2) 数種類の色土を菊練し、マーブル模様にしてから作品を作る方法。
マーブル(大理石)模様は不規則な模様ですのすが、轆轤挽きすると斜め上に土が伸ばされ、
規則的な模様になってしまいます。但し、前回お話した色土を積み上げる方法や、巻き上げる
方法に比べ模様の間隔が不規則になります。
尚、この方法の利点は、色土同士の接着性が良い(ひびや割れが起き難い)事です。
① 色土の種類と、各色土の量を決めます。
黒っぽい土は明るい土に対して、同じ面積であっても、分量が多く見える(広い面積を占めている
様に見える)ものです。
例えば、黒い土50%、白い土50%として作品を作ると、黒が60%程度(白40%)に見える
場合が多いですので、黒っぽい土の量は控えめにした方が良いでしょう。
② マーブル模様は、練る回数によって粗くも、細かくもなります。
二色以上の色土を適度に重ね合わせ、菊練を行い練込みます。練る回数が少ない場合には
模様の粗さは大きくなり、回数が増えれば、模様が細かくなります。更に、練上げた土の外側は
粗く、土の内側の模様は細かくなります。練上げた土の断面を見てどの面を外側にするかを
決めてから、土を丸め直します。練込みの菊練をする前に、各色土単体で十分菊練りを行って
おきます。
③ 土殺しは簡単に終わらせる事です。
回数が多く、「伸べ上げ」を高くすると、模様の間隔が細かくなってしまいますので、なるべく
土殺しの回数は、少なくする事でし。
④ 轆轤挽きする方法は、普通の方法と変わりがありません。
但し、時間を掛けずに、手早く轆轤挽きする事です。
轆轤挽き後、乾燥させてから削り作業を行うのは、練込み模様の常套手段です。
⑤ 応用について。
上記の方法は作品全体を螺旋模様にする方法ですが、作品の一部に取り入れる事も可能です
) 螺旋模様を作品の上段や下段、又は中段に入れる方法。
a) 上段に入れる場合は、別の土で轆轤挽きした口を水平に切り取り、上記で挽き上げた土を
輪の状態に切り出して、上に載せて轆轤挽きします。
b) 下段に入れる場合には、上記で挽き上げた土の口を水平に切り取り、その上に別の土を
載せて轆轤挽きします。
c) 中段に入れる場合には、a)の作業後に上記で轆轤挽きした作品を輪切りにし、上に載せ、
更に、別の土を上に載せ轆轤挽きします。(bの作業) 模様は水平面で切断されます。
尚、轆轤挽きした模様の土を載せる場合は、形を整える程度にして、土を挽き上げない事です。
なるべく模様の原型を留める様にします。
) 螺旋方向を交互にした模様を作る。
轆轤挽きすると模様は螺旋状に斜め上に伸びます。成形した作品を輪切りにし、一つ置きに
上下逆にして再度組み立てると、螺旋方向が右方向、左方向と交互になります。
但し、接着面を上手に繋ぐ必要があります。即ちここでも、轆轤挽きは形を整える程度に
する事です。尚、逆方向の螺旋模様を轆轤挽きすると、螺旋の傾斜が緩む事になります。
最悪の場合、土が捩れる事さえ起こり得ますからなるべくなら、挽き上げる事は避けたいです
螺旋状の模様を使って色々試す事で、新しい模様を作れるかも知れません。
以下次回に続きます。