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エリック・ロメール監督『我が至上の愛~アストレとセラドン~』

2010-11-08 04:21:00 | ノンジャンル
 昨日の日本シリーズ第7戦は、渡辺俊介がまさかの乱調で一旦は6対2までリードを広げられましたが、調子を取り戻しつつあった中日先発の吉見を落合監督が早めに引っ込めたのが仇となり、期待していた通り、ロッテの逆転勝ちとあいなりました。それにしても、6戦、7戦のしびれる展開は見ごたえがあり、こういう展開での今ポストシーズンにおけるロッテの強さは本当に神かがり的でした。この執念は何だったんでしょう? ロッテ一筋の西村監督の初年度を選手皆が祝福したいという気持ちが強かったのかもしれません。いずれにしろ、ロッテナイン、ロッテのスタッフの方々、そして素晴らしい応援を見せてくれたロッテファンの方々に感謝感謝です!

 さて、エリック・ロメール監督の'07年作品『我が至上の愛~アストレとセラドン~』をWOWOWで見ました。
 「アンリ4世の治下、作家のオレノ・デュルフェは5世紀のガリア地方の羊飼いたちを描いたが、現在その地方のロケは現代化で困難なので、他の地方でロケした」という趣旨の字幕。アストレは祭りの日、恋人のセラドンが別の女性とキスをしているのを見て憤激します。翌日、セラドンに対し、アストレは不実をなじり、二度と顔を見せるなと言うと、絶望したセラドンは川に身を投げます。峡谷の先で川のほとりに打ち上げられていたのを城に住むガラテ嬢らに助けられたセラドンは、彼に一目惚れしたガラテ嬢によって城に幽閉されます。一方、セラドンの真意を伝える言葉が木に彫られているのをセラドンの兄に教えられたアストレは、自分の過ちを知り、泣いて毎日を暮らすようになります。そしてガラテ嬢の召使いのレオニードは、セラドンがアストレを思う一途な気持ちに動かされて、彼を女装させて城から脱出させ、セラドンはアストレの言葉を守って、彼女の許しが出るまで森に一人で住むことにします。それを心配したレオニードは僧侶に彼を説得させようとしますが、彼の意思は堅いままです。やがてセラドンは祭りに際して森に神殿を作り、そこをアストレたちは訪れます。森で道に迷い野宿したアストレに出会ったセラドンは、彼女の美しさに見とれて、ついキスしようとしますが、彼女に気付かれ、逃げます。セラドンの亡霊が現れたと信ずるアストレ。彼女らは城を訪れ、僧侶の客となり、僧侶はまたアストレに会いたいというセラドンのために一計を案じ、セラドンを僧侶の娘に変装させてアストレに会わすことにします。アストレとセルドンはすぐに意気投合し、親しくなりますが、やがて同室で夜を明かすことになり、朝つい抱き合うと、アストレはセルドンに生き返ってほしいと口走り、その一言によってセルドンは自分がセルドンその人であることを明かし、二人は幸せになるのでした。
 ロメールのいわゆる「演劇もの」で、全編美しい自然や城中でのロケ撮影がなされ、中世の歌あり、踊りあり、台詞の洪水あり、といったものでした。そうした中でも、ふいに衣服がずり落ちて女性の乳首が現れる「映画的」瞬間に感動できたりもすると思います。これまでのロメール映画に出演していた女優を多く見られるのも楽しみでしょう。おそらくロメールの遺作だと思われる点からも、ロメール・ファンにはオススメです。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto