まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

小木港での夜

2010年07月25日 | 旅行記C・関東甲信越

Dscn1339 17日の夜の宿となった「ホテルニュー喜八屋」。南佐渡の老舗の宿で政府観光登録の認証も持つ。通された部屋からは港の景色を見ることができる。前回直江津から佐渡に渡った時にはすぐにバスに乗ったから、初めての土地といっていい。

Dscn1340 宿泊したのは8畳(6畳+テーブル・ソファー・冷蔵庫のスペース)。昭和時代にタイムスリップしたかのような感覚であるが、それもまたよしか。

料金プランは1泊朝食つきのもので、夕食は自分でコースを選択するという。最初は小木の町に出て郷土料理を出す居酒屋に入って・・・とも思っていたが、ネットで調べても思うような店がなさそうで、宿の夕食「橘コース」を予約しておいた。食事は食堂でということで入浴後に向かう。

この日は10名くらいの団体客の他、カップル、家族連れなど合わせて40人ほどが宿泊。外国人の姿も見える。一人客は私と、もう一人中年の男性だけのようだ。団体客は宴会場での食事となり、その他は食堂で各テーブルに配膳されるというもの。

Dscn1344 これがこの日の「橘コース」。佐渡の魚介がこれでもかというくらいに並ぶ。イカ、紅ズワイ蟹、サザエ、南蛮エビがカルテットとして君臨。なるほど、これだけあれば街中に食べにでかけずとも佐渡の味覚を楽しむことができる。まさか、夏に蟹と格闘することになるとは思わなかった。佐渡に来てマゾになってしまいそうなラインナップ。

Dscn1345 これらの相手を務めるのが真野の酒「北雪」。少し甘口であるが魚の味を引き立ててくれる。冷酒ではあるが最後は蟹の甲羅に入れてすする。何とも絶妙な味がする。結局19時頃から始めて、1時間以上かけての食事ということになった。

食後、夜の小木の街を少し歩く。この時間ともなれば海からの風も涼しく感じる。小木はかつての北前船の風待ち港として栄えたところで、本町通りを中心に多くの廻船問屋や宿屋が軒を連ねていたという。

Dscn1352Dscn1360 夜ともなればもう閉まっている店も多いが、通りにはかつての屋号と一幅の絵が描かれた「田楽提灯」が灯されており、情緒を引き立てる。往時の賑わいに思いを馳せながら、ふらふら歩いて酔いをさます。

港に戻り、芝生広場でしばしくつろぐ。空を見上げれば満天とまではいかないが星も見える。何だか久しぶりに星空というのを見たような気がする。海からの風とも合わせて、ふと何だかもうこのまま宿に帰らず寝てしまってもいいかな、という気になる。しかしまあそういうわけにもいかず、部屋に戻る。ただもう疲れが出たのか、そのままテレビもつけずに横になったようである・・・・。

コメント (2)