ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

恐怖のケチャップ爆弾

2010年02月05日 | アホな小話
朝、6時過ぎに目が覚めました。ブルブル、とんでもない、まだまだ。
今度は7時過ぎに目が覚めました。横をそっと見ると旦那がまだ眠っています。
あかんあかん、もうそろそろ旦那が起きるはず。そしたら1階のサーモスタットを調節してくれて、部屋がホワ~ンと暖かくなって、それからわたしが起きるねん。
焦らない焦らない、もうひと眠り……むにゃむにゃむにゃ……。


TとKはまだ小学校の低学年のチビっこでした。
最初のシーンは、そのチビっこのTと一緒に寝ていて、Tはちょっと熱っぽくて、寝苦しそうにしているのを心配しながら抱っこして添い寝しているところでした。
Tがスウスウと眠ったのを確認して、一階に下りて行ったその家は、わたしの従姉が引っ越ししたての家で、皆で見学ツアーなどをしていました。
子供がやたらといっぱいいて、その中には、ニューヨーク州に住む友人夫婦の娘っ子ちゃん達もいて、なので過去と現在が入り交じった子供達なのでした。
ごちゃごちゃの構成の人達が、けれども皆、昔馴染みの友達のように楽しく話していたのだけれど、突然天井の一部が膨らんで、そこから水がポトポト落ちてきて、あれ?どうしたんやろと、慌てて周りにあったタオルやラグで拭いていると、なにやら赤いものが混じり始め……。
うわっ!!血っ?!
そこに居た大人達が、もしや自分の子供になにかあったか!と不安になり、ダダッと二階に駆け上がるのを見ながら、なぜだかわたしは外に飛び出しました。
外に出ると、そこは海につながる幅の広い川が流れていて、その川の周りに建っている家々から、わたしと同じように人がいっぱい飛び出してきました。
心の中はもう不安でいっぱい。けれども、なぜだか、あの水に混じっていた赤い物の正体は、もしかしたらケチャップじゃないか?と考えていました。
男も女も、皆すごい勢いで川の中に飛び込み、少し向こうに見える高架を目指してバチャバチャ泳ぎ始めました。みんな思いっきり英語で叫んでいます。
わたしも当然のように飛び込み、皆と競うように泳いで行くと、川にかかった幅の広い高架下に一枚の板が浮かんでいて、その上には、太り気味の若い男が水着で仰向けに寝転んでいました。そしてその男の全身には、大量のケチャップが塗りまくられていたのでした。
あ~やっぱりこれやったんか、ケチャップやった!と、何気にひとり納得できたような気になってホッとした瞬間、そのケチャップまみれの男の上に、どこからともなく飛んできた別の男がドスンと乗りかかり、近くまで泳いで行った人達の水面上の顔に、ケチャップがベチャッとかかりました。
もうホラーなんだかコメディなんだかわからない展開にきょとんとしていると、いきなり高架下に逆さまにぶら下がったロボットが出現して、
ギョッとしてそのロボットを見ると、手の部分がみるみる膨らんで、火の玉のような赤いケチャップ爆弾を、泳いでいる人達に向かって投げ始めました。
辺りはもう悲鳴の嵐!うわっ!とばかりに向きを変えて、岸の方に逃げようと思うのだけど、とても間に合いません。
仕方なしに水の中に潜って隠れようと、体を沈め、息を詰め、水中から様子を見ていたら、
どっひゃ~ん!なんでわかるのぉ~
ロボットがくっきりと水中のわたしを見つけ、わたしの方を目がけて手を振りかざし、なんとその手先からは長い刀が出てきて、その刀がビュ~ッと……!

目が覚めました……旦那が「いつまで寝てんのぉ~」と言いながら部屋に入ってきてくれたのでした。喉がカラカラでした。心臓がバクバクしていました。
目覚めたら旦那の顔がすぐそばにあって、わたしは目をシバシバさせながら、「ケチャップ爆弾がな、ボスンボスンっていっぱい飛んで……せやのにな……」

「52才にもなってそんな夢見て……いっぺんセラピストに診てもらい」
これが旦那の、精一杯の返事なのでした……。
コメント (10)
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