昨日、わたしの体調復活のためにと、ひとりマンハッタンに冒険に出かけた師匠。
家から持ってった水のペットボトルを後生大事に持ち歩き、露天で売っている巨大プレッツェル(粒塩つき)を30分もかけて完食し、リンカーンセンターからセントラルパークを横切ってメトロポリタン美術館に行こうとしたのだけれど、パークがあまりに広くて、どう考えてもそれは得策ではないと判断して、日がまだ高いうちにこちらに無事戻ってきた。
初めてのアメリカ、初めてのマンハッタンはともかくも、あのややっこしくて案内の表示がどうしようもなくお粗末でいい加減なニューヨーク・ペン・ステーション駅の構内で、ニュージャージー・トランジットの自分が乗る電車のプラットホームを見つけ、正しい電車に乗ってこられたことが素晴らしい!
なぜかというと、それは地元の、ネイティヴのアメリカンにさえ、混乱をもたらすとんでもないシステムなんだもの。
うちとマンハッタンをつなぐ線の電車はなぜか、同じプラットホームから出ない。
だから、毎回乗る毎に、あちこちの壁に設置されてあるちっちゃな電光掲示板を確認しなければならない。
そしてその電光掲示板に、プラットホームが何番であるという表示が出るのが、なぜだかその電車が発車する、わずか5分ぐらい前なのだ。
最初その話を聞いた時は冗談だと思った。たまたま遅れたんだろうと駅に気を遣いさえした。
だけど、それは紛れも無い真実だとわかってからは、呆れるのを通り越して、アホちゃうか?などと思っている。
そんなとんでもない駅で、彼は片言の英語を駆使して、立派に見事に家に戻ってきてくれた。感動した。
昨日のおわびに、ぴっかぴかに晴れた今日、自由の女神のところにお連れすることにした。
二人分のお水を手に、意気揚々と電車に乗り、ペン・ステーションから地下鉄の1番で街を南下して、終点のサウス・フェリーという名前の駅で降りた。
自由の女神に人を案内する時はいつも、ニュージャージー側からフェリーボートに乗ってぐるりと一回りするので、実はこのマンハッタン側からは初めて。
なので、間違えてはならぬと、あちこちで人に尋ねながら行った。
けれども、バッテリー・パークからフェリーに乗る、ということぐらいは知っていたので、地下鉄の終点まで行けば大丈夫だろうと思っていた。
が……、
こんなとこに着いてしまった……
地下鉄駅の案内に従って自由の女神方面の出口を出たまでは良かったのだけれど、
そこから人の波がドドッと向かったのは、地上に出て真正面にあるここ、
『Staten Island Ferry』とはっきりでっかく書かれている駅だった。
読みましたよもちろん、Staten Islandってちゃんと。それで、頭のどっかでは、「あれ?」とか「いいのかな?」とか思いましたよ一瞬。
ところが、人の波の、あまりにも自信ありげな直進の様子と、そこに観光客風の親子連れとかも見えたので、なんとなくついてってしまった。
そして広い構内に入ると、どこにも切符売り場が見当たらない。え?どうするんだろ?と思いながら、とにかく列の最後尾を探しに人ごみの中に入っていった。
近くに、娘二人の手をしっかり握ってやや興奮気味の女性が居たので、「切符はどこで買うの?」と聞くと、「タダよタダ!」と目をパチパチして教えてくれた。
「えぇ~!マンハッタンからは無料なんだ~!」とわたしも興奮して言うと、「そうなの、すごいわよねえ、まあ、もしかしたらどっかで払えって言われるリスクもあるかもしれないけど、わたしはとにかくこの幸運を受け取らせてもらうわ!」と更に彼女も興奮して言う。
すごいすごい!今までニュージャージー側から行って損しちゃったな、などと思っているとゲートが一斉に開き、列どころか、塊のまんまフェリーに乗り込んだ。
なんてでっかいフェリーなんだろう!こんなんでいっぺんに運んでも大丈夫なのかなあ……。
そこらへんでようやく、なんとなくイヤな予感がしないでもなかった。
乗り込んだ乗客を改めてじっくり観察すると、なにやら勤め帰りの大人がほとんど、のような気もする。
窓から小さく見える自由の女神を指差して、「今はちっちゃいけど、これからぐんぐんおっきくなるよ~」と説明するわたし。
ところが……船はいっこうに近づく様子もなく、自信満々に真っすぐ、どこかわたしの希望とは違う別の所を目指しているような感じがしてきた。
「あのぉ~、このフェリーはどこに向かってるんでしょか?」わたし達の向かえの席で、新聞を広げて読んでいた女性におずおずと尋ねると、
「スタテン・アイランドよ」と、それがどうかしたのか?と言わんばかりの、自信に満ち満ちた返事をしてくれた。
さよぉ~ならぁ~自由の女神ぃ~!
で、最初の写真と相成ったわけなのであった。
駅に着き、今にも出そうな戻りのフェリーを見つけた。ダダッと走り出す師匠とわたし。
救われたのは、そうやって走ってるのがわたし達だけではなく、けっこうな数の人達も人並みをかき分け押しのけ、そのフェリーに向かって走っていた。
そしてあともう一歩のところで無常にも閉められたゲート。
けちぃ~!!
次は30分後にしか出ないのだった……。
そんな慌て者がいつも居るらしく、待ち合いの広場ではこんな人達が。
けっこううまい。聞き入る師匠。
もう一度降り出しに戻り、とうとう正しいフェリーに乗り込み(直前のセキュリティで師匠は何回もブーを食らった)、一路自由の女神に向かった。
どんどん近づいてくる(いや、我々が近づいていってるのだが)女神を前にすると、人はじっとしていられない。
どんなアングルで撮ろうかと検討中の師匠。それにしても太陽の光が痛い。
何回目かもう数えられないほど会いに来ているわたしだけど、やっぱり彼女は素晴らしい。この力強さを間近に見るたび、また頑張ろうと思う。
師匠曰く、やっぱりここにも酸性雨の被害が出ているようだ。彼女の腕はかなり黒ずんでいた。
人慣れし過ぎのカモメ。カメラを向けるとポーズまでとってくれた。
自由の女神と自由の師匠。
また来るね~!
師匠はとうとうこんな姿に……。ほんと、太陽の光が強過ぎる。
こんがり焼かれた後はここ『SOB's』に直行。旦那とA子と待ち合わせて、サルサダンスの初体験の巻。
この店のことはこの方のブログに詳しく載っているので、興味のある方はどうぞ。
http://toshimambo.exblog.jp/10220925/
店の中がどんな様子だったかは、同じくこの方が撮った映像がユーチューブで。ほんと、この通りのお店だった。
http://www.youtube.com/watch?v=2K_pfTRazcY
団体の無料サルサダンスレッスンが受けられる、とあって行ったのだけど、動きが思ったより複雑で速い。基本のステップを教えてもらってすぐに、男女2人組のお試しダンスが始まり、パートナーを次々を替えていかなければならなくて、旦那はなんと、3人目の女性と踊り始めて3回目に、「あなた、あんまり上手じゃないのね」とはっきり言われて振られてしまった……。
師匠も相手が見つからなくなり、旦那とともにテーブルに戻り、わたしも知らない人とクネクネダンスを踊るのが少し鬱陶しくなって着席。
でも、やっぱりダンスは楽しい。旦那はかなり本気でマスターしたい様子。そりゃそうだ。あんなにはっきり振られちゃねえ……。
残念なことに、音量が耳の限界を超えていて座っていられなくなったので、近くにある美味しいコーヒーを飲ませてくれる店に入って耳の休憩。
師匠とA子は、偶然にもお里がご近所。しかも勉強した音楽大学も一緒。キュートでエネルギッシュな彼女と話が弾んで楽しそうだった。
夜中に家に着いた。
あ~よくしゃべって歩いた!おやすみぃ~!
家から持ってった水のペットボトルを後生大事に持ち歩き、露天で売っている巨大プレッツェル(粒塩つき)を30分もかけて完食し、リンカーンセンターからセントラルパークを横切ってメトロポリタン美術館に行こうとしたのだけれど、パークがあまりに広くて、どう考えてもそれは得策ではないと判断して、日がまだ高いうちにこちらに無事戻ってきた。
初めてのアメリカ、初めてのマンハッタンはともかくも、あのややっこしくて案内の表示がどうしようもなくお粗末でいい加減なニューヨーク・ペン・ステーション駅の構内で、ニュージャージー・トランジットの自分が乗る電車のプラットホームを見つけ、正しい電車に乗ってこられたことが素晴らしい!
なぜかというと、それは地元の、ネイティヴのアメリカンにさえ、混乱をもたらすとんでもないシステムなんだもの。
うちとマンハッタンをつなぐ線の電車はなぜか、同じプラットホームから出ない。
だから、毎回乗る毎に、あちこちの壁に設置されてあるちっちゃな電光掲示板を確認しなければならない。
そしてその電光掲示板に、プラットホームが何番であるという表示が出るのが、なぜだかその電車が発車する、わずか5分ぐらい前なのだ。
最初その話を聞いた時は冗談だと思った。たまたま遅れたんだろうと駅に気を遣いさえした。
だけど、それは紛れも無い真実だとわかってからは、呆れるのを通り越して、アホちゃうか?などと思っている。
そんなとんでもない駅で、彼は片言の英語を駆使して、立派に見事に家に戻ってきてくれた。感動した。
昨日のおわびに、ぴっかぴかに晴れた今日、自由の女神のところにお連れすることにした。
二人分のお水を手に、意気揚々と電車に乗り、ペン・ステーションから地下鉄の1番で街を南下して、終点のサウス・フェリーという名前の駅で降りた。
自由の女神に人を案内する時はいつも、ニュージャージー側からフェリーボートに乗ってぐるりと一回りするので、実はこのマンハッタン側からは初めて。
なので、間違えてはならぬと、あちこちで人に尋ねながら行った。
けれども、バッテリー・パークからフェリーに乗る、ということぐらいは知っていたので、地下鉄の終点まで行けば大丈夫だろうと思っていた。
が……、
こんなとこに着いてしまった……
地下鉄駅の案内に従って自由の女神方面の出口を出たまでは良かったのだけれど、
そこから人の波がドドッと向かったのは、地上に出て真正面にあるここ、
『Staten Island Ferry』とはっきりでっかく書かれている駅だった。
読みましたよもちろん、Staten Islandってちゃんと。それで、頭のどっかでは、「あれ?」とか「いいのかな?」とか思いましたよ一瞬。
ところが、人の波の、あまりにも自信ありげな直進の様子と、そこに観光客風の親子連れとかも見えたので、なんとなくついてってしまった。
そして広い構内に入ると、どこにも切符売り場が見当たらない。え?どうするんだろ?と思いながら、とにかく列の最後尾を探しに人ごみの中に入っていった。
近くに、娘二人の手をしっかり握ってやや興奮気味の女性が居たので、「切符はどこで買うの?」と聞くと、「タダよタダ!」と目をパチパチして教えてくれた。
「えぇ~!マンハッタンからは無料なんだ~!」とわたしも興奮して言うと、「そうなの、すごいわよねえ、まあ、もしかしたらどっかで払えって言われるリスクもあるかもしれないけど、わたしはとにかくこの幸運を受け取らせてもらうわ!」と更に彼女も興奮して言う。
すごいすごい!今までニュージャージー側から行って損しちゃったな、などと思っているとゲートが一斉に開き、列どころか、塊のまんまフェリーに乗り込んだ。
なんてでっかいフェリーなんだろう!こんなんでいっぺんに運んでも大丈夫なのかなあ……。
そこらへんでようやく、なんとなくイヤな予感がしないでもなかった。
乗り込んだ乗客を改めてじっくり観察すると、なにやら勤め帰りの大人がほとんど、のような気もする。
窓から小さく見える自由の女神を指差して、「今はちっちゃいけど、これからぐんぐんおっきくなるよ~」と説明するわたし。
ところが……船はいっこうに近づく様子もなく、自信満々に真っすぐ、どこかわたしの希望とは違う別の所を目指しているような感じがしてきた。
「あのぉ~、このフェリーはどこに向かってるんでしょか?」わたし達の向かえの席で、新聞を広げて読んでいた女性におずおずと尋ねると、
「スタテン・アイランドよ」と、それがどうかしたのか?と言わんばかりの、自信に満ち満ちた返事をしてくれた。
さよぉ~ならぁ~自由の女神ぃ~!
で、最初の写真と相成ったわけなのであった。
駅に着き、今にも出そうな戻りのフェリーを見つけた。ダダッと走り出す師匠とわたし。
救われたのは、そうやって走ってるのがわたし達だけではなく、けっこうな数の人達も人並みをかき分け押しのけ、そのフェリーに向かって走っていた。
そしてあともう一歩のところで無常にも閉められたゲート。
けちぃ~!!
次は30分後にしか出ないのだった……。
そんな慌て者がいつも居るらしく、待ち合いの広場ではこんな人達が。
けっこううまい。聞き入る師匠。
もう一度降り出しに戻り、とうとう正しいフェリーに乗り込み(直前のセキュリティで師匠は何回もブーを食らった)、一路自由の女神に向かった。
どんどん近づいてくる(いや、我々が近づいていってるのだが)女神を前にすると、人はじっとしていられない。
どんなアングルで撮ろうかと検討中の師匠。それにしても太陽の光が痛い。
何回目かもう数えられないほど会いに来ているわたしだけど、やっぱり彼女は素晴らしい。この力強さを間近に見るたび、また頑張ろうと思う。
師匠曰く、やっぱりここにも酸性雨の被害が出ているようだ。彼女の腕はかなり黒ずんでいた。
人慣れし過ぎのカモメ。カメラを向けるとポーズまでとってくれた。
自由の女神と自由の師匠。
また来るね~!
師匠はとうとうこんな姿に……。ほんと、太陽の光が強過ぎる。
こんがり焼かれた後はここ『SOB's』に直行。旦那とA子と待ち合わせて、サルサダンスの初体験の巻。
この店のことはこの方のブログに詳しく載っているので、興味のある方はどうぞ。
http://toshimambo.exblog.jp/10220925/
店の中がどんな様子だったかは、同じくこの方が撮った映像がユーチューブで。ほんと、この通りのお店だった。
http://www.youtube.com/watch?v=2K_pfTRazcY
団体の無料サルサダンスレッスンが受けられる、とあって行ったのだけど、動きが思ったより複雑で速い。基本のステップを教えてもらってすぐに、男女2人組のお試しダンスが始まり、パートナーを次々を替えていかなければならなくて、旦那はなんと、3人目の女性と踊り始めて3回目に、「あなた、あんまり上手じゃないのね」とはっきり言われて振られてしまった……。
師匠も相手が見つからなくなり、旦那とともにテーブルに戻り、わたしも知らない人とクネクネダンスを踊るのが少し鬱陶しくなって着席。
でも、やっぱりダンスは楽しい。旦那はかなり本気でマスターしたい様子。そりゃそうだ。あんなにはっきり振られちゃねえ……。
残念なことに、音量が耳の限界を超えていて座っていられなくなったので、近くにある美味しいコーヒーを飲ませてくれる店に入って耳の休憩。
師匠とA子は、偶然にもお里がご近所。しかも勉強した音楽大学も一緒。キュートでエネルギッシュな彼女と話が弾んで楽しそうだった。
夜中に家に着いた。
あ~よくしゃべって歩いた!おやすみぃ~!