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若松孝二監督『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』

2009-06-06 15:53:00 | ノンジャンル
 WOWOWで、若松孝二監督・企画・共同製作・共同脚本の'08年作品「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」を見ました。
 '60年安保から連合赤軍結成までの出来事が、原田芳雄さんのナレーションと記録フィルムで語られます。奥多摩ベースで脱走者が出て、スパイと見なされたカップルの二人が絞殺され、それでまた2名が逃亡します。新倉ベースに移り、重信の親友だった遠山(坂井真紀)が加わります。軍事訓練の中、髪を伸ばしたり化粧をしたりしていることを遠山はリーダー格の永田に責められ、リーダーの森は遠山らに総括を求め、激しい訓練を課します。榛名ベースに移ると増々総括を強要する森に他のメンバーの何人かは怯え始めます。キスしているのを永田に見られた加藤と小島は総括の名のもと皆から殴られ、屋外に縛り付けられます。尾崎は私怨で加藤を殴ったとして手を吊るされ、腹を殴られ続けて死にます。銃の傷を見逃した進藤も同じように殺され、やがて小島と加藤も衰弱死します。小島のように死にたくないと言う遠山は皆の非難を浴び、永田は総括として小島の死体を遠山に埋めさせます。そして今度は自分で自分を殴ることを要求し、永田は醜く変型した遠山の顔を鏡で見せると、遠山は号泣します。柱に縛り付けられた遠山はうわ言を言い続けて死にます。永田から議長の座を奪おうと考えたことがあると言った寺岡は森に死刑を宣告されて刺殺され、同じ理由で山崎も刺殺されます。妊娠中の金子、逃亡した者と性的関係を持ったと告白した山田は反革命的であるとしてリンチを受けて死亡。逃亡者が出たため、妙義山に移動。森と性的関係を持つようになった永田は、それまで恋人だった坂口に別れを告げますが、その場で坂口は寺岡の処刑を命じた森を理解できないと言います。そして永田と森は買い出し中に逮捕され、残りのメンバーは二手に別れて警察の包囲網と突破しようとしますが、1つのグループは逮捕されます。残った5人はあさま山荘に逃げ込んで立てこもり、激しい攻防戦の末、全員逮捕されるのでした。そしてその後現在までの連合赤軍の足跡が字幕で示され、映画は終わります。
 やはりあまりにも悲惨な出来事に思わず顔をしかめてしまいますが、何でも総括の名の元に殺そうとする森の言動に、途中から笑ってしまいました。また、主要な登場人物を演じている役者の中で唯一名が売れている坂井真紀が、こんなにひどい役をよく引き受けたものだと感心しました。カメラは手持ちでドキュメンタルな迫力に満ちていて、しかし死体の残忍さはあくまで控えめに撮っていて、今まで見た連合赤軍の映画の中では一番好感が持てました。それにしても永田洋子は事件からもう30年以上もたつのに、未だに死刑囚として刑務所に閉じ込めらたままです。かなり前に記憶が飛ぶ精神障害を発症しているということを聞きましたが、現在でも正気を保って生きているのでしょうか? 映画の永田洋子も本当に冷酷で恐ろしい人間に描かれていました。残酷なシーンにも耐えられる方にはオススメです。

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