シュウジデイファーム在厩のカイザーノヴァは、現在は、軽めのメニューで調整されています。
◇矢作調教師のコメント 「やがては長めの距離にも使えるタイプになってくれるかもしれませんが、現時点ではマイル路線を意識。10月10日東京11R サウジアラビアロイヤルC(G3・芝1600m)または、11月14日阪神11R デイリー杯2歳S(G2・芝1600m)あたりから、朝日杯フューチュリティSに向かうことができればと考えています」
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次走に関しては一般の競馬メディアで「サウジアラビアRCまたはデイリー杯2歳S」と伝えられていましたが、いきなり(薄々気づいていたとはいえ)そのあとの『G1・朝日杯フューチュリティSが目標』までを明らかにされると緊張してしまいますね(^^ゞ
最近は(ホープフルSができたおかげもあって)朝日杯FS出走は2勝していれば確定圏内、1勝クラスでも抽選の可能性があるレースになりました。対してこちらはすでにオープン勝ちの賞金を持っているわけで、これはすごく大きいことですよねぇ。。何しろ年内あと2戦、その2戦目でG1に挑戦するところまでを確定スケジュールとして調整できるのですから。
ということで、ここまでは矢作先生の作戦がまんまとハマってくれています。あとは本番までにどこまで走り方を覚えてくれるのか、そして持って生まれた成長力がどの程度かの勝負です。決して楽な戦いにはならないでしょうが、何かをやってくれそうな雰囲気は漂ってきたと思います(^^)
【2020/8/23 札幌 クローバー賞でのカイザーノヴァ:公式HPより】
イクタトレーニングファーム在厩のゴッドシエルは、現在は、おもにダートコースでハロン17秒ペースのキャンター3200mを消化しています。
◇生田場長のコメント 「とにかく一生懸命に走るタイプですので、そのガムシャラさがトレセンでの急な馬体減につながってしまったのかもしれません。疲労感は解消しつつありますので、様子を見ながらペースを上げていければと思います。ここからは数字ではなく中身、増えた目方を筋肉に変えていきたいところです」
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前回の入厩でそれなり以上に走る手応えは掴んでいるつもりですが、やはり、一生懸命に走りすぎるところは改善の余地ありなのでしょう。決して折り合いがつかないわけではないものの、せっかくの素質を活かすためにはまだ勉強することがたくさん残っているのだと思います。
ちなみに久し振りに母ゴッドフロアーのレースを見直したのですが、初勝利を挙げた小倉の未勝利戦、2勝目の富良野特別、そして3勝目の阿寒湖特別のいずれもが中長距離戦。しかも後方または中団でレースを進め、長く脚を使ってゴール前の大接戦を差し切るドキドキものの勝利でした。(思わず声が出ちゃうヤツ(^^ゞ)
息子のゴッドシエルがどういうタイプになるかはこれから次第ですが、母ゴッドフロアーにエピファネイアの配合となれば、何となく、一瞬の切れ味で勝負をするより良い脚を長く使うタイプ、素軽いスピードではなくパワーで長めの距離を押し切っていくイメージかもしれません。となると、単になだめれば折り合いがつく以上に、リラックスして走ることを思えた方が良いに決まっていますからね。
ファンタストクラブ在厩のリナーシェは、おもに周回コースで軽いキャンター2400m、屋内坂路でハロン15~18秒ペースのキャンター1本を乗り込まれています。
◇米田育生広報のコメント 「雨の影響で馬場が少し緩んでいましたので、今週は屋根付きのダート坂路でサーッと。無理のない範囲で終いだけ脚を伸ばすような形となりました。いくぶん調教をセーブしていることもあって、馬体重は420kg台と増加傾向に。今後もうまく押し引きしながら、可能な限り目方を増やしていければと思います」
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楽をさせた結果とは言え、420kg台に増えてくれたのはイイですね。馬によっては休ませても増えない場合がありますが、本馬のように坂路で乗り込みを続けながら増えるのであれば、やり方はいろいろだと思いますので。これからは気候も良くなりますから、移動までにもっともっと余裕を作って欲しいと思います。
北海道シリーズのうちに勝ってしまう作戦は失敗しましたが、ここで焦って拗らせるとあとが厄介。まだまだ先は長いですし、いくらでも取り返せるハズですからっ!
【ファンタストクラブ在厩のリナーシェ:公式HP(8/21更新分)より】
宇治田原優駿ステーブル在厩のマーテルは、おもにトラックで軽め2400m、坂路でハロン17~18秒ペースのキャンター2本を消化しています。9/1の馬体重は458kgです。
◇青山調教主任のコメント 「この一週間は速めを控え、普通キャンター中心の調整としたところ、飼葉を食べるスピードが速くなり目方もすぐに回復傾向へ。まだメンタル面が弱いというか、幼さを残しているということなのでしょうね。調教師によれば、『このひと月の動向も見て、今後を考えていきたい』とのこと。機を見て再び速めの調教を取り入れ、目下は週1回から始めていく予定になっています。普段から落ち着きがあり、カリカリするようなことはありません」
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先週の452kgから少し増えて458kgに。キャンターを17~18秒までにすると体重が増加し、速めをやるとその分だけ減る。非常にわかりやすいとも言えますが…。
幸四郎先生の『このひと月の動向も見て今後を考えていきたい』との見解は、『速めをやるとドンドン減り調教量を抑えるとすぐに回復する今の状況は、もう少し待てばグンとよくなる兆候かもしれない…』といったお考えからかもしれません。となると、あと一ヶ月ほど様子を見て状況が変わらなければ、それも現時点での個性と考えてデビューをめざしていく方針に。。
まだ何とも言えないところはありますが、走りの面においては素質がありそうな本馬だけに、出だしを慎重に進めたい先生のお気持ちも分かる気がします。まだ全体的に(心身ともに)幼さが残る牝馬ですから、じっくり見極めて頂きたいと思います。