酒飲みの家系だからか、小さい頃から奈良漬けがだぁ~い好きなわたし。
こちらに来てからは高価な食べ物なので、薄ぅ~く薄ぅ~く切って食べるのだけど、今回だけは豪快に、いつもの3倍は厚めに切った。
日本食、ほぼなんでも大好きな旦那が、珍しく苦手なのがこの奈良漬け。
今朝もポリポリ、満足気に食べてるわたしをじぃ~っと見ながら、旦那はポツリとこう言った。
「おならづけか……」
「奈良漬けに『お』はつけへん!」ポリポリ、ポリポリ(←食べながら文句を言うわたし)
「けど、お漬け物って言うやん」
「言うけど……ポリポリ……カブラの漬け物もキュウリの漬け物もおカブラとかおキュウリとか言わへんやん……ポリポリ」
「けど、しんこのこと、おしんこって言うやん」
「おしんこ……」
「おならづけ……」
そう言った自分の声を聞いた瞬間、なぜだか笑いのツボにハマってしまった旦那とわたし。
食卓を挟んだ両側で、互いに涙を流しながらヒィヒィ笑ったのでした。