ティム・バートン監督・製作・原案の'12年のCGアニメ作品『フランケンウィニー』をWOWOWシネマで見ました。愛犬のスパーキーを事故で失った、ホームビデオが趣味の孤独なヴィクター。学校の新任の科学の先生が雷が人に落ちることについての話をすると、他の生徒はこの地には雷が落ちる人が多いと言い出します。ヴィクターはスパーキーの死体に雷を通すことによってスパーキーを生き返らせることに成功します。やがて科学展が開かれることになり、スパーキーが生き返ったことを知った生徒たちは様々な物に雷を落として、様々な怪物を作り出してしまいます。結局ヴィクターとスパーキーの活躍でそれらをやっつけますが、スパーキーはまた死んでしまいます。町の人たちが車のバッテリーで電気を送ると、スパーキーはまた生き返るのでした。カリカチュアライズされた人間の形に慣れれば、楽しく見られる作品でした。
さて、北尾トロさんの'13年作品『長く働いてきた人の言葉』を読みました。
「まえがき」より引用させていただくと、「(前略)長く働いてきた人の言葉は興味深い。仕事の仕組みや、そこで起こるさまざまなことが、話し手のフィルターを通して臨場感たっぷりに語られるとき、単なる仕事の域を超え、その人にしか発せない言葉となって伝わってくるからだ」
そして著書によって選ばれた職種は弁護士、ラジオ技術者、印刷会社営業マン、カフェのマスター、船員、個人タクシー運転手、映像編集者、コンビニオーナー、スクラップ業者、床屋さんの10職種、10名です。
読んでいて初めて知ったことは、裁判の刑事事件と民事事件を比べると、民事事件が90%以上を占めること、弁護士事務所に新たな仕事が持ち込まれる場合、個人の場合はほとんどが初めての人だということ、日本で大きい弁護士事務所だと300人から400人もの弁護士を抱えていること、民事訴訟の場合、弁護士がもらえる金額はまず着手金として成功報酬の6%ぐらい、勝訴した場合は勝訴した金額の15%ぐらいだということ、印刷会社の営業ではお客さんから新たなお客さんを紹介してもらうのが一番多いこと、個人タクシーと法人タクシーの違いは、個人タクシーをやるには専用の免許が必要で、法人で10年以上の経験がないと試験(地理、法令)も受けられないし、免許を取っても勝手に始めるわけにはいかず、リタイアする個人営業者が出たときに権利を譲ってもらう仕組みになっており、権利金のような形で150万~200万円を納め(廃業時に返還される)、やっと開業できること、個人タクシーだから運転がうまいとは限らないこと、個人タクシーの場合、自己管理が大切で、法人にいたときはバリバリ稼いでた人が個人になったら落ちぶれて廃業するケースも少なくないこと、個人タクシーは夜に働く人が多く、その理由は昼だと渋滞が多いからだということ、法人タクシーの平均水揚げが月に50万~60万円であること、お腹が空いたからラーメン一緒に食べようと誘われ、ちょくちょく客と一緒に食べにいくこと、タクシーに客が乗った瞬間に、この人は黙ってたほうがいいか話しかけたほうがいいか分かること、タクシーの客とコンサートに行ったり、釣りに行ったりしたこともあること、30分番組の編集は3、4日で終わってしまうものもあれば、1ヶ月かかるものもあること、以前は編集に助手がついていたが、今は1人で済んでしまうため、新人を育てるのが難しいこと、以前はコンビニはオーナーが夫婦でなければならなかったこと、新たにコンビニを始めようと本部へ面接に行くと、役員面接で「やめたほうがいいよ、大変だよ」と言われたこと、以前はコンビニは若い人が利用するもので、お年寄りは来てくれなかったこと、いまはセブンイレブン平均日販が全国平均で60数万ぐらいであること、最初にコンビニを始めた時は15人で店を回していたこと、一日に34万円の売上げしかなかったコンビニ店が業績を伸ばし、最高で1日120万円、月商3000万円を売り上げる優良店になったこと、スクラップの切り粉1トン2000円なのが、いいときは同じものが1トン5万以上したこと、昔の床屋は情報交換の場所だったこと、長く働いてきた人は、それなりにこだわりをもってその職業についてきたとは限らず、それこそ成り行きで、将来のことを深く考えることなく仕事を始めているケースが多いこと、などでした。
心暖まるエピソードなども多く、あっという間に読める本でした。
→「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
さて、北尾トロさんの'13年作品『長く働いてきた人の言葉』を読みました。
「まえがき」より引用させていただくと、「(前略)長く働いてきた人の言葉は興味深い。仕事の仕組みや、そこで起こるさまざまなことが、話し手のフィルターを通して臨場感たっぷりに語られるとき、単なる仕事の域を超え、その人にしか発せない言葉となって伝わってくるからだ」
そして著書によって選ばれた職種は弁護士、ラジオ技術者、印刷会社営業マン、カフェのマスター、船員、個人タクシー運転手、映像編集者、コンビニオーナー、スクラップ業者、床屋さんの10職種、10名です。
読んでいて初めて知ったことは、裁判の刑事事件と民事事件を比べると、民事事件が90%以上を占めること、弁護士事務所に新たな仕事が持ち込まれる場合、個人の場合はほとんどが初めての人だということ、日本で大きい弁護士事務所だと300人から400人もの弁護士を抱えていること、民事訴訟の場合、弁護士がもらえる金額はまず着手金として成功報酬の6%ぐらい、勝訴した場合は勝訴した金額の15%ぐらいだということ、印刷会社の営業ではお客さんから新たなお客さんを紹介してもらうのが一番多いこと、個人タクシーと法人タクシーの違いは、個人タクシーをやるには専用の免許が必要で、法人で10年以上の経験がないと試験(地理、法令)も受けられないし、免許を取っても勝手に始めるわけにはいかず、リタイアする個人営業者が出たときに権利を譲ってもらう仕組みになっており、権利金のような形で150万~200万円を納め(廃業時に返還される)、やっと開業できること、個人タクシーだから運転がうまいとは限らないこと、個人タクシーの場合、自己管理が大切で、法人にいたときはバリバリ稼いでた人が個人になったら落ちぶれて廃業するケースも少なくないこと、個人タクシーは夜に働く人が多く、その理由は昼だと渋滞が多いからだということ、法人タクシーの平均水揚げが月に50万~60万円であること、お腹が空いたからラーメン一緒に食べようと誘われ、ちょくちょく客と一緒に食べにいくこと、タクシーに客が乗った瞬間に、この人は黙ってたほうがいいか話しかけたほうがいいか分かること、タクシーの客とコンサートに行ったり、釣りに行ったりしたこともあること、30分番組の編集は3、4日で終わってしまうものもあれば、1ヶ月かかるものもあること、以前は編集に助手がついていたが、今は1人で済んでしまうため、新人を育てるのが難しいこと、以前はコンビニはオーナーが夫婦でなければならなかったこと、新たにコンビニを始めようと本部へ面接に行くと、役員面接で「やめたほうがいいよ、大変だよ」と言われたこと、以前はコンビニは若い人が利用するもので、お年寄りは来てくれなかったこと、いまはセブンイレブン平均日販が全国平均で60数万ぐらいであること、最初にコンビニを始めた時は15人で店を回していたこと、一日に34万円の売上げしかなかったコンビニ店が業績を伸ばし、最高で1日120万円、月商3000万円を売り上げる優良店になったこと、スクラップの切り粉1トン2000円なのが、いいときは同じものが1トン5万以上したこと、昔の床屋は情報交換の場所だったこと、長く働いてきた人は、それなりにこだわりをもってその職業についてきたとは限らず、それこそ成り行きで、将来のことを深く考えることなく仕事を始めているケースが多いこと、などでした。
心暖まるエピソードなども多く、あっという間に読める本でした。
→「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
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