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ドン・シャープ監督『蠅男の呪い』その1

2015-12-04 08:15:00 | ノンジャンル
 本『映画の生体解剖』で紹介されていた、ドン・シャープ監督の’65年作品『蠅男の呪い』をYouTubeで見ました。
 仰角で撮られた夜の館。ガラスが割れるスローモーション。下着姿の若い女が逃げ出すのをスローモーション。“フルニエ精神病院”の看板。車が現れ、女を見た運転手は車を停め、上着を渡し、車に乗せる。「どこまで?」「モントリオールまで」「私も同じ。女性作家の助手をしていた。夫から逃げてきた。戻れない」。
 「家族に連絡を」「いない。友人も。金もない」「その服、似合うよ。僕のホテルへ」。
 ホテル。「落ち着いた? 服を買いたまえ」「職探しをするわ」。
 男は電話。「ケベックのドランブル邸に。新しい装置が来週に完成する。ロンドンに連絡してくれ」。電話を受けた中国人は直通電話をロンドンにし、アルバートが出る。「装置を注文したそうです。旦那様は元気ですか」「元気だ」。電話を切る。アルバート「研究から身を引きたい」父「3代続いた研究だ。もうすぐ完成する。そうすれば恋人と結婚できる。物質転送機が空間移動機となるのだ」「ジュディスやサミュエルズは?」「科学の進歩に犠牲はつきものだ。先週お前たちは私をケベックからここへ転送した」「何言ってるんです? こんな体になって」。父の背中はケロイド状。
 “モントリオール警察”。「12日に脱走したのに、なぜ今頃届け出を?」「個人の病院なので警察ざたは避けたかった。単なる神経衰弱です。ロネ警部。ピアニスト志望で幼いころに父が他界。母は野心家で自分の夢を娘に託していましたが、デビューコンサートの直前に急死。1年前のことです。その後は素晴らしい回復ぶり」。
 女を拾った男・マーティンは苦しみだす。「私が運転するわ」。
 ホテルの部屋に鍵をかけ、閉じこもるマーティン。注射器。奇形化する顔。
 「部屋を開けて」「規則で禁止されてます」。ボーイがノックするとマーティンが出てくる。「心配したわ」「気絶していたらしい」。
 風。夜。中国人「おかえりなさい」「召使のタイだ。こちらはドランブル夫人」「結婚、おめでとうございます。お父上から連絡をほしいと」。
 警部「パトリシア・スタンレーか。もう戻るまい」ボーイ「男性と一緒でした。今朝出発しました」「連れはマーティン・ドランブル?」。
 「最高に素敵な部屋ね」「すぐ戻る。(女性を指し)これは召使のワンだ」。
 マーティン「ロンドン、応答せよ」アルバート「父さんに替わる」「不法入国を当局に気付かれた。パスポートがない以上、通常のルートじゃ戻れん。ケベックに戻せ」「まず試験運転を。数日かかります」「今日中だ」「危険すぎます」「私が決めることだ」。
 マーティン「まずテストを」。
 音。パット、目が覚める。灯りが暗くなる。
 「順調だ。朝の5時。皆寝てる」「マーティン探したのよ」「緊急の事態なんだ。部屋まで送ろう」。
 父、サングラスをして装置の中に横たわる。音が高鳴り、装置が光を発し、父消える。「統合せよ」。メーター振り切れる。装置から光。「統合完了」。現れた父にマーティン酸素吸入。聴診器を当てようとすると胸に包帯。「ハサミくれ」。父目覚める。「父さん、気分は? この包帯は?」「大成功だ。放射能焼けもない。女性の声がしたが?」「昨日結婚しました」「他人を巻き込むな」「自分の人生がほしいのです」「アルバートも同じことを言ってた」「兄さんも?」。
 ロネ警部「午後4時にシャラス元警部と会う」「パトリシア探しと関係が?」「“蠅男”の話だ。ドランブル一族の事件を担当していた。祖父が警察に追われていた」。
 目覚めるパット。「おはよう」「もうお昼だよ。父が帰ってきた」。
 「こんなに早くロンドンから?」「門のところに誰かいます」「ちょっと行ってくる。父さん、相手を」「ピアノ、懐かしいわ」。パット、ピアノ弾く。父とワン、動揺する。ワン、小屋へ向かう。「ジュディス、泣かないで」。別の小屋に「うるさい。食事は抜きよ」。再びジュディスに「お皿を」。小窓から変形した手が。
 “私有地につき立入禁止”。「私はマーティンです」「私はロネ警部だ」夫人「パトリシアはどこ?」「あなたは?」警部「フルニエ夫人だ。夫人の病院に入院してた。精神病院だ。治療が必要」「昨日結婚した」夫人「信じられない。監視する権利がある」「令状は?」警部「すぐに取れる」夫人「マスコミに騒がれたくない」。門を開けるマーティン。
 ワン、父にささやく。パット「久しぶりに弾いたわ」。ロネ警部とフルニエ夫人を見て、パットは逃げ出す。マーティン「結婚証明書です」父「もう回復しているように見えますが。身元引受人にもなります」警部「奥さんと話したい」マーティン「動揺しているようなので、またの機会に。お送りしろ」。(明日へ続きます……)
 
 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/