わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

化粧土と色土42 色土の技法3 練上手(練込)1 始めに

2013-11-22 22:07:40 | 陶芸入門(初級、中級編)

練上手(ねりあげて)は練込とも呼ばれ、異なる色土を重ね合わせたり、練込(適度に混ぜ合わ

せる事)んだりして、多種類の色土で模様を作る技法です。板皿や鉢類、壷作りなどにも取り入れ

られている方法です。練上の特徴として、表面から裏面まで模様(土の色)が連なっている事です。

化粧土が表面のみであるのとは違います。

作り方は、手捻りが基本と成りますが、手捻りの後で、丸皿や壷などを作る際には電動轆轤を使い

制作します。この技法の課題は、異なる色土の接合部分を如何に密着させられるかです。

密着させるには、強く締め付ける事が大切で、場合によっては締め付ける道具を、使う事もあります。

1) 練込の制作で気を付ける事。

  ① 土の種類によって収縮率(乾燥時、焼成時)が微妙に異なります。

     同じ土(同じロットの土)に着色剤(顔料)を混ぜ、各種の色土を作る事で、乾燥時や焼成時の

     「ひびや割れ」を防ぎます。更に、明るくて鮮明な色に発色させる為には、白っぽい土を使うと

     良いでしょう。 赤土など鉄分を含んだ土では、着色剤を加えても希望する色が出ない

     可能性が高いです。 又、肌理の細かい土と粗い土では、同じ着色剤でも、受ける感じも

     異なりますので、土を選ぶ際は十分検討する事です。

  ② 着色剤は1200~1250℃程度で初めて鮮明に発色する様に作られている物が多いです。

    それ故、素焼きまではしっかりした色が出ない可能性もあり、練込模様が確認できない場合も

    起こりえます。当然、制作時にも色を取り間違えない様に、名札などを付けて置くと良いで

    しょう。

  ③ 色土同士をくっつける(貼り合わせる)際、接着面積が少なく、更に接合面に通常櫛目の様な

     刻みを入れる事が出来ませんし、「どべ」(泥)を使う事が出来ない場合も多く、接合面が

     弱くなり易いです。特に接合後に変形させる場合は、注意が必要です。

  ④ 色土が他の色土に付着しない様に注意。

     色土を取り扱う際には、手は常に綺麗な状態にしておきます。同様に作業場でも着色剤が

     飛び散らない環境にして置く事です。又、竹へらや布などを利用する場合も、使い終わったら

     直ぐに水洗いして置くか、作品の近くに置かない事です。

  ⑤ 練込模様を作る際、不要な色土が多量に発生します。(歩留まりが悪いです。)

    多くの場合は「耳」の部分を切り落とし、綺麗な形にしてから作品を作ります。

    この不要の色土は、他の色土と混ざり合う場合が多い為、そのままでは再使用できません。

    勿論土ですから破棄せずに、何らかの方法で使います。

  ⑥ 陶芸関係の書籍を見ると、練込模様を作る際一個の作品を作る事は少なく、同じ模様が10個

    (又はそれ以上)程度作る様に書かれている場合が多いです。逆に一個作る方が難しいのかも

    知れません。しかし陶芸を趣味で楽しむ人ならば、同じ模様の作品を多数欲しい訳ではあり

    ません。むしろ多種類の模様の作品が欲しいのです。そこで従来とは異なる作り方の方法に

    付いても述べます。

  尚、色土の作り方は、以前にお話して有りますので、参考にして下さい。   

以下練込模様の方法を述べます。 

2) 板皿を作る。

  一番知られている練り込み文様に、市松紋様(練込格子)があります。二色の真四角な色土を縦横

  交互に配置した皿です。その他に、簡単な模様では、色違いの土を平行に貼り合わせ状態の

  長皿や、この長皿の両端をつまんで、模様の平行線を弓なりにさせる等、変形させた皿もできます

  更にやや複雑な紋様に「桧垣紋」や「うずら紋」などがあります。

  ・ 練込の板皿では、裏と表の両方に模様ができます。その模様も微妙な差がでますので、良い

    方を表面にして使う事です。

 ① 色土が平行模様の皿。

以下次回に続きます。

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