今日から2歳新馬戦が始まりました。
昔は早い時期の新馬戦に有力馬が出てくることはあまりなく、良血期待馬のデビューは秋と相場が決まっていましたが、最近はNファームさんが万遍なく勝ち馬を出すために、早く仕上がったクラブ馬を中心にどんどん実戦投入してくるので、この時季の新馬戦もだいぶ雰囲気が変わりました。
今日行われた新馬戦でも、中京5RはキャロットFさんのラクスバラディーが2.0倍、東京5RはサンデーRさんのコマンドラインが1.1倍と断然の1番人気でデビュー戦を迎えています。
まず、中京5Rを勝ったのは7番人気(単勝30倍)のクラウンドマジックでした。1番人気ラクスバラディーが好位から抜け出すソツの無い競馬で勝ちを手中にしかけたところ、直線一気で差し切った末脚はとても豪快でしたし、SS4×4持ちのエピファネイア産駒で祖母がオークス2着のゴールデンジャックと血統的にもしっかり筋が通っています。
今後の路線は分かりませんが、距離が延びるのも悪くなさそうですし、バウンスシャッセ、ホーカーテンペスト、コントラチェックなど活躍馬を出し続けているリッチダンサーの仔(ラクスバラディー)に勝ったのですから、ひょっとすると中距離路線で台風の目になるかもしれません。
ZBAT!競馬【2歳新馬・中京5R】一番星はエピファネイア産駒のクラウンドマジック
6月5日の中京5R(2歳新馬、芝1600メートル)は、岩田康誠騎手騎乗の7番人気クラウンドマジック(牡、栗東・加用正厩舎)が後方2番手から進め、直線で早め先頭に立った1番人気のラクスバラディーをゴール前強襲してデビュー勝ちを果たした。タイムは1分36秒0(良)。
クビ差の2着にはラクスバラディー、さらに2馬身差遅れた3着にスズカワールド(6番人気)が続いた。
クラウンドマジックは、父エピファネイア、母クラウンドジャック、母の父ヴィクトワールピサという血統。
◆岩田康誠騎手(1着 クラウンドマジック)「位置取りが後ろになって、直線だけの競馬でした。もたもたしているところがあったので、これからいい方に向いてくれれば」
◆加用正調教師(同)「今週の攻め時計はそこそこ動いていたけど、それで勝つんだから潜在能力が高いよね。きょうは直線だけの競馬でしたね。ゴールデンジャックの系統だしね。新馬戦第1号だし、こんなにうれしいことはないよね」
東京5Rを勝ったのは断然1番人気のコマンドラインでした。まあ、単勝1.1倍が示す通りで、正直、あまり強敵がいないレースでしたから、むしろ『負けたら大事件』だったかもしれません(^^;)
内容的には… そうですねぇ、いかにも国枝厩舎の新馬戦といった印象で、素質の片鱗が見えたのは勢いがついたあと、最後の200mぐらいだったでしょうか。。この馬はPOGでもだいぶ注目をされているようですが、良くも悪くも今日のレースだけでは何とも言いようがなく、全ては今後次第になりそうです。まあ、今日は無事に勝てたことが全てで、その意味では100点のスタートが切れたのかもしれません。
ZBAT!競馬【2歳新馬・東京5R】ディープ産駒コマンドラインが人気に応え快勝
6月5日の東京5R(2歳新馬、芝1600メートル)は、クリストフ・ルメール騎手騎乗の1番人気コマンドライン(牡、美浦・国枝栄厩舎)が好位4番手から直線に入ってしっかりとした末脚を発揮して快勝した。タイムは1分35秒4(良)。
3馬身差の2着にはコンクパール(3番人気)、さらに2馬身差遅れた3着にフェスティヴボス(9番人気)が続いた。
コマンドラインは、父ディープインパクト、母コンドコマンド、母の父ティズワンダフルという血統。
◆クリストフ・ルメール騎手(1着 コマンドライン)「まだまだこれからで、きょうは反応が遅かったし、呼吸も大きかった。それでも最後は良く伸びて楽勝でした。全然疲れてなかったし、いい勉強になったと思います。距離は2000メートルくらいでも問題ない」
キングエルメスは4日午後にシュウジデイファームを出発。5日、函館競馬場に入厩する予定となっています。5月下旬の馬体重は501kgです。
◇石川代表のコメント 「直近も坂路の2本目に併せ馬で40秒程度を乗っており、動きも力強いものでした。ゲート練習は前扉を閉めた状態で中に入れ、後ろ扉も閉めて様子を確認。ハッキングで出すところまで行い、入り・駐立ともに問題はありませんでした。あとは環境の変化にどれだけスムーズに順応してくれるかだと思います」
-----
ついにキングエルメスが函館競馬場に入厩します!
6/5からは新馬戦も始まりますし、世の中には3月、4月に入厩する馬もたくさんいるわけですが、私の出資2歳馬では一番早い入厩で、やはり、『ついに新たな戦いが始まるぞ!』という気持ちになりますね。(広尾TC全体ではアンダーレ、アリシアン、ルーシッド、ドグマがすでにゲート試験合格済みと、近年まれに見る早期始動馬の多さです)
ちなみに、半兄カイザーノヴァが函館競馬場に入ったのは1年前の6月20日なので、キングエルメスの方が約2週間早い入厩です。カイザーノヴァは入厩20日後の7月11日には新馬勝ちを飾ってくれたわけですが、スケジュール的にはかなりタイトだったと思いますので、その分を差し引いて、やはり7月3日函館開幕週の芝1200m戦デビューが最有力ではないでしょうか。
もちろん、その前にゲート試験に合格しないといけませんが、カイザーノヴァの時もゲート試験をそのまま一週前追い切りに転用するなど、矢作厩舎は変幻自在の応用動作も得意ですからね。シュウジデイファームでも『入り・駐立』に問題はなかったようなので、きっと何とかなると思っています(^^ゞ
肝心の現時点での仕上り、走りの印象については、下にあるカイザーノヴァの入厩直前近況と見比べれば分かる通り、明らかにキングエルメスの方が一段上の評価をもらえていると思います。
『【カイザーノヴァ】デビューは近い!? 近日中に函館競馬場へ移動!』
シュウジデイファーム在厩。前回同様、おもにBTCの屋内ダートトラックと坂路でハロン17~18秒ペースのキャンターを消化。週1回の速めを乗り込まれています。馬体重490kg(6月中旬測定)
「現時点ではラストのもうひとキレに課題が残るものの、ゲート練習に問題はありませんし、スピード自体はある馬ですからね。おそらくは短めの距離でこの速さを活かす競馬が合ってくるのではないでしょうか。厩舎陣営によれば、『函館競馬場への入厩を意識』とのこと。近日中にも移動の運びとなりそうです」(石川代表)
果たして兄同様の新馬勝ちが狙えるかどうかは、そうは言っても入厩後の調教、追い切りの感触次第の部分が大きいです。シュウジデイさんで高い評価をもらえていても、いざ環境が変わると案外…なんていうパターンも時々ありますので、来週以降の近況にも、引き続き注目する必要があるでしょう。
まあ、経験上、あまりデビュー前に出資者が燃え過ぎるのも良くないですから、ここは初心に帰って『無事にレースを終えること、次につながる内容を見せること』をテーマに応援したいと思います。。のその前に、まずは無事にデビュー戦のゲートに入ることを実現しなくちゃいけませんね(^^ゞ
【シュウジデイファーム在厩のキングエルメス:公式HP(2021/6/4更新分)より】
シュウジデイファーム在厩のアシタカは、この中間に右飛節に外傷を負ったことから、直後はパドック放牧のみで小休止。現在は場内でウォーキングマシン50~60分、ハッキング2000~3000mを消化しています。5月下旬の馬体重は512kgです。
◇石川代表のコメント 「(外傷箇所は)飛節の外側。直後は消炎剤と冷却で和らいでくるのを促しました。運動に支障が出る箇所ではありませんが、目標は秋とのことですし、ここは無理せず大事を取ったというわけです。当面はペースを落とし、完全にスッキリしてくるのを待ってあげた上で、BTC入り再開のタイミングを検討してきたいと思います」
-----
右飛節に外傷を負ったとのことですが、運動には支障がない程度、箇所とのことで、心配する必要はなさそうです。石川代表も仰っていますが、本馬は夏ではなく秋の王道デビューが既定路線になっていますから、このタイミングでの小休止は『ちょうど良いリフレッシュ期間』と考えて良いと思います。
私はあまりPOGに興味がなく、いわゆるPOG本なども読まないのですが、噂によるとアシタカはそれなりに取り上げられていて、良血期待馬揃いの矢作厩舎勢の中でも高く評価されているらしいです。もちろん、POG本の評価と競馬の成績は全く関係ないですが、やはり、『この馬は期待できる』と言われると悪い気はしないですね(^^ゞ
多少気になる点があるとしたら、初めて馬体重が510kgを超えたことぐらいでしょうか。。いや、この中間に運動を控えた影響もあるでしょうから、それほど気にしなくて良いのかもしれませんが、ミスペン仔は大きくなり過ぎると心配なので、体重に関してはそろそろ落ち着いて欲しいと思いますm(_ _)m
【シュウジデイファーム在厩のアシタカ:公式HP(2021/6/4更新分)より】
坂東牧場在厩のハキは、午前中のパドック放牧に加え、先週より曳き運動を開始しています。6月上旬の馬体重は455kgです。
◇荒木マネージャーのコメント 「獣医師とも相談し、ウォーキングマシン入りを前にまずは曳き運動からスタート。先週は10分、今週は20分ほど行っています。これが溜まっていたストレスの解消へとつながっているのでしょう。日を追うごとに落ち着きが増してきている印象がありますね。こうやってしっかりと歩かせることによって、馬が自信を取り戻してくれればと思います」
-----
前回の近況で「まだ馬自身が恐る恐る歩いているようにも見える」とあったように、骨折箇所が治ったとしても、気持ちの面も含めて完全に立ち直るにまでには時間が必要なのでしょう。そのあたりを考慮してだと思いますが、ウォーキングマシン入りの前に曳き運動を取り入れ、身体を動かすこと、歩くことへの恐怖心を自然に取り除く作戦は効果的な気がしますし、心身のバランスを考えつつ慎重に進めて頂けるのはとてもありがたいと思います。
ちなみに馬体重は一ヶ月前からまた増えて455kgになりました。これなら最終的には(牝馬として)中型サイズに収まってくれると思いますし、本格的トレーニングの開始前に、少しずつ成長しているのは心強いです。歩くことでストレスが解消し、「日を追うごとに落ち着きが増している」のは心身の成長にもプラスになっているはずで、一歩一歩、着実に前進している手応えが出てきたように感じます。
そうですねぇ、坂東牧場さんにはだいぶご苦労を掛けてしまいますが、ここからの半月、一ヶ月の進め方がとても重要な気がしますので、引き続き、くれぐれもよろしくお願いしたいと思いますm(_ _)m
【坂東牧場在厩のハキ:公式HP(2021/6/4更新分)より】