スティーヴン・スピルバーグ監督『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』その１

　今日はポール・マッカートニーさんの75回目の誕生日です。まだまだ現役ばりばりのポール、今までの、そしてこれからも音楽をどうもありがとう！
　さて、スティーヴン・スピルバーグ監督・共同製作、ジョン・ウィリアムズ音楽の’02年作品『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』をWOWOWシネマで見ました。
　ソール・バス風のタイトル。
　“真実に基づいた物語”の字幕。
　「本物は誰でしょう？」のテレビ番組に登場する３人の若者は、３人とも自分が「フランク・W・アバグネイル」だと自己紹介する。（真ん中はレオナルド・ディカプリオ）。「1964年から1967年にかけて、私はパンナム航空の副操縦士になりすまし、3210万キロの空を無料（ただ）乗り。それだけでなく、大病院の小児科主任医師を務め、さらにルイジアナ州では検事補佐。逮捕時には犯罪史上最も若い大胆不敵な詐欺師と言われ、26ヵ国と米国全50州で小切手偽造で得た総額は400万ドル以上。それも19歳の誕生日前。私の名前はフランク・W・アバグネイル」。
　夜の雨。カール（トム・ハンクス）「私はFBI捜査官だ」。“マルセイユ”の字幕。「アバグネイルに会いたい」。厳重な監視体制の中、アバグネイルの独房に案内されるカール。激しくせき込み、毛布で体を包んでいるフランク。カール、フランクに犯罪人引渡条項を語って聞かせる。フランク、弱弱しく「助けて」「私をだます気か？　フランク？　医者を！　明日の朝、アメリカに」看守「医者は明日に」カール「せっかく捕まえたのに死なれたら困る」。　
　逃げ出すフランク。騒ぐ囚人たち。看守が囚人たちを制止し、フランクは捕まる。カール「オーケー。故郷に帰ろう」。
　「ニュー・ロッシェルのロータリークラブは創立1919年。その歴史で終生会員の名誉に浴したのは一握りの方です。今までにその名を壁に刻みこまれたメンバーは57名。今夜58名となります。皆さん、ご起立を。改めて紹介します。我々の使う鉛筆やペンは、この方の店の商品です。フランク・W・アバグネイルさん！」拍手の中、壇上に立つフランク（クリストファー・ウォーケン）。「ありがとう。市長。それに会長。愛妻、そして息子のフランクJr（ディカプリオ）。2匹のネズミがクリームの中に落ちました。最初の一匹は溺れてしまいましたが、二匹目のネズミは必至に溺れまいと体を動かし、そうするとそのうちにクリームはバターとなり、溺れずに済みました。私は二匹目のネズミです」。
　母のポーラ（ナタリー・バイ）とダンスをする父（クリストファー・ウォーケン）。第二次世界大戦の時、、ポーラを狙っていた米兵は200人いたが、自分が連れ帰ってきたのだと話す父。
　父、フランク（ディカプリオ）に「起きろ。人に会うので黒いスーツを着て同行しろ」。
　父、服飾店を訪ね、「服を借りたい」店主「まだ開店前30分です。服をお貸しすることもしていません」「親父が85歳で死んだんだ。ダーシャ、頼む」。
　運転手に変装したフランクに父「俺のためにドアを開けろ。ニヤつくな。車も動かすな。銀行のお偉いさんに会って来る」
　銀行員「国税局とトラブっている方への融資はできかねます」父「税理士のミスだ。私はロータリー・クラブの会員だぞ。何のリスクがある？」。
　父、フランクに「500ドルで車を売った」。
　家を売り、アパートへ引っ越すアバグネイル一家。
　帰宅するフランク。フランク「ただいま」父「お帰り」「ママは？」「仕事を探しに」。パンケーキを焼くフランクに「16歳の誕生日にパンケーキか？　25ドルの小切手をやる。どの銀行にも断られたんだがな。50枚の小切手だ。これでお前も一人前の大人だぞ」「僕の名前の小切手だ！」「頑張れよ」。
　車で学校までフランクを送った母、制服姿のフランクを見て、「もう征服じゃなくていいのよ」とタバコを吸う。「禁煙したんじゃないの？」。
　公立校。制服姿のフランクは、他の男子生徒に突き飛ばされる。目的のフランス語教室に入るフランク。ざわざわしている教室。「静かに！　（黒板に“アバグネイル”と書き）私が代理教師だ。全員着席！　（さっき自分を突き飛ばした生徒に名前を聞くと）ブラッド、～ページを朗読しろ」。そこへ本当の代理教師の老年女性が来る。フランク「私が本当の代理教師です」老年女性「何？　この学校。もう二度と来ないわ」と去る。笑う生徒たち。
　学校に呼ばれたフランクの両親。校長「一週間フランス語クラスで教師のふりをしていた」。外で待つフランク。欠席届を持ってきた女学生ジョアンナに「それ、ニセの届だろう？　本物なら家から持ってくるのだから、折り目がついてるはずだ。折り目をつけないと」とアドバイスする。校長室から出てきた父、フランクと笑い合う。（明日へ続きます……）