4) 飛鉋(とびかんな)模様の付け方。
① 削り作業準備。
作品を電動轆轤の中心に置き、周囲を「止め土」で轆轤に固定します。作品が中央に無いと
削り痕に強弱(深く削れる所と浅く削られる所)が出てしまいます。
皿や鉢の場合には、内側だけでなく、外側と内側の両方に飛鉋模様を入れる事も多いです。
皿類の外側を削る際、鉋の角度によっては、長い柄が轆轤の「ドベ受け」で邪魔される場合には
「ドベ受け」を取り外して作業します。又、袋物の様な器では、「シッタ(湿台)」を用いて轆轤面
より浮き上がった状態にした方が作業がし易いです。
② 飛鉋の模様を付ける際、問題になるのは、模様の最初 と最後が確定できない事です。
回転体に鉋の刃を当てますので、スタート地点は不確定になります。同様に削り作業の終了場所
も不明です。同一段を削る際には、一部がどうしても重なります。 そこで、螺旋状に模様を付ける
事で、削りの重なりを防ぐ方法が一般的な模様の付け方になります。
飛鉋の削り痕は、個々には「バラバラ」の感じに成りますが、削り終えて全体を眺め、統一感が
有れば良い事にまります。
③ 鉋の移動方向は、皿類では外側は高台脇から口縁方向に移動させ、内側は見込みの中央より
口縁方向へ移動させます。袋物の場合には、口縁を上に向け上から下に移動させます。
④ 鉋の刃の種類や刃の当て方の違いによって、色々な鉋模様を付ける事が出来ます。
) 線文(せんもん): 皿類では、中心より放射状に付ける直線状の削りで、袋物では垂直
方向に付けられた紋様です。線の長さは直線状の刃の幅で決まり、四角い刃全体を縦に
押し当てます。鉋に弾力性を持たせる為、刃の反対側の端を持ち、鉋の長さを長くして使い
ます。 作業は鉋の刃が時計の針で6時の位置で行います。
) 流れ線文: 四角い刃を斜めに当てると、上が右側で、下が左側になる斜めの鉋痕ができ
ます。 この状態で上から下に螺旋状に移動させれば、全体に斜めの流れ線文になります。
(上が左で下が右側の斜め線にする事も可能です。)
・ バリエーションとして、もう一度同じ作業を繰り返すと、二重の流れ線文となります。
更に、上から下への動きを速くしたり遅くすれば、模様に変化を与える事が出来ます。
又、同じ位置で刃を当て続けると、二重三重の文様となります。
器全体ではなく、一部鉋を掛けない所を残す方法もあります。
・ 轆轤の回転方向を逆にしたり、鉋の移動を下から上方向にすると、流れの方向も変化でき
ます。応用次第によって、新しい文様が作れるかも知れません。
) 交差線文: 上記流れ文様に対し、直角方向に流れ文を加え、交差した文様です。
(即ち、X X 文様になります。) 四角い刃の鉋を使って削る事も可能ですが、より容易な
(失敗が少ない)方法にするには、刃が丸味を帯びた鉋(円弧状の刃)が向いていす。
この鉋で削ると、線の中央部が膨らみ、両端がやや細くなる痕が付くのが特徴です。
鉋の刃の向きで文様を作りますので、向きが一定になる様に移動させないと、乱れた削り痕と
なってしまいますので、鉋の位置の保持は大切です。
) く いちがい線文: 斜め文が「くの字状のジクザク」に縦方向に連なる様に、付けられた鉋痕に
なります。 鉋の刃は四角い物を使います。
以下次回に続きます。