ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

弾けたで記念日

2010年02月24日 | 音楽とわたし
今日もわたしは鍵盤を押したり引いたり?、たまにゃ苛立ち紛れに自分の手を叩いたり。
オリンピックが始まってからというもの、かなり寝不足が続いておりますが、それとこれとは別。寝不足であろうがなかろうが、とりあえずピアノの前には座る!(ピアノにおでこくっつけて居眠ってることもあるけど……)
こつこつこつこつ、毎日毎日、飽きもせず(うそうそ、たまには飽きますもちろん!)、今日はここを攻めてみよ~と目標設定をし、こつこつこつこつ。

んでもって、今日はここ↓



同業者の方々の中には多分、これのどこが難しいん?と首を傾げる方も多々いらっしゃるかと思われますが、どうしてだか弾き辛いわたし……。
まずは片手ずつでゆっくりじっくり。
弾き易い、というか、自分の指の癖に合った指使いを書き込んでこつこつ、あ、やっぱりこの方がいいかも!と、書き直してはまたこつこつ。
ゆっくりのテンポでも、とりあえず自信を持って弾けるぐらいになったら、今度は両手弾き。
すると、両手だといや~な感じがする部分が出てきて、なんでやろ?と考えて、それが納得できる理由だったらまたまた指使いの練り直し。
そんなのを延々とやってます。

今だゆっくりでないと弾けない……けれどもやつらは四分音符じゃなくて、八分音符でもなくて、にっくき十六分音符。しかも曲のテンポはアレグロ。速いです。
「ちょっとちょっと、わてら十六分音符だっせ~。そないゆっくり鳴らされた日にゃ~、温泉でも行って浸かってなしゃあ~ないがな~へらへらへら~
などと、音符さん達に思いっきりバカにされているような気になったりします

毎日が『弾けたで記念日』になるわけじゃないけれど、こつこつやってりゃいつかそれはやってきます。
オリンピックに出てる人もそうでない人も、コンサートで生計立ててる人もそうでない人も、こつこつこつこつ、『できたで記念日』を夢見て頑張ります。


嗚呼!また1時!

2010年02月24日 | ひとりごと
もう寝なあかんって、毎晩思いながら、やっぱり観てしまうオリンピック。
今夜の圧巻はやっぱりフィギアスケート。
予想通り、前々から騒がれていた選手達が、騒がれていただけの素晴らしい演技をして、きっちり魅せてくれた。

けど、今夜の選手達の中で、わたしの中の一等賞、それはカナダ選手のロシェットちゃん。
彼女の演技が終わって、彼女が感極まって泣いているのを観て、わたしはもうちょっとで号泣してしまいそうだった。
演技も立派だったけれど、なにより、直前におかあさんを亡くしている彼女が、その悲しみを胸に抱いたまま、あれだけの結果を出せたことに心が震えた。

観客席で見守るおとうさんが泣いていた。試合の解説担当の男性も泣いていた。

彼女のおかあさんの魂はきっと、あの会場にいて、カナダの国旗がはためく中、堂々と舞う娘の晴れ姿を観ていたに違いない。

もし、オリンピックに、メダル以外に特別な賞を設ける度量があるのなら、ぜひとも彼女のような人にあげてほしいと思う。
でもきっと、彼女のように報道には取り上げられないけれど、とんでもなく大変な、辛い思いをして、オリンピックに出ている選手はいっぱいいるんだろうな。

どの国が、どの選手が、何個メダルを取ったか。
それももちろん重要だろうけれど、およそ順調とは言えない道を歩みながら競技に参加した選手達の皆さんに、わたしは心を込めて、拍手と感謝を送りたい。