オールカマーで4着となったクレッシェンドラヴの関係者コメントです。
◇内田騎手のコメント 「ペースが遅くなりそうなのは織り込み済みでしたので、いつもとは違ってポジションを取りに行きました。ただ、この馬も終い伸びているとはいえ、あそこまでスローの切れ味勝負になってしまうとさすがに分が悪くなってしまいます。収穫のあるレースにはなりましたが、満足いく結果を出せなかったことは悔しく思います」
◇林調教師のコメント 「もう少しレースが流れていれば、結果も変わったのかもしれませんが、さすがに厳しい展開になってしまいました。それでもジョッキーが前目にポジションを取って行くいい競馬であったと思いますし、こういうレース運びができたのは収穫。力負けではありませんし、次につながる競馬にはなりました」
◆クラブのコメント 「パドックでもデキの良さを窺わせる好気配。今回はある程度スタートから出して行き、3番手からの競馬を試みましたが、道中のペースが落ち着きすぎてしまい、最後は牝馬勢の切れ味に屈する形となりました。なお、このあとは、「トレセンでレース後の様子をしっかりと確認させてください」と調教師。その上で次走を相談していく予定になっています」
-----
要するに、バテてはいないけれど切れ味勝負が合わなかったということですかね。。微妙な勝負のアヤと言ってしまえばそれまでですが、自分でレースを作るタイプの馬ではないので、結果的に思い通りにいかないこともあるのでしょう。それでも馬の仕上りは良く見えましたし、内田騎手も工夫をして乗ってくれただけに、残念な気持ちはぬぐえないです。
ただ、それが正しいとかそういうことではなく、陣営が「力負けではない、次への収穫があった」と前向きな姿勢を崩していないのは悪くないと思います。それはクレッシェンドラヴに関わっている皆さんが、『口惜しい思い』を共有しているからこそでしょうし、それがあってこそ次の巻き返しに繋がるのですから…。
ひとまずはレース後の状態確認になるようですが、おそらく(どのレースになるかは別にして)続戦を基本に検討されることになるのでしょう。次走で再び強いクレッシェンドラヴが見られることを期待します!
神戸新聞杯で12着となったパンサラッサの関係者コメントです。
◇坂井騎手のコメント 「最内枠の馬が2番手に控えてくれましたし、ペース自体は指示通りに行けたのですが、今日はずっと外へ外へと力んでいて、脚を溜めることができませんでした」
◇矢作調教師のコメント 「先行馬には厳しい向かい風、それに初めての左回りで終始外に張ってしまい、まったく脚が溜まりませんでした。馬は間違いなく良くなってきていますので、もっと良いパフォーマンスができるはず。改めて巻き返していきたいと思います」
◆クラブのコメント 「テンの争いが落ち着くまでに少々時間を要したことですし、本馬自身が外に張りながら段々と消耗していく格好に。最後の直線ではお釣りがなくなり、さすがに辛抱しきれませんでした。なお、このあとは、「全てはレースの上がりを確認してからになりますが、特に問題がないようであれば、このまま厩舎に置いて続戦を考えていく」(調教師)予定になっています」
-----
なるほど、言われてみればパンサラッサは左回りが初めてでしたね。どちらかというと、最初から何でもできるタイプに見えていただけに、回りの話はあまり気にしていませんでした。道中、「左回りで終始外に張ってしまった」のだとしたら、本来のパフォーマンスでなかったことも何となく理解できますね。
それに、矢作先生が『この馬はもっとやれるはず、このまま厩舎において続戦を』と仰っているのは有難いですし、何としても巻き返しを成功させて欲しいです。
今日は一線級の分厚い壁に跳ね返されてしまいましたが、パンサラッサはまだまだこれからの馬ですし、負けを引き摺らない気持ちの強さも持っていますからね。これからも様々な試練があるでしょうが、真の本格化に向けて前進していってもらいましょう。
産経賞オールカマーに出走したクレッシェンドラヴは4着でした。
【レース内容】互角のスタートから押して先行、3~4番手の内ラチ沿いで1コーナーへ。その後も折り合って良い走りをしていましたが、向こう正面中ほどで、1000通過64.3秒の流れを嫌ってカレンブーケドールが外から一気に進出、そこからは出入りの激しいレースになりました。それでもうまくインを立ち回り、直線入り口で前を射程圏に入れる絶好のカタチに持ち込みましたが…。直線でも精一杯に前を追いましたが、坂を登って余力がなくなり0.3秒差、4着での入線となりました。
-----
これは口惜しいけどなぁ…
今日はもうひと踏ん張りできなかったっすねぇ(/へ\*)
うーむ。。途中から難しいレースになったとは言え、内田騎手が周囲の状況を確認しながらうまく立ち回ってくれたのですが…。あえて言えば、スタート後に頑張って前に行かざるを得なかったのが、多少心配された1番枠ゆえではあったでしょうけれど。
まあ、考えてみれば2200mも走って0.3秒の差ですし、直接のライバルと意識をしていたミッキースワローには先着しているわけで、今日の上位勢はその日の展開やレースの駆け引きで着順が変わる力関係だったという事なのでしょう。本当は、地力で勝ち切るようなレースを期待していたのですが、さすがにG1好走馬がいるG2戦は楽ではありませんね。
それでもクレッシェンドラヴは頑張ったと思いますし、内容はそれほど悪いものではありません。現状、間隔をあけて大事に使われていますから、次のレースでパフォーマンスが上がる余力もあるでしょう。まずは関係者のコメントを待ってからになりますが、これからも元気に走って長く楽しませて欲しいと思いますm(_ _)m
**2020/9/27 中山11R 産経賞オールカマー(G2/芝2200m)・稍重**
神戸新聞杯に出走したパンサラッサは12着でした。
【レース内容】互角のスタートから徐々に進出し1コーナー手前でハナを確保、狙い通りの逃げる展開に持ち込みました。それほど楽なペースではないものの、何とか平均ペースに持ち込んで後半戦へ。ところが3コーナーを過ぎ、4コーナー手前あたりから鞍上坂井騎手の手が動き始め、直線に入った時にはもう余力がありませんでした。直線中ほどでコントレイルに交わされるとあとはずるずると後退、結局12着での入線となりました。
-----
残念ですが、仕方がありません(^^;)
馬体重がプラス16kgと分かった時、成長分か太め残りか?と思いましたが、パドックで見た馬体はそれほど太くは感じられず、3ヶ月の休養による成長分だと前向きにとらえていました。もともと春の実績馬たちに挑戦するには成長が必須と考えていましたし、これは最初の条件をクリアしたと喜んでいたのですが…。
敗因をすぐに決めるのは難しいでしょうが、現時点の感想としては、休み明けでもうひと追い欲しかった分と距離、このふたつが大きいのではと感じています。少なくとも望んでいた逃げのカタチを作ったわけですし、そこから先は馬の力と状態ですからね。
まずは関係者のコメント待ち。。今日は残念な結果でしたが、堂々と自分の競馬をしたのは立派でしたし、この経験は必ず次のレースに生きてくると思います。まあ、距離はマイルから2000mまでなんじゃないですかねぇ…。(素人考えで申し訳ないですが(^^ゞ)
あと、コントレイルさんは強過ぎですね(^^;)
**2020/9/27 中京11R 神戸新聞杯(G2/芝2200m)・良**
広尾TC公式・コラム 『祝クレッシェンドラヴ2度目の重賞勝利!内田博幸騎手インタビュー』
――七夕賞で重賞2勝目。あらためて前走を振り返っていかがでしたか?
七夕賞は馬場が悪かったけど、体も血統的にも重い馬場を走れるタイプでしっかりと対応してくれました。馬場が悪いときに体が減っていると厳しいところがありますが、厩舎がしっかりとつくってきてくれていましたから、体が減りすぎずレースに臨むことができました。
――3歳のころから成長を感じる部分はありますか?
福島記念で重賞を初めて勝って今回は2勝目。福島記念の時はハンデが55㌔でしたが、今回はハンデ戦でも、斤量をしっかり背負って勝てましたし、今後も楽しみですよ。馬群をうまくさばいて競馬できたところも成長の1つですね。
――最初はどういう印象を持っていましたか?
僕が初めて乗ったのは、3歳でまだ二ノ宮厩舎の時でしたが、未勝利戦を勝ったときに将来的には重賞に行けるんじゃないかという雰囲気を感じていました。「おっ」と思うところがありましたよね。走っている力強さから「この馬いいな」と思っていました。跳びが大きいわりには、すっと推進する…もっと推進力が出れば、重賞にいけるなという感触がありました。厩舎が変わって、林厩舎になってからも林先生に「大事にしていたら重賞行ける、楽しみのある馬ですよ」と言っていたんですよ。
――重賞にいけると思っていた馬が実際に重賞をとりましたね。
実際に重賞を勝って、自分の見る目は間違ってなかったなと思いましたね。函館を使ったり、少し休ませて中山に行ったり、ぽんぽんと勝ったわけではないけれど、確実に力は付けていました。気性面で難しいところがあるから厩舎もうまく持っていくのが難しいと思うけど、しっかりとこなしてくれています。
勝とうが負けようが納得するレースができていますよね。オーナーサイドも、スタッフも自分もみんなが大事に使っていこうという共通認識があるので、短いスパンでは使っていないんですよね。だからこそ、この馬の成長とうまくはまって重賞を勝てたんだと思います。1頭に対して、1つのチームでしたし、チームでどう持っていくか考えながら育てていってうまくいきましたよね。能力があってもうまく力を出せない馬が多くいる中で、しっかり結果を出してくれました。馬が1番偉いし、手をかけている人たちもすごい。みんながいい状態で持っていきたいと思っている中の戦いですからね。厳しい中で結果を出してくれました。
――今後へ向けて
これからは斤量を背負ってのレースになってきます。いいレースをして、もう1歩上のステップへ行ければと思っています。
-----
つい見過ごしがちな広尾TCのコラムですが、今回は産経賞オールカマーに挑むクレッシェンドラヴについて、内田騎手がいろいろと語ってくれています。こういう記事を読むと、やはり、チームクレッシェンドラヴにおいて、内田騎手がかけがえのない仕事をしてくれたのだと再確認ができますね。
ジョッキーはレースで結果を出すのが全て、ランキング上位騎手から順番に乗せろという考え方もありますが、実際には馬ごとに個性があって、そう簡単に替えが利かない存在になっている場合もありますから。。クレッシェンドラヴと内田騎手の関係は、まさにそういうパートナーなのだと思います。
林先生や厩舎スタッフの方々、テンコートレセンの皆さん、そして内田騎手。全ての力を一つにすることで、強い相手に堂々と立ち向かえる立場になったクレッシェンドラヴ。今日のレースだけでなく、これからもこのチームでさらなる高みをめざして欲しいです(^^)
【2019/11/10 福島記念(G3)でのクレッシェンドラヴと内田騎手:公式HPより】