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清水宏監督『母情』

2011-04-29 03:14:00 | ノンジャンル
 昨日、奥多摩の日原鍾乳洞に行ってきました。細い山道を延々行った先にありましたが、鍾乳石は少なく、巨大な洞窟といった趣きでした。
 
 さて、清水宏監督・共同脚本の'50年作品『母情』をスカパーの日本映画専門チャンネルで見ました。
 2人の男の子と1人の女の子を連れた母・トシコ(清川虹子)は、結婚するために子供を預かってもらうため、実家の兄(古川緑波)の家を訪ねますが、兄の子供が6人もいると聞いて落胆します。子供は全員父が違い、兄はこれまでトシコがどのような生活をしてきたか聞きますが、彼女は答えません。1人なら預かるという話になり、兄は順番からいったら長男だなと言いますが、その直後長男のフサオが兄の子供を泣かせ、結局女の子が預けられることになります。トシコは次に教師をしている叔父を訪ね、ここでも1人だけ預かってくれることになりますが、寝小便をしたフサオは嫌われ、下の男の子が預けられます。叔父は教え子で結婚して10年になるのにまだ子供がいない夫婦がいるので、そこに紹介してくれることになり、トシコらも一緒に行きますが、そこの妻は妊娠中でした。トシコは自分が子供の頃に子守りをしてくれていたおトキの元を訪ねることにします。おトキは峠の茶屋をやっているのですが、峠の麓の温泉に辿り着くと雨になり、トシコらは足留めされます。彼らはそこで以前バスで一緒だった絵書き(黒川彌太郎)に再会し、フサオは絵書きになついて楽しい時を過ごします。やがてトシコは病気になり、心配した同僚のミツコ(山田五十鈴)がやって来て、二人がバーを始めるために子供を預けようとしていることが明らかになります。ミツコは絵書きとともに姿を消し、トシコはやっと峠の茶屋のおトキ(浦辺粂子)を訪ねることができますが、おトキに事情を話す段になって、フサオは何でも言うことを聞くからお母ちゃんのそばに置いてくれと懇願し、トシコはフサオを抱きしめます。結局トシコは3人の子供をそばに置いておく決心をし、フサオは寝小便をしないよう満天の星空の下、立ち小便をするのでした。
 人物をフルショットよりも引いたカメラの位置で捕らえるショットや、シーンの導入部での横移動などが頻繁に見られました。屋外のシーンはオールロケと思われ、戦後まもなくの日本の風景を見ることのできる映画です。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/^m-goto)