ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

天から送られた手紙

2010年02月16日 | ひとりごと
もうええかげんにしてぇ~なぁ~と、顔を合わすと、挨拶代わりにうんざりした顔を見せっこするぐらいに、今年はよう雪が降ります。



けど、雪もいろいろですね。
高い空から、なんやしらん、自信無さげにあっちこっちふらふらしながら降りてくるのやら、雪のくせに思いっきり勢いつけて落ちてくるのやら。
ちっこいのやらでっかいのやら、ふわふわしてるのやら固そうなのやら。
でもきっと、どんな雪にも、こんなふうなきれいな六角形の結晶が見えるんやろなあ。



「雪は天から送られた手紙である」
日本における雪の研究の草分け的科学者である中谷宇吉郎さんの言葉やそうです。
今年はほんまにぎょうさん手紙が送られてきました。



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アマチュアってなんだ?

2010年02月16日 | 音楽とわたし
昨日の夕方、ACMA(アマチュア・クラシカル・ミュージシャンズ・アソシエーション)の会長アルベルトから、ディレクター全員にメールが送られてきました。
そこには見知らぬ人からの「わたしの講義を聞きたいですか?」という勧誘メールが載っていて、その人がどんな内容の講義をするかが書かれてありました。
その人は、アマチュアという存在がいかに音楽界を混乱させているか、いかに耳汚しな演奏をまき散らしているかというようなことをつらつらと述べていました。
アルベルトはきっと、来月末に行われるカーネギーホールでのコンサートの出演者を決めるオーディションのことを心配していて、というか、コンサートの内容の質を可能な限り高めたいとすごく望んでいて、その焦る気持ちがあのメールを送ることにつながったのだと思います。

ディレクター達から即座に返事が送られてきて、その人の意見には賛成できない、その人は不幸な人だ、などという意見が並べられていました。
そして突如、そもそもアマチュアとはなんだ?という議論に発展して、わたしも拙い英語力ながら、意見を述べたくなったのでした。

まず、自分の頭の中を整理しようと思い、考えを日本語で書き出しました。
そしてネットで検索してみると、やあやあ出てくる出てくる、すごい量の『アマチュアとは』という記事が見つかりました。


↓これはマジシャンのプロ、アマに関してのお話からブランド作りにつなげている意見。

「アマは自分の満足にこだわり、プロはお客様の満足にこだわる」
プロはお客様をどうやって驚かせようか、感動させようかということを優先させ、一番自信のあるマジックを磨きます。
失敗して場を白けさせないように練習を重ね、演出に知恵を絞るのだそうです。
しかしアマチュアは誰もできないような仕掛けにこだわったり、技術にこだわるのだそうです。
珍しいものや、斬新なマジックを好み、中途半端な完成度でも演じてしまいます。
だからお客様も白けてしまうのですが、気にしない人もいます。せっかく高度な技術を持っていてもつまらないのです。

これはまさにブランド作りにもあてはまるものではないでしょうか?
例えば、デザインについて考えてみると、アマチュアの中にも、ものすごい才能や技術をもった人はいるでしょう。
しかし、その人たちがみんな自分のデザインを通じてお客様を喜ばせようとしているか、といえばそうでもありません。
作品を完成させ、自分が満足すれば終わりなのです。

アマチュアはお客様を喜ばせるより、まず自分が楽しくなること、満足することを優先します。だから、自分が関心あるところにこだわります。


↓これはもっと端的にプロとアマを定義づけている例。

プロ              アマ
1. 人間的成長を求め続ける    1. 現状に甘える
2. 自信と誇り          2. ぐちっぽい
3. 常に明確な目標を指向     3. 目標が漠然としている
4. 他人の幸せに役立つ喜び    4. 自分が傷つく事は回避する
5. 可能性に挑戦し続ける     5. 経験に生きる
6. 思い信じ込むことができる   6. 不信が先にある
7. 自己訓練を習慣化       7. 気まぐれ
8. 時間を有効に習慣化      8. 時間の観念がない
9. 成功し続ける         9. 失敗を恐れる
10. 自己投資を続ける      10. 享楽的資金優先
11. 使命を持つ         11. 途中で投げ出す
12. 出来る方法を考える     12. できない言い訳が口に出る
13. 自分のシナリオを書く    13. 他人のシナリオが気になる


などという、いろんな人のいろんな意見を読んだ後、さらにじっくりと自分の心の中を覗きながら、英文をポツポツ打っていきました。あ~じれったい!

音楽が好きで、演奏することも好きな人なら、どなたでもどうぞ!と広く門を開けていながら、芸術性の高い音楽を追求する。
そこにいろんな矛盾や葛藤が生じるのだと思います。

普段の、月一で開催されている演奏ミーティングは、客席200名足らずのホールで行われています。
そこでは善意による寄付として5ドルの会費を入れる箱が用意されていますが、それはあくまでも自由意志なので、強制ではありません。
演奏途中で思いっきりコケる人、能力の範囲を超えた曲に挑戦して自滅する人、プロじゃないの?と疑ってしまうほどバリバリ弾く人などいろいろですが、
お客さんは皆それぞれに、親身になって聞いたり、時には呆れ返ったりしながら、演奏者のわたし達と共に2時間をそこで過ごします。

カーネギーの演奏会を、それらの演奏会の延長として考えるのか否か。

わたしのメールボックスに、英文がぎっしり詰まったメールがどんどん送られてきます。
ディレクターは6人。当たり前だけど、みんな英語人さんです。がんばります!





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