わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

化粧土と色土46 色土の技法3 練上手(練込)3 轆轤造り2

2013-11-28 22:32:37 | 陶芸入門(初級、中級編)

2) 数種類の色土を菊練し、マーブル模様にしてから作品を作る方法。

   マーブル(大理石)模様は不規則な模様ですのすが、轆轤挽きすると斜め上に土が伸ばされ、

   規則的な模様になってしまいます。但し、前回お話した色土を積み上げる方法や、巻き上げる

   方法に比べ模様の間隔が不規則になります。

   尚、この方法の利点は、色土同士の接着性が良い(ひびや割れが起き難い)事です。

 ① 色土の種類と、各色土の量を決めます。

   黒っぽい土は明るい土に対して、同じ面積であっても、分量が多く見える(広い面積を占めている

    様に見える)ものです。

   例えば、黒い土50%、白い土50%として作品を作ると、黒が60%程度(白40%)に見える

   場合が多いですので、黒っぽい土の量は控えめにした方が良いでしょう。

 ② マーブル模様は、練る回数によって粗くも、細かくもなります。

   二色以上の色土を適度に重ね合わせ、菊練を行い練込みます。練る回数が少ない場合には

   模様の粗さは大きくなり、回数が増えれば、模様が細かくなります。更に、練上げた土の外側は

   粗く、土の内側の模様は細かくなります。練上げた土の断面を見てどの面を外側にするかを

   決めてから、土を丸め直します。練込みの菊練をする前に、各色土単体で十分菊練りを行って

   おきます。

 ③ 土殺しは簡単に終わらせる事です。

   回数が多く、「伸べ上げ」を高くすると、模様の間隔が細かくなってしまいますので、なるべく

   土殺しの回数は、少なくする事でし。

 ④ 轆轤挽きする方法は、普通の方法と変わりがありません。

   但し、時間を掛けずに、手早く轆轤挽きする事です。

   轆轤挽き後、乾燥させてから削り作業を行うのは、練込み模様の常套手段です。

 ⑤ 応用について。

   上記の方法は作品全体を螺旋模様にする方法ですが、作品の一部に取り入れる事も可能です

  ) 螺旋模様を作品の上段や下段、又は中段に入れる方法。

    a) 上段に入れる場合は、別の土で轆轤挽きした口を水平に切り取り、上記で挽き上げた土を

      輪の状態に切り出して、上に載せて轆轤挽きします。

    b) 下段に入れる場合には、上記で挽き上げた土の口を水平に切り取り、その上に別の土を

      載せて轆轤挽きします。

    c) 中段に入れる場合には、a)の作業後に上記で轆轤挽きした作品を輪切りにし、上に載せ、

       更に、別の土を上に載せ轆轤挽きします。(bの作業) 模様は水平面で切断されます。

    尚、轆轤挽きした模様の土を載せる場合は、形を整える程度にして、土を挽き上げない事です。

    なるべく模様の原型を留める様にします。

   ) 螺旋方向を交互にした模様を作る。

     轆轤挽きすると模様は螺旋状に斜め上に伸びます。成形した作品を輪切りにし、一つ置きに

     上下逆にして再度組み立てると、螺旋方向が右方向、左方向と交互になります。

     但し、接着面を上手に繋ぐ必要があります。即ちここでも、轆轤挽きは形を整える程度に

     する事です。尚、逆方向の螺旋模様を轆轤挽きすると、螺旋の傾斜が緩む事になります。

     最悪の場合、土が捩れる事さえ起こり得ますからなるべくなら、挽き上げる事は避けたいです

     螺旋状の模様を使って色々試す事で、新しい模様を作れるかも知れません。

以下次回に続きます。

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