【ユニコーンS】7番人気スマッシャーが差し切り重賞初制覇!
第26回ユニコーンステークス(3歳、G3、ダート1600m)は、坂井瑠星騎手騎乗の7番人気スマッシャー(牡、栗東・吉岡辰弥厩舎)が直線で豪快に末脚を伸ばして差し切りV。重賞初制覇を飾った。タイムは1分34秒4(重)。
1馬身差の2着には早めに抜け出して粘り込みをはかったサヴァ(14番人気)、さらに1馬身差遅れた3着に後方から末脚を伸ばしたケイアイロベージ(3番人気)が入った。なお、北村宏司騎手騎乗のピンクカメハメハは落馬で競走中止となった。
◆坂井瑠星騎手(1着 スマッシャー)「これまで1400mで勝ってきましたが、しまいの脚から1600メートルは間違いなく合うと思っていました。レース自体、スムーズに運べましたし、直線は進路ができたら届くだろうという手応えでした。未勝利を勝った時点でここで勝ち負けできると思っていましたし、今後の伸びしろも十分あります」
ユニコーンSを勝ったスマッシャーは、父マジェスティックウォリアー、母スマッシュ、母の父キングカメハメハという血統。通算成績は8戦3勝。ユニコーンSは、管理する吉岡辰弥調教師、騎乗した坂井瑠星騎手ともに初勝利。
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7番人気のスマッシャーが見事な重賞初制覇を果たしました。勝ち時計の1分34秒4は、昨年カフェファラオが稍重馬場で出した1分34秒9を0.5秒上回るレースレコードですし、直線で追われるごとにしっかり伸びた内容もとても良かったと思います。(マジェスティックウォリアー産駒がこの出世レースを制したのは、比較的産駒が多い広尾TCにとっても、朗報になったのではないでしょうか)
そして、鞍上の坂井瑠星騎手は重賞7勝目、今年に限れば鳴尾記念以来の2勝目ですが、鳴尾記念は8番人気のユニコーンライオンで逃げ切り、今日は7番人気のスマッシャーで差し切り勝ちですから立派です。昨年11月に乗り替わって以来、ずっとコンビを組んできた馬での重賞勝利、おめでとうございますm(_ _)m
最後になりますが、札幌2歳Sでバスラットレオンと戦ったこともあるピンクカメハメハ号が斜行後内ラチに衝突、北村宏騎手が落馬競走中止となっています。まだハッキリしたことは分かりませんが、とても心配です。。
*追記:JRAニュースによると、ピンクカメハメハは急性心不全で死亡、北村宏司騎手は病院に搬送(診断名は後日)されたとのことです。https://www.jra.go.jp/news/202106/062005.html
**2021/6/20東京11R ユニコーンステークス(G3/ダ1600m)・重**
ZBAT!競馬【2歳新馬・札幌5R】1番人気の米国産馬グランアプロウソが快勝
6月20日の札幌5R(2歳新馬、芝1200メートル)は、武豊騎手騎乗の3番人気グランアプロウソ(牡、栗東・松永幹夫厩舎)が好位2番手から危なげなく抜け出してデビュー勝ちを果たした。タイムは1分09秒5(稍重)。
1馬身差の2着にはエーティーマクフィ(5番人気)、さらに1馬身差遅れた3着にウインマーベル(6番人気)が続き、1番人気のアポロリヤムは出遅れが響いて8着に終わった。
グランアプロウソは、父ガンランナー、母フィドゥーシア、母の父メダーリアドーロという血統の米国産馬。
◆武豊騎手(1着 グランアプロウソ)「いいスピードを持っている。気性的におっとりとしているけど、(スタートして)持ったままで行けた。いいものを持っていますよ」
ZBAT!競馬『【2歳新馬・札幌5R】3番人気ポメランチェがレコードで逃げ切りV』
6月19日の札幌5R(2歳新馬、芝1200メートル、牝馬限定)は、藤岡佑介騎手騎乗の3番人気ポメランチェ(栗東・牧田和弥厩舎)が好スタートから逃げ切り勝ちを収めた。タイム1分07秒9(良)はレコード。
4馬身差の2着にはナムラリコリス(8番人気)、さらに3馬身差遅れた3着にフリートオブフット(1番人気)が続いた。
ポメランチェは、父キングカメハメハ、母オレンジティアラ、母の父サクラバクシンオーという血統。
◆藤岡佑介騎手(1着 ポメランチェ)「1度栗東の坂路で乗せてもらったときに、新馬でも勝ち負けできるという動きでした。しっかりと走れて言うことがないですね。気持ちが前向きなので、うまくコントロールできれば走ってくると思います」
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先週日曜日に『【キングエルメス】新馬戦で連日レコードの高速馬場はどうなのかな?』という記事で、札幌の高速馬場にキングエルメスが対応できるかどうかの不安を書いたのですが、なんと、12日5R(芝1000m)、13日5R(芝1200m)に続いて19日の芝1200m新馬戦でもレコードタイムが出てしまいました。
しかもその勝ちタイムは1分7秒9で、先週、トーセンサンダーが出したレコードを1秒も更新してしまうというトンデモナイもの。。先週の函館SS(G3)が1分7秒6の決着だったことを考えると、勝ったポメランチェの速さ、強さは現時点では相当なものと考えて良いでしょう。(ポメランチェはなんと392kgの牝馬!)
あ、そう言えばこのポメランチェ、16日の追い切りでキングエルメスに0.2秒先着した馬なんですよね。お互い馬なりの手応え、重馬場で無理をさせない併せ馬だったようですし、映像を見ていないので何とも評価がしにくいと思っていたのですが、併せた相手がこれほどの馬だったとは、本当に新馬戦というのは難しいのもです(^^;)
それに対して、キングエルメスが出走を検討していた20日札幌5Rは、フルゲートの外枠から難なく先行したグランアプロウソが好位から抜け出し、後方から33.7秒の脚で追い込んだエーティマクフィを1馬身抑えての新馬勝ち。先行力を活かしたソツの無いレースぶりはなかなかのものでしたし、時計も稍重馬場で1分9秒5ですから優秀です。
もしも、ここにキングエルメスが出ていたら…と考えても答えは出ませんが、とにかく今年の札幌で勝ち上がるには、ある程度以上のスピード、速い決着に対応する能力と完成度が必要のようです。
果たしてキングエルメスがポメランチェのように強さを見せるのか、あるいは高速馬場に対応できずに厳しいレースになってしまうのか…。期待と不安が両方あるのが普通ながら、こんなに簡単にレコードを連発されると、完成度で劣るコチラとしては、ついつい心配が先に立ってしまいます。。(^^ゞ
阪神3Rで16着となったゴッドシエルの関係者コメントです。
◇松永幹調教師のコメント 「パドックでは落ち着いていましたが、レースではゲートの出もひと息でしたし、稽古の時と同じように、終いも含めて動ききれませんでした。次の一手としては、調教の一環として障害飛越を取り入れていくことも検討中。タイムオーバーにより1ヶ月間は出走できませんので、牧場のほうでしっかりと調教してもらい、次に備えたいと思います」
◆クラブのコメント 「距離短縮と去勢による気持ちの変化に期待しましたが、マイナス体重(-14kg)での出走にもなってしまい、レースぶりに進展を見ることはできませんでした。なお、このあとは調教内容に変化を与えた上で、「小倉のダート1700m戦あたり」(調教師)にかけてみる予定。ダート替わりにより、きっかけが掴めるかどうかを窺っていきたいと考えます」
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去勢手術を施し、距離を短縮して臨んだ一戦でしたが、結果的にはこれまでの課題を克服できず、タイムオーバーのオマケがついた大敗となってしまいました。このあとは調教の一環としての障害練習も視野に入れつつ、まずは牧場で再調整、小倉ダート1700m戦あたりでラストもう一戦にかける方針になるようです。
全体として厳しい情勢なのは、当然ながら松永先生も承知の上ですから、その中で最後のチャンスを探して頂けるのであれば、こちらも最後まで見守るのみです。もしも逆転があるとしたら、障害練習が何かの化学反応を起こしてくれるパターンですが、まあ、あまり思い詰めずに応援していこうと思います(^^ゞ
阪神3R 3歳未勝利(芝1400m)に出走したゴッドシエルは16着でした。
【レース内容】やや出負け気味のスタート、二の脚もつかずに後方へ。3角で一旦最後方に下げたあと、4角までに改めて上がっていく形をめざしましたが、大きく前との差を詰めるに至らず、後方のまま直線に入ったところで既に脚は鈍っていて…。残念ながら、最後まで上位争いの影すら見えない16着入線に終わっています。
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分かっていても『厳しい現実』というヤツですねぇ(^^;)
結局、今日は426kgと前走からマイナス14kgでの出走に…。去勢後に体重を減らして出てくる馬は少なくないですが、それは馬体を絞りにくかった馬について、『去勢して余分な脂が抜けた』みたいな表現をされる場合ですからね。もともと460~70kgで出走してもおかしくない馬格があるにもかかわらず、気性面の理由で430~40kgに留まっていたゴッドシエルについては、明らかにプラス要素ではありません。
こうなると、必然的に馬体も気持ちもギリギリの状態でのレースになりますから、あとはもう距離短縮がどうこうの話ではなくなってしまいます。。ゴッドシエルはゴッドシエルなりに頑張ってくれているのですが、どうしたら上位をめざせるのか、その突破口は今回も見つけることができませんでした。
この内容がどういう評価になるのか、それは関係者コメントを待ちたいと思いますが、未勝利終了が迫っていることを考えると、ただ単に去勢効果が出るのを待つというだけでは厳しそうです。松永先生は障害練習についても言及しておられましたが、これまでの経緯を考えると、試せることがあるのであれば早く手を打った方が良い気がします。あ、私は例によって諦め悪く、最後まで応援しますので(^^;)
**2021/6/20阪神3R 3歳未勝利(芝1400m)・稍重**
パカパカファーム厚賀分場在厩のアスカビレン’20は、変わらず元気に昼夜放牧に出ています。
◇山田担当のコメント 「今年は春から夏に向かうのがスローで心地よい気温が長く続いているため、昼間は放牧地で気持ち良さそうに寝ています。寝ているというよりも天日干し、干しているという言葉がしっくりくるくらいの“無”の状態です。早生まれの馬に比べると馬体はまだこれからといった感じですが、青草を食べられるようになってからは成長が窺えるようになってきましたので、これからどんどん良くなってくると思います。最近は北海道でも夏日になるほど急に暑くなりましたが、他馬が日なたで汗をかいているところ、彼女だけは遠く離れた木陰で涼んでいました。牝馬ゆえに時々神経質な面を見せたりもしますが、基本的にはマイペースで要領が良い馬ですね」
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「干しているという言葉がしっくりくるくらいの“無”の状態」とは独特の表現ですが、要するに、それぐらいリラックスできている、気持ちよさそうに寝ているという事でしょう。強い日差しを避けるために一頭だけ離れて木陰で涼んだりするのもそうですが、どうやら、愛想が良くて人間とのコンタクトが上手な中にも、自分というものをしっかり持っているタイプなのだと思います。
本馬の場合は、馬体、歩き、そして気性面についても心配なところがありません。山田さんも、「これからどんどん良くなってくる」とコメントしてくれているように、引き続き成長過程を楽しみたいと思います(^^)
【パカパカファーム厚賀分場在厩のアスカビレン’20:公式HP(2021/6/4更新分)より】
様似木村牧場在厩のステラリード’20は、おもに昼夜放牧により管理されています。
◇木村担当のコメント 「度胸が据わっているのでしょうか。環境が変わっても動じることなく、常歩などもスタスタと歩いてくれますね。テンションが高めの血統ではあるようですが、ここまでの印象だけで言えば、性格は悪くないですし、人に対して反抗するようなこともありません。放牧地に放つ際なども隊列を乱すことはなく、現在は総勢8頭で仲良く走り回っています」
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様似木村牧場に移動してからも、環境変化に動じることなく過ごせているようで安心しました。
カイザーノヴァ、キングエルメス兄弟については、テンションが高いところが似ていると言われていますが、果たしてステラリード‘20はどうなんでしょうね。様似の木村さんによれば、「性格は悪くなく反抗する様子もない」とのことなので、それほど心配する必要はないと思っていますけれど。。(^^ゞ
来週のキングエルメスがデビュー戦で勝ってくれると尚更ですが、いずれにしても、本馬への期待が大きいことに変わりはありません。2頭の兄同様に、本馬も早期デビューをめざすことになるでしょうから、今のうちにたくさん食べて走り回って、遊びの中で心身を鍛えておいてもらいましょう!
◇森永代表のコメント 「遅生まれの分、ここまでは冬毛が目立っていましたが、このひと月の間でごそっと抜けて、ピカピカの馬体になりました。本来のシルエットが露わになったことで、シュッと大人びた体にも見えますよね。放牧地での色々な物音にも慣れましたし、落ち着いてリラックスできている様子。他馬をいじめもしなければ、いじめられもしないニュートラルな思考の持ち主です。夏に向けて一面に青草の量が増えましたので、冬場よりもエサの量やカロリーを控えめにしてバランスを取っています」
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「目立っていた冬毛が抜けて本来のシルエットが露になり、シュッと大人びた体にも見える」というのは全くその通りで、私も『【キョウエイカルラ‘20】冬毛が抜けて綺麗な馬体登場(^^)』の中で同じような感想を書いていました… という事は、やはりこのひと月で、誰が見てもそう思うほど大きな変化をしてくれたのでしょう。
ただし馬体に関しては、アスカビレン’20やステラリード’20に比べればまだまだ子どもっぽいですから、青草でも何でもたくさん食べて、遠慮なくどんどん成長して欲しいです。そして食べることはもちろん、元気に走り回って運動量を確保し、健康で強い身体をつくりあげておきたいです。
【モリナガファーム分場在厩のキョウエイカルラ’20:公式HP(2021/6/4更新分)より】