつを食べながら、帰りのバスを調べていると、予定していた
御薬園バス停は七日町駅行きは通らないので、どうしようかと悩んでいると、「お困りですか?」と住職の奥様に
声を掛けられました。事情を話すと娘さんと住職も出てきて「商工会議所前が近い」と教えてくれました。「座頭
市のお墓があります」と奥様が案内してくれました。旅の終わりに人々の優しさに触れて、良い思い出になりま
した。私の好きな親鸞さんの縁でしょうか、良かったです。
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今日の歩数計は、3万を越えました。20kmほどでしょうか。足の指先は痛くなりましたが腰は大丈夫でした。
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10月27日~31日の4日間会津若松を歩きました。会津地方は母の故郷で、子ども時代何度も訪れました。当時の上野
駅は、ヨーロッパのターミナル駅の様に、プラットホーム
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がいくつの並んでいた様に記憶してい
ます。プラットホームへの入場は、発車時刻の直前で、一斉に電車に駆け出して席を確保するような凄まじい様相で
した。大変な混みようで私は網棚や床で寝たような思い出もあります。夜行で行くと郡山で朝となり磐越西線に入
るため長く止まり、ホームで洗面などをしました。SLの煤は凄まじいもので特にトンネルに入る時は窓を閉めなけ
ればなりませんでした。懐かしい思い出です。今では、郡山までは新幹線で1時間、会津若松にはそこから1時間ちょ
っとです。磐越西線は1時間に1本ほどですのでちょっと時間がかかりますが。
1週間前にこの旅を計画した時は、ホテルが全く取れませんでした。今回も会津若松駅周辺では予約が取れず、七
日町の大阪屋だけが取れました。観光スポットは七日町周辺の方が多くまた1週間前は大雨でしたので結果オーラ
イでした。ホテルの予約後、ネットを検索すると会津33観音巡りがありました。いくつか魅力的な観音もあるのです
が、その多くがアクセスが良くないので2、3か所となりました。城下町なので寺は多いのですが、とりわけ大きな寺
社や神社も少なかったです。城下町の場合は、曹曹洞宗や臨済宗などの禅宗系が一般的に多いのですが、会津は特に
多い宗派は目立ちませんでした。これらは、明治維新・戊辰戦争の影響があるのでしょうか。私は、明治維新・戊辰戦
争については重要な事柄なのですが、難しく良くわかりません。勝者から書かれた歴史は一面的に美化され、官軍や
天皇制の作り上げた歴史を強く感じます。同時に、幕府軍にも親近感を覚えません。とりわけ美化されたいわゆる少
年兵や武士の家族の自刃には大きな抵抗を覚えます。
今回の旅の特筆は、左下り観音(さくだり)です。アクセスが非常に悪いです。公的交通機関は皆無で、最寄りの鉄道
駅から6km、しかも電車は日に数本です。駅は無人駅ですからタクシーもありません。管理者はいません。拝観料もな
いです。山の中腹にある岩を切り開き構築した見事な三層閣で8.5m四方、高さは16m程だそうで、廻り縁があります。
足を滑らせて転落したら、ひょっとしてそのまま「死」かもしれません。見ごたえあるのにウエブでの検索情報も少な
く、その由縁などの紹介も見当たりませんでした。私は、この歴史的建物がこのままでは朽ち果ててしまうのを恐れ
ます。
私は、地方に行くとつくづく思います。通学のアクセスは大変です。大都会の学生とのこの不平等、大学入試には地
方学生には絶対プラスアルファの付与が必要と思います。ローカル鉄道は学生でもっている面もあります。町も農村
も、歩いている人とほとんど会いません。道を尋ねようにもできません。その変わり自動車の往来は多いです。しかも
猛スピードです。会津地方は、ほんの少し紅葉が始まり、霧が多く、柿がたくさん実っていました。想像、期待していた
以上にこの旅を楽しむことが出来ました。
【会津の旅終わり】