アジア太平洋資料センター(PARC)事務局長の内田聖子さん。
TPPについて調べる時、いつも彼女を頼りにしてる。
その彼女が、マレーシアで行われてた、TPP交渉会合から帰国しはった。
明日のテレビ朝日「モーニングバード」の生出演が決まったそうで、
番組内のTPPのコーナーは8:20過ぎから。
現地報告や、日本の交渉の今後について話してくれはるのやそうな。
ぜひぜひ観てください!
↓以下は、内田さんからの報告ツィートのまとめ。
【内田聖子さん報告】
TPPは、何度も言うが、米国政府、多国籍企業が牛耳るぼったくりバー。
参加する大半は、ファイザーやカーギル、米国商工会議所など大企業、企業連合。
NGOなどは、全体の二割で少数。
次回の会合の日程が、8月下旬。
大変に、交渉会合のペースが早いことがポイントだ。
APECで、大枠合意がされたことを、何とか各国にアピールしたいというのが、米国の思惑、意向だ。
TPP反対を貫いた、舟山康江さんを支援した山形農政連に対し、恫喝した自民党の西川公也。
マレーシアに来ていたが、記者たちの間でも評判は非常に悪く、態度悪い、などと言われていた。
メディアは来ているが、事前に、政府は、箝口令を敷いていた。
現地で、交渉官が入って行く時も、記者は何も聞かない。
日本からは、100人も、交渉官が参加。
入り口にずらりと並ぶ状態だが、メディアは写真を撮ってるだけ。
私ひとりが、テキストは読んだのか、交渉は大丈夫なのかと、声を掛けていた。
TPPは秘密交渉。
政府が、何を主張したことすらも言えない。
「そんなことまで教えてくれないのなら、どうすればいいんだ」と、現地に来た業界団体から、声が上がった。
様々な貿易交渉はこれまでもあったが、ここまで情報管理を強いる協定は、他にない。
TPPのテキスト。
電子情報として、管理されている。
パスワードが、各章ごとに、厳重に掛けられている。
交渉国同士で、固く契約を結んだもので、具体的な内容が、国民に知らされることはない。
私たちが、何かを判断するための情報収集が、まったくできないのが、TPPの異常性。
政府は、秘密交渉を理由に、情報開示しない言い訳ができる。
TPPは、一括採択形式。
つまり、これがだめ、あれがダメと言えない。
すべてのトータルの契約が決まってから、初めて国民に、すでに決まった契約内容が、知らされることになる。
ここまで秘密を固辞するのは、異様。
みんな知りたいと思っているのに、教えないという、政府の一点張りはおかしい。
通らないことを、私たちが、運動で主張するのが重要だ。
日本のマスメディアは、農産品の交渉にいっているかのような報道。
あきらかにミスリード。
日本は、自動車も、事前協議であれだけ負けている。
郵政のアフラックは、並行協議のひとつの結果だ。
マスコミは、TPPが農業問題だ、と情報誘導している。
郵政とアフラックは、並行協議の結果の1つ。
今後、このように、報道によって突然知ることになる。
むちゃくちゃ怖いことだ。
これが、秘密交渉の怖さだ。
マレーシアで、日本は、情報収集しただけで、何ひとつ主張できたわけではない。
日本政府が、交渉の全体像を、まだ把握できていない中で、アフラックとの契約は、あまりに損失が大きい。
TPPの最大の特徴は、交渉で、公式に、企業と交渉官がやり取りし、交渉に企業が関与できることだ。
米国の企業は、早期妥結が、最大の目標。
しびれを切らしている。
交渉を早く妥結するように、強烈なアピール、圧力を、各国の交渉官にしてきた。
これからは、日本の大企業なども、今後名を連ね、早期の妥結に、プレッシャーをかけてくることになるだろう。
米国やニュージーランドなどのNGOと、企業の価値観を押し付けることはおかしい。
自由貿易の、これ以上の推進は、貧富の格差の増大などを招く。
人権侵害や労働問題に、悪影響をもたらすなど、何とかストップしたい、という思いで連携している。
交渉会合にも出れる人が参加し、ロビー活動を展開している。
情報を引き出し、相手にも情報を渡す。
情報をとってくるには、ある種の関係性が必要。
TPP交渉官を前に、TPP反対と言っても逆効果なので、情報戦が大切。
だが、このロビー活動は、日本の反対派は弱い点だ。
TPPは、ドラキュラ作戦で、阻止に持ち込もう。
夜に悪いことするが、昼になると、ドラキュラは死んでしまう。
TPPの実態を、日本政府から情報を取るのはほぼ不可能なので、国際NGOと連携することが大切だ。
情報をとってくる能力や、情報の分析力は、長年の経験もあり、素晴らしい。
次回からは、日本のNGOなどが、たくさんステークホルダーに参加するだろうが、もっと国際的な連携が必要だ。
TPPは、農産品五品目が守られらばいい、という問題ではない。
TPPに入ってる、国々の暮らしや生活、仕事も、反対行動の先にあるという価値観の転換が、私たちに求められる。
私たち自身も、TPPに、グローバルな感覚を持とう。
日本は、他国のNGOからも、交渉官からも、相当トンチンカンな国だと思われている。
もうほとんど交渉の余地がない中で、今更参加するのは、本当にクレイジーと思われている。
でも、各国のNGOは、日本の反対する人たちとつながりたい、と思っている。
私もあきらめず、国際連携を強化する。
本当のジャーナリストなら、相手が発信しないからと言っても、情報を取るはずだ。
日本のメディアは、何をしているのか。
例えは悪いが、お焼香に来ている人(日本の交渉官)を、不謹慎だから何も聞かない、というくらいのだらしのなさ。
そしてもうひとつ。
RYO aka 嵐バラる @ryo_singinさんという方が、書き起こしをしてくださった、内田氏の発言を続けて載せさせてもらいます。
モーニングバード7/24。
アジア太平洋資料センター事務局長であり、TPP参加国の交渉官や、利害関係のある民間企業が集まる会議へ参加されている、 @uchidashoko さんの発言が衝撃的だったので、書きお越しておきます。
(Q:会議への出席者は、日本の交渉参加を、どう受け止めているか?)
内田氏:
私は、国際NGOの一員として、情報収集してますけども、NGOの側から見ると、はっきり言って、日本の参加は厳しいというのは、もう当たり前です。
今から入ってどうするのっていうことを、皆、口々に言います。
これは当然でして、もう、交渉は、3年18回も行われてきていて、29章あると言われるテキストの内、14章は、ほぼテキストも完了、
というのは、マレーシア政府も発表しているんですね。
ようやく日本は入ったということなんですが、もう遅れは明らか、なんです。
(Q:農作物・主要5品目を守ると日本政府は言ってるがどうか?)
内田氏:
これも無理です。
多国間交渉ですから、アメリカが(農産品の)最大の交渉相手になりますけども、
他にも、オーストラリア、ニュージーランド、カナダというように、日本に農産物を売りたいという国は、他にもあってですね、
多国間交渉の難しさというのもありますし、どの国にも聖域というのはあって、
予め守れるという保証などは、何もないわけですね。皆、そう言っています。
(Q:今から参加しても何もできないし、5品目は守れないということか?)
内田氏:
全部はもちろん無理だと思います。
あとは、何故か、農産品の話ばかりになるんですが、
もともと自民党が言っていた、医療、保険、ISDの危険、食の安全・安心ですね、
そう言った話が、一切出てこないというのも、大変奇妙なことなんです。
(Q:国益全体考えて、この参加は、客観的に見てどうか?)
内田氏:
私の意見としては、止めた方がいいと思ってます。
参加はしましたけれど、こんなに不利な交渉に、自ら進んで入るというのは、
ちょっと、国際社会の中でも、私も説明つかないんですね。
他のNGOやステークホルダーに聞かれても、『何故だ』って言われてもですね、説明つかない。
TPPについて調べる時、いつも彼女を頼りにしてる。
その彼女が、マレーシアで行われてた、TPP交渉会合から帰国しはった。
明日のテレビ朝日「モーニングバード」の生出演が決まったそうで、
番組内のTPPのコーナーは8:20過ぎから。
現地報告や、日本の交渉の今後について話してくれはるのやそうな。
ぜひぜひ観てください!
↓以下は、内田さんからの報告ツィートのまとめ。
【内田聖子さん報告】
TPPは、何度も言うが、米国政府、多国籍企業が牛耳るぼったくりバー。
参加する大半は、ファイザーやカーギル、米国商工会議所など大企業、企業連合。
NGOなどは、全体の二割で少数。
次回の会合の日程が、8月下旬。
大変に、交渉会合のペースが早いことがポイントだ。
APECで、大枠合意がされたことを、何とか各国にアピールしたいというのが、米国の思惑、意向だ。
TPP反対を貫いた、舟山康江さんを支援した山形農政連に対し、恫喝した自民党の西川公也。
マレーシアに来ていたが、記者たちの間でも評判は非常に悪く、態度悪い、などと言われていた。
メディアは来ているが、事前に、政府は、箝口令を敷いていた。
現地で、交渉官が入って行く時も、記者は何も聞かない。
日本からは、100人も、交渉官が参加。
入り口にずらりと並ぶ状態だが、メディアは写真を撮ってるだけ。
私ひとりが、テキストは読んだのか、交渉は大丈夫なのかと、声を掛けていた。
TPPは秘密交渉。
政府が、何を主張したことすらも言えない。
「そんなことまで教えてくれないのなら、どうすればいいんだ」と、現地に来た業界団体から、声が上がった。
様々な貿易交渉はこれまでもあったが、ここまで情報管理を強いる協定は、他にない。
TPPのテキスト。
電子情報として、管理されている。
パスワードが、各章ごとに、厳重に掛けられている。
交渉国同士で、固く契約を結んだもので、具体的な内容が、国民に知らされることはない。
私たちが、何かを判断するための情報収集が、まったくできないのが、TPPの異常性。
政府は、秘密交渉を理由に、情報開示しない言い訳ができる。
TPPは、一括採択形式。
つまり、これがだめ、あれがダメと言えない。
すべてのトータルの契約が決まってから、初めて国民に、すでに決まった契約内容が、知らされることになる。
ここまで秘密を固辞するのは、異様。
みんな知りたいと思っているのに、教えないという、政府の一点張りはおかしい。
通らないことを、私たちが、運動で主張するのが重要だ。
日本のマスメディアは、農産品の交渉にいっているかのような報道。
あきらかにミスリード。
日本は、自動車も、事前協議であれだけ負けている。
郵政のアフラックは、並行協議のひとつの結果だ。
マスコミは、TPPが農業問題だ、と情報誘導している。
郵政とアフラックは、並行協議の結果の1つ。
今後、このように、報道によって突然知ることになる。
むちゃくちゃ怖いことだ。
これが、秘密交渉の怖さだ。
マレーシアで、日本は、情報収集しただけで、何ひとつ主張できたわけではない。
日本政府が、交渉の全体像を、まだ把握できていない中で、アフラックとの契約は、あまりに損失が大きい。
TPPの最大の特徴は、交渉で、公式に、企業と交渉官がやり取りし、交渉に企業が関与できることだ。
米国の企業は、早期妥結が、最大の目標。
しびれを切らしている。
交渉を早く妥結するように、強烈なアピール、圧力を、各国の交渉官にしてきた。
これからは、日本の大企業なども、今後名を連ね、早期の妥結に、プレッシャーをかけてくることになるだろう。
米国やニュージーランドなどのNGOと、企業の価値観を押し付けることはおかしい。
自由貿易の、これ以上の推進は、貧富の格差の増大などを招く。
人権侵害や労働問題に、悪影響をもたらすなど、何とかストップしたい、という思いで連携している。
交渉会合にも出れる人が参加し、ロビー活動を展開している。
情報を引き出し、相手にも情報を渡す。
情報をとってくるには、ある種の関係性が必要。
TPP交渉官を前に、TPP反対と言っても逆効果なので、情報戦が大切。
だが、このロビー活動は、日本の反対派は弱い点だ。
TPPは、ドラキュラ作戦で、阻止に持ち込もう。
夜に悪いことするが、昼になると、ドラキュラは死んでしまう。
TPPの実態を、日本政府から情報を取るのはほぼ不可能なので、国際NGOと連携することが大切だ。
情報をとってくる能力や、情報の分析力は、長年の経験もあり、素晴らしい。
次回からは、日本のNGOなどが、たくさんステークホルダーに参加するだろうが、もっと国際的な連携が必要だ。
TPPは、農産品五品目が守られらばいい、という問題ではない。
TPPに入ってる、国々の暮らしや生活、仕事も、反対行動の先にあるという価値観の転換が、私たちに求められる。
私たち自身も、TPPに、グローバルな感覚を持とう。
日本は、他国のNGOからも、交渉官からも、相当トンチンカンな国だと思われている。
もうほとんど交渉の余地がない中で、今更参加するのは、本当にクレイジーと思われている。
でも、各国のNGOは、日本の反対する人たちとつながりたい、と思っている。
私もあきらめず、国際連携を強化する。
本当のジャーナリストなら、相手が発信しないからと言っても、情報を取るはずだ。
日本のメディアは、何をしているのか。
例えは悪いが、お焼香に来ている人(日本の交渉官)を、不謹慎だから何も聞かない、というくらいのだらしのなさ。
そしてもうひとつ。
RYO aka 嵐バラる @ryo_singinさんという方が、書き起こしをしてくださった、内田氏の発言を続けて載せさせてもらいます。
モーニングバード7/24。
アジア太平洋資料センター事務局長であり、TPP参加国の交渉官や、利害関係のある民間企業が集まる会議へ参加されている、 @uchidashoko さんの発言が衝撃的だったので、書きお越しておきます。
(Q:会議への出席者は、日本の交渉参加を、どう受け止めているか?)
内田氏:
私は、国際NGOの一員として、情報収集してますけども、NGOの側から見ると、はっきり言って、日本の参加は厳しいというのは、もう当たり前です。
今から入ってどうするのっていうことを、皆、口々に言います。
これは当然でして、もう、交渉は、3年18回も行われてきていて、29章あると言われるテキストの内、14章は、ほぼテキストも完了、
というのは、マレーシア政府も発表しているんですね。
ようやく日本は入ったということなんですが、もう遅れは明らか、なんです。
(Q:農作物・主要5品目を守ると日本政府は言ってるがどうか?)
内田氏:
これも無理です。
多国間交渉ですから、アメリカが(農産品の)最大の交渉相手になりますけども、
他にも、オーストラリア、ニュージーランド、カナダというように、日本に農産物を売りたいという国は、他にもあってですね、
多国間交渉の難しさというのもありますし、どの国にも聖域というのはあって、
予め守れるという保証などは、何もないわけですね。皆、そう言っています。
(Q:今から参加しても何もできないし、5品目は守れないということか?)
内田氏:
全部はもちろん無理だと思います。
あとは、何故か、農産品の話ばかりになるんですが、
もともと自民党が言っていた、医療、保険、ISDの危険、食の安全・安心ですね、
そう言った話が、一切出てこないというのも、大変奇妙なことなんです。
(Q:国益全体考えて、この参加は、客観的に見てどうか?)
内田氏:
私の意見としては、止めた方がいいと思ってます。
参加はしましたけれど、こんなに不利な交渉に、自ら進んで入るというのは、
ちょっと、国際社会の中でも、私も説明つかないんですね。
他のNGOやステークホルダーに聞かれても、『何故だ』って言われてもですね、説明つかない。