ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

バイバイまたね!

2010年08月17日 | 友達とわたし
三日目の夜、明日は最後の日で、しかも午前中しか遊べないのだから、朝からガンガン遊ぶぞ~とばかりに早寝した。
寝てまだほんの数時間して、突然目が覚めた。めちゃくちゃおしっこがしたい。
慌ててトイレに行くと、おしっこがジャアジャアと大量に出た。そんなことはとても珍しい。
気分良く出した後、あれ?……。
またあのイヤな感じがした。焼けつくような痛みと激しい残尿感。マジィ~!?
マジだった……。
それからはもう、すっかり再びの膀胱炎患者。何回行っても出し切れず、というより、出すものなどなにも無いのにずっと便座に座っていたいような感じ。
それと同時に突然顎までかなり痛い。
旦那に内緒で、顎と恥骨に手を当てて、なんとか寝ようと頑張ったのだけれど、そんなの眠れるわけがない。
なかなかの悲惨な夜を過ごした。
明け方に大きな雷が鳴り、また大雨が降った。
この旅行から戻るとすぐに、日本からH師匠が遊びに来てくれるのに、こんな体調になっちゃって……つい暗い気持ちになるのを抑えるのに必死だった。

夜が明けて、なんと旦那もわたしと同じように、おしっこに何度も行きたくて困った夜を過ごしたと言った。
もちろん膀胱炎とは違うけれど、わたしが何度もゴソゴソしたので起こしてしまったのかもしれない。ごめん。

さて、対照的にしっかりと眠れたA子。起きてくるや、シャワー室の床をまた磨き始めた。
昨日は50%。それであきらめるのかと思いきや、なんのなんの、今日は仕上げとばかりに漂白剤をかけまくる。
とうとうきれい率95%になり、さらにゴシゴシ、じゃ~ん!この通り、真っ白のぴっかぴか!漂白剤大好き娘のA子ならではの頑張りで、トイレに座るたびに眺めながら、なんとなぁ~く暗い気分にしてくれた黒ずんだ床がきれいになった。

こういうのってきっと、気にならない人もいて、それでそんな人達からは思いっきり自己満足の行為に見えるんだろうけれど、それがほんとに大事なんだよね~A子!めちゃくちゃわかるけれど、漂白剤アレルギーのわたしにはできないよ、そんな連続技……。




最後の今日はなんとなく晴れてきそうな気配。旦那がティーンの頃に内緒でビールを飲みに行った島に、ボートで探検しに行くことにした。
なんとなく盆栽の趣味がある恐竜……と思えなくもない佇まい。



島の周りは平な岩石で囲まれている。



ボートを近づけやすい反対側に回る。



誰かが作った砦っぽい。見てるだけでワクワク!



島からの湖面。



めちゃくちゃ晴れてきた!



急いでデッキに戻り、ボートをつなぐ。



晴れた湖はこれが初めて。



さっそく泳ごぉ~!と着替える旦那とA子。わたしは残念ながら、大事をとって撮影係。膀胱炎って冷やすといかんもんね。

そんなわたしの目の前で、いかにも気分良さげに浮かぶ旦那。



湖の天気は変わりやすい。また雲がもくもく。これが今回最後の湖の顔。バイバイ、また来るね。



帰り途中にまた町に寄って、昨日の美味しかったパン屋さんでパンを買い、なんとしてでもカフェに行くぞぉ~と決めたわたし達。

空にはニョキニョキ夏の雲。



カナダの信号機はちょっとおもしろい。赤がふたつ。見落とさなくていいかも。



土曜日にキッシュを買ったパン屋さん。この中は小さな市場になっていて、その中のサンドイッチ屋さんでランチを食べた。



昨日はまあまあな感じがして寄らなかったカフェ。入ってみて大いに後悔。めちゃくちゃ美味しいコーヒーを飲ませてくれた。



わたしは念願のボールでカフェオレ。A子と旦那はカプチーノ。どちらもメチャうま!



お店の外観。



大満足で一路アメリカへ。カナダの道路の車線はくっきりと見やすい。



行きとは違う橋を渡る。



渋滞中、暇にまかせて撮ったUSA側の税関。スカスカだよ。



カナディアンとアメリカンの係員さん達、それぞれのお国柄が出ていた。ウェルカムホーム!と言われて、ちょっと胸がジーンとした。

また行きと同じく、国際免許を持ったA子にもドライブを手伝ってもらい家に向かった。
がっ!
すっかり遊びボケしていたわたし達。カナダの町からどんなに遅くとも12時には出るぞ!と決めていたのに、パン屋でブラブラ、カフェでだらだら、気がついたら4時になってしまっていた?!
で、もちろん時間がどんどん押してきて、月曜日に真面目に働いているカナダの人達の通勤ラッシュにも巻き込まれ、結構おっきな交通事故の渋滞にも遭ったりして、マンハッタンのA子のアパートに着いたのが夜中の1時。そして我々が家に戻ったのが1時半。

今日はボケボケなのだけど、そうボケてもいられない。今夜、日本からやって来るH師匠をJFK空港まで迎えに行かなくては。
その前に、旅行の洗濯と、シーツの用意と、あちこちの掃除もしないと。
幸いなことに、膀胱炎の症状は思ったより重くならなくて、今はかなり落ち着いている。
飛行機嫌いの師匠にとって初めてのアメリカ一人旅。楽しいものになるように、まずはわたしの体調を整えねば!

というわけで、相変わらずのドタバタなわたしなのだった……。

みんな、ただいま~!!










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自然に抱かれる

2010年08月17日 | 友達とわたし
三日目の今日は一日雨の予報。
起きてすぐの湖。雨雲が低くたれ込めていて、今にも降ってきそう。



わたしより先に起きて畔に降りてきていた旦那は、ルーンが奇妙な声で鳴きながら水の上を走って?横切るのを目撃した。
わたしはそのけたたましい鳴き声に驚いて、カメラを持って急いで降りてきたのだけれど、あまりにも速く走っていくので写せなかった。残念!
付近一帯にはたくさんの湖があるのだけれど、その湖に決まったルーンのつがいがそれぞれ暮らしている。そしてそれは代々受け継がれていくらしい。
ルーンはなんともワイルドでファンキーな鳥で、彼らが互いに話し合う声は湖一帯に響き渡り、およそ鳥らしくない動きを見せて驚かせてくれる。

旦那が部屋に戻ってしばらくすると雨がポツポツ降り始めた。
わたしも雨脚が激しくならないうちに戻ろうかと思った時、急に姿を見せたルーン。彼らはとても長い時間水の中に潜っていることができるので、一度潜るとどこから現れ出るのか見当もつかない。



なぜだか動かずに、時々振り向いては誰かを待っている様子。



ああ、彼女?あるいは彼を待っていたのだね。



ちゃんと真横に来るまで待って、それからまた巣のある小島に向かって泳いでいく二羽。ほんとに仲が良い。



小屋に戻ると、旦那がウッドストーブに薪を焼べてくれた。



雨上がりのデッキと小屋。



曇っているけれど雨が上がったので、ボートに乗って湖を探検することにした。
ボート漕ぎは初めてのA子。幸せな女の子時代を送った証拠だよ。どうやって漕いだらいいのかわからない彼女に大笑いのわたし。その横で真剣に指導する旦那。



漕ぎ手をわたしが引き受けた。わたしの女の子時代はまるで悲惨だったので、ボート漕ぎはうまい。全然嬉しくもなんともないけれど……。

旦那が子供の頃、幼馴染みのおとうさんが必ず遊んでくれた追いかけごっこをしている最中に、背中から滑り落ちて痛い目に遭った現場。



鹿の餌食になった木の様子。どこもかしこもこんな感じ。



再びルーンに会う。今度は近い!大興奮でカメラを向ける。やっぱりお互いを呼び合って近づいていく。



二羽が寄り添ったところで今度は子供達を呼ぶと、二羽のチビちゃん達がエッサホイサと水を掻いてやってきた。



帰りのボートの中から撮った小屋と、湖を眺めるのに誰かが座るスポット。



突然、シャワー室の床をきれいにしたぁ~い!と掃除を始めるA子。



今夜は湖最後の夜。本当はSaint Sauveurにある、フレンチとかのレストランに行こうと思っていたのだけど、昨日行ってみて、雰囲気的になんとなくゴチャゴチャしていて気が進まなかったので、再び冷蔵庫の掃除をすることに。
A子作アルモンデディナー。スパニッシュオムレツとライススープ、そしてサラダ。めちゃウマ!



今日は一日湖と過ごした。A子は「1ヶ月はいたい!いや、2週間でもいい!」と、とても気に入った様子。
実はこの湖畔の家、わたしはすっかり勘違いしていて、旦那の両親と、彼らのカナディアン友人夫婦が共有しているのだと思い込んでいた。
旦那はこれまでも、そのわたしの誤解を解こうと、事ある毎に説明してきた!らしいのだけれど、わたしはなぜかしつっこく勘違いし続けていたらしい。
この湖畔の家はカナディアン夫婦の物で、旦那の両親一家はいつもゲストとして遊びに来させてもらっていたのだそうで、だからその子供の代の旦那とその家族などというのは、ここを使わせてもらえる幸運と彼らの親切にはいくら感謝してもし足りないのであって、当たり前のような顔をして来てはいけないのである。

いつだって両手を大きく広げてよく来たね、と受け入れてくれる彼らと、いつだってずっと変わらない湖。
いつ行っても変わらない故郷のようなものを持たないわたしにとって、とても特別な所。
二十年近くも経ってやっと気がついた。湖は、なにも言わずに、なにも変わらずに、静かにそれを待っていてくれた。











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シルバーレイクとSaint Sauveur(サン・ソヴー)

2010年08月17日 | 友達とわたし
カナダ旅行二日目。見事予報通り、うっすらと曇っている朝の湖。



きれいにわざわざカットしたみたいな木々の葉。わたし達は水量の加減かな?と思ったが、長い冬の間、食料に困った大勢の鹿が、氷の上を歩いてきて食べた跡なのだと教えてくれた。ぐるりと一回り、湖に面しているすべての木の葉が食べ尽くされていた。



朝の湖はとても静かで、まるで鏡のよう。



湖畔から見上げた小屋。



シーンとした湖面を、おしゃべりなおじさん二人を乗せたボートがゆっくりと横切っていく。



なかなか絵になる旦那。



みんなまだ寝ている。



太陽がだんだん上がってきた。



モニカ達が眠っている間に、旦那とA子と三人で散歩に行った。
小屋から少し行った所にある、旦那が小さい頃から飲んでいる山のわき水。超~冷たくて美味しい!



バケーション最後の湖を楽しむモニカ達。



着替えてきておすまし。真っすぐに、充分に愛されて育つ子供を見るのは心地良い。



泳いだ後の片付け。



一家を見送った後の小屋の中。



こんなのを見つけた。マイケルの描いた漫画。彼の頭の中にはお話がいっぱい湧き出てきて、それをずっと描き続けているらしい。将来が楽しみ。



すっかりくつろいで読書を楽しむ旦那。



冷蔵庫の残り物で作ったアルモンデランチ。



お腹も膨らんだことだし、空は曇っているし、ちょっと近くの町(Saint Sauveur)に出て行くことにした。
せっかくのフレンチ文化を楽しまにゃ~!

通りを歩いていると教会を見つけた。



さらにそこではいきなりの(もちろん我々にとっては、だけど)結婚式。バージンロードを歩く直前の父と娘。おとうさんの気持ちが背中ににじむ。



帰りに通りかかったら、あらあら、熱々の二人が式を終えて出てきたところに出くわした。



結局観光客でにぎわい過ぎていて、気持ちが萎えた我々。美味しそうなパン屋さんに入ってキッシュとペイストリーを買っただけで家に戻り……、

もちろんここ、湖に直行!
気持ち良さげに泳ぐ、この湖の主ルーン。



そしてこの方も。



A子とわたしのはひ、み、つ……。

夜はサーモンキッシュと新鮮な野菜のサラダで。



かんぱぁ~い!





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嗚呼カナダ!

2010年08月17日 | 友達とわたし
まるまる四日間のご無沙汰でした。
みなさま、いかがお過ごしでいらっしゃいましたでしょうか?
昨日の夜中1時半に着いた旦那とわたし。もうヘトヘトのヨレヨレでベッドに潜り込みました。

さて、これからはカナダ旅行のお話です。
よう運転し、よう食べ、よう遊んでまいりました。
カナダの山の上の湖の畔の自然を満喫させてもらいました。
かいつまむのがなかなか難しいので、撮った写真を中心に、思い出をここに残しておきたいと思います。
では……はじまりはじまりぃ~。


13日の金曜日。今回の旅行は旦那とA子とわたしの三人旅行。
この日は早朝に出発するつもりだったので、A子に前日の晩からうちに泊まってもらった。
が……、やはり我々らしく時間はどんどん押してきて、気がついたら予定の7時半より1時間も遅れていて、
どこかで朝ご飯……などと悩んでいるうちに、どこで食べても美味しく無さそうな気がしてきて、家に戻った方がマシかもしれない、なんてかなり悲観的な気分になり、それでやっと決めたのがここ。



思いっきり近所のダイナーなのであった……自分達の優柔不断さにちょいと落ち込みつつ、パンケーキやらを食す。



店に入った所にあるスウィーツの数々。あまりにアメリカンなので写真に撮った。



うちから歩いても数分のとこにあるダイナー。壁からコーヒーカップが飛び出ている。だけど、旦那はここのコーヒーが不味いと文句を言う。



空は思いっきり曇り。う~ん……。

と思いきや、ほれこの通り、どんどん晴れてきた。



途中のサービスエリアの、いつも市を開いている農家のお店を覗きに行く。



ここのチップスがなかなかの美味。今回はフラックスシード入りのクラッカーと野菜チップスをドライブのお伴に買った。



いきなり後ろの席でヒゲを剃り始める旦那。



この男、後ろに座ったら最後、いろいろとうるさい。うるさいといっても、文句を言ったりするという意味ではなく、何かを出そうとビニール袋をパシャパシャしたり、ゴソゴソ動いたり、こんなふうにヒゲを剃ったり、思いっきりのくつろぎ様……今回はA子がそれに感動していた。

とにかく北へ向かってぐんぐん進む。



カナダとの国境が近づいてくると、道がまっすぐになる。



横の景色はこんな感じ。ずうっとどこまでもぺったんこ。



相変わらず独り遊びを楽しんでいる男。



やっと来た!アメリカとカナダの国境線。



ところが……、



こんな渋滞、遭うたことないし……。



アメリカ合衆国の逆さま。こんなんを撮るぐらい暇。



国境を目の前にして(というか、歩いて行ってもしれてる)完全にストップ。



近きにありて遠いカナダ。



すでにフランス語。話せる旦那とA子は、思いつく言葉遊びを楽しんでいるけれど、わたしにゃほとんどわからない。ロンリー!



さらに一時間が経過。車はまさに線の上。



とうとう入れてもらって初めての標識。なんとなぁ~くわかるけどね……。



さらに続く麦畑。



やっとやっと着いた!もう既に夜の8時。とりあえず小屋の後ろをパチリ。



我々の到着日がバケーションの最終日になるモニカとポールの家族が、こんな美味しい夕食を作って待っていてくれた。



デッキのグリルで焼いてくれたサーモンとグリーンアスパラ。お土産のワインで乾杯!



めっちゃ可愛い娘のメリンダ。縄跳びが得意。



モニカは旦那の幼馴染みのお姉さん。といっても、わたしより6才下だけど……。
彼女とポールとは、まだ彼らに子供がいなかった頃の、今から18年ぐらい前に会ったっきり。
今は超~可愛い娘のメリンダと、もの静かだけど情熱を奥に秘めた息子のマイケルとの四人家族。
思い出話や世の中の気になることや、子育てや仕事の話をいっぱいした。

そして、そろそろ子供達が寝る時間……と思いきや、メリンダとポールが外に出て、なにやらゴソゴソ準備をしている。
「さあ、流星を観よう!」
えぇ~!流星?!
真っ暗な中、懐中電灯を照らしながら桟橋まで降りて、そこで寝っころがって観た空には、天の川まで見える星の祭典が繰り広げられていた。
なんという美しさ。なんという静けさ。なんという香りの良さ。
もちろん湖の水の匂い、鬱蒼と繁る森の葉の匂いも素晴らしいのだけれど、つい最近作られた桟橋の檜の香りがすばらしい。
あ~も~今夜はここで寝るか?などと本気で思ったA子とわたし。
流れ星をたっくさん観た。長く尾をひいて消えていくのもあった。
ついつい興奮し過ぎるわたしは、暗黙の掟である『湖畔では静かに』が守れなくて、何度も旦那に叱られた。

A子は湖も小屋もとても気に入った様子。一緒に来られてよかったね。






 




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