昨日の続きです。
外人夫婦に頼まれて、御詠歌を歌うユカ。
ナイトクラブで歌うユカ。
ジョナサン家での起床。「お父ちゃんとお母ちゃんがいなくても、兄弟で助け合って家での仕事をしているので、お父さんは病気を治すことだけ考えて」という末っ子の手紙を読んで病院のベッドの上で泣くジョナサン。「こんなことしていられない」と言ってズボンを穿こうとするが、うまく穿けない。
“東京・高島平流通センター”の字幕。土佐犬の男を見つけた桃次郎は喧嘩を始めようとするが、相手の左腕に犬の噛み傷があることから、「お前、垣内リュウジか?」と言う。「そうだがなぜ知っている?」「親不孝者め」「余計なお世話だ」。
砂浜を歩く桃次郎と風美子。「私、九州の臼杵で生まれたんだけど、父は土佐生まれで、だからここへ来たの。『南国土佐を後にして』がはやっていた時に父と母は出会って結婚したらしいわ。父はかつおの一本釣りで、海で死んだの。私には母がいるから、結婚できないわ」「俺ならどんなことでもする。もしリュウジが帰ってきたら? なぜ彼を待つ?」「よく分からない。だけど待ってるうちにオールドミスになって……」。近所の女性「ふみちゃん、お母さんが!」。
苦しむ母。桃次郎が医者を連れてこようとすると、母はそれを制し、レコードが聞きたいと懇願する。風美子がレコードを取り出すと、それは先日垣内リュウジの父と桃次郎が喧嘩をして割ってしまったレコードだった。「レコードが割られちょる」と嘆く風美子。桃次郎は謝り、「今、日本で一番歌がうまい人を連れてくる」と言って出て行く。
ナイトクラブで客の接待をしていたユカを見つけた桃次郎は、邪魔をする者は殴り倒し、ユカを連れていく。
「こんなところで歌ったことがない」とためらうユカに、桃次郎は「こういう時こそ心をこめて歌えるのが本当の歌手だ」と言い、励まされたユカは「南国土佐を後にして」を歌い出す。風美子の母の人生が走馬灯のように映し出され、母が一瞬意識をなくしても、桃次郎はユカに「最後まで歌うんだ」と言い、意識の戻った母は歌が終わるのと同時に笑みをたたえながら死ぬ。
雨。“花月楼”の看板。桃太郎とユカがいる。「たった一人のために歌ったのは初めてだったけど、それは素晴らしくて大切なことだと分かったわ。本当の歌の心ね」「それにしてもひどい部屋だ」「もっとひどい時は楽屋の隅で寝るのよ。大丈夫。私は昨日今日の土佐周りじゃないから。ただ、日々飲むお酒の量は増えていくわね」「国は?」。そこへ泥酔したクラブ歌手が飛び込んでくる。「シノブさん、どうしたの? こんなに酔って」「言われた場所に行ったら、その店はつぶれていて、会長に無理やりホテルに連れ込まれたの」「私もいつかこうなっちゃうのかしら。もう疲れちゃった。もう足を洗おうと思うことも、ここのところ度々なの。平凡な奥さんになりたいわ」「明日の朝、迎えに来る」。桃次郎が去ると、ユカは彼が忘れて行ったライターを手に取って見つめる。
埠頭に座って海に花束を流す風美子。「お母ちゃん、お父ちゃんのところで一緒になってね」。
キミエが運転しているとタイヤがパンクし、トラックはパトカーにぶつかって停まる。
トラックの装飾をセロテープでキミエが直していると、そこにジョナサンが現れる。「お父さん、壊してごめんね」。泣き出すジョナサン。「どうしたの?」「お前があんまりいい女房だから。俺、感謝してる。病気の方は一時的な脳けいれんだったので、もう心配ないそうだ」「そう、私の顔きれい?」「ああ、きれいだよ」。抱き合う二人。
ジョナサンの快気祝い。桃次郎は「俺は土佐に残る。女2人から頼りにされちゃって。三角関係のつらさだよ。でも決めなきゃ」とバラの花束を持ち、出発する。
“高知城”の字幕。リュウジは風美子と鉢合わせになる。リュウジの後を追う風美子。「俺に何か用か? あの家に住んでいる人か?」「リュウジさんやろ?」。リュウジがうなずくと、風美子は泣き崩れる。
リュウジ、風美子に「俺は土佐犬のコーチをしていた。高知県の横綱を賭けてだ。相手は岩瀬の犬で、こっちが負けた。かみ殺されて、死体からは毒物が検出された。その前夜、岩瀬の子分を犬舎で見たという者もいたが、決定的な証拠がないままで終わった。おさまりのつかない俺は岩瀬を刺し、それで刑務所に入ることになったんだ」。
リュウジの家。父「あんなみっともないトラックと犬を連れて帰るなんて」「犬の喧嘩のケリをつけに来たんだ」「もう犬にはかまわんと言ったんじゃないか? 言うことを聞かないなら出て行け!」「こったらうち、二度と来るか!」「あんなの息子じゃない」。あたふたする風美子。(また明日へ続きます……)
外人夫婦に頼まれて、御詠歌を歌うユカ。
ナイトクラブで歌うユカ。
ジョナサン家での起床。「お父ちゃんとお母ちゃんがいなくても、兄弟で助け合って家での仕事をしているので、お父さんは病気を治すことだけ考えて」という末っ子の手紙を読んで病院のベッドの上で泣くジョナサン。「こんなことしていられない」と言ってズボンを穿こうとするが、うまく穿けない。
“東京・高島平流通センター”の字幕。土佐犬の男を見つけた桃次郎は喧嘩を始めようとするが、相手の左腕に犬の噛み傷があることから、「お前、垣内リュウジか?」と言う。「そうだがなぜ知っている?」「親不孝者め」「余計なお世話だ」。
砂浜を歩く桃次郎と風美子。「私、九州の臼杵で生まれたんだけど、父は土佐生まれで、だからここへ来たの。『南国土佐を後にして』がはやっていた時に父と母は出会って結婚したらしいわ。父はかつおの一本釣りで、海で死んだの。私には母がいるから、結婚できないわ」「俺ならどんなことでもする。もしリュウジが帰ってきたら? なぜ彼を待つ?」「よく分からない。だけど待ってるうちにオールドミスになって……」。近所の女性「ふみちゃん、お母さんが!」。
苦しむ母。桃次郎が医者を連れてこようとすると、母はそれを制し、レコードが聞きたいと懇願する。風美子がレコードを取り出すと、それは先日垣内リュウジの父と桃次郎が喧嘩をして割ってしまったレコードだった。「レコードが割られちょる」と嘆く風美子。桃次郎は謝り、「今、日本で一番歌がうまい人を連れてくる」と言って出て行く。
ナイトクラブで客の接待をしていたユカを見つけた桃次郎は、邪魔をする者は殴り倒し、ユカを連れていく。
「こんなところで歌ったことがない」とためらうユカに、桃次郎は「こういう時こそ心をこめて歌えるのが本当の歌手だ」と言い、励まされたユカは「南国土佐を後にして」を歌い出す。風美子の母の人生が走馬灯のように映し出され、母が一瞬意識をなくしても、桃次郎はユカに「最後まで歌うんだ」と言い、意識の戻った母は歌が終わるのと同時に笑みをたたえながら死ぬ。
雨。“花月楼”の看板。桃太郎とユカがいる。「たった一人のために歌ったのは初めてだったけど、それは素晴らしくて大切なことだと分かったわ。本当の歌の心ね」「それにしてもひどい部屋だ」「もっとひどい時は楽屋の隅で寝るのよ。大丈夫。私は昨日今日の土佐周りじゃないから。ただ、日々飲むお酒の量は増えていくわね」「国は?」。そこへ泥酔したクラブ歌手が飛び込んでくる。「シノブさん、どうしたの? こんなに酔って」「言われた場所に行ったら、その店はつぶれていて、会長に無理やりホテルに連れ込まれたの」「私もいつかこうなっちゃうのかしら。もう疲れちゃった。もう足を洗おうと思うことも、ここのところ度々なの。平凡な奥さんになりたいわ」「明日の朝、迎えに来る」。桃次郎が去ると、ユカは彼が忘れて行ったライターを手に取って見つめる。
埠頭に座って海に花束を流す風美子。「お母ちゃん、お父ちゃんのところで一緒になってね」。
キミエが運転しているとタイヤがパンクし、トラックはパトカーにぶつかって停まる。
トラックの装飾をセロテープでキミエが直していると、そこにジョナサンが現れる。「お父さん、壊してごめんね」。泣き出すジョナサン。「どうしたの?」「お前があんまりいい女房だから。俺、感謝してる。病気の方は一時的な脳けいれんだったので、もう心配ないそうだ」「そう、私の顔きれい?」「ああ、きれいだよ」。抱き合う二人。
ジョナサンの快気祝い。桃次郎は「俺は土佐に残る。女2人から頼りにされちゃって。三角関係のつらさだよ。でも決めなきゃ」とバラの花束を持ち、出発する。
“高知城”の字幕。リュウジは風美子と鉢合わせになる。リュウジの後を追う風美子。「俺に何か用か? あの家に住んでいる人か?」「リュウジさんやろ?」。リュウジがうなずくと、風美子は泣き崩れる。
リュウジ、風美子に「俺は土佐犬のコーチをしていた。高知県の横綱を賭けてだ。相手は岩瀬の犬で、こっちが負けた。かみ殺されて、死体からは毒物が検出された。その前夜、岩瀬の子分を犬舎で見たという者もいたが、決定的な証拠がないままで終わった。おさまりのつかない俺は岩瀬を刺し、それで刑務所に入ることになったんだ」。
リュウジの家。父「あんなみっともないトラックと犬を連れて帰るなんて」「犬の喧嘩のケリをつけに来たんだ」「もう犬にはかまわんと言ったんじゃないか? 言うことを聞かないなら出て行け!」「こったらうち、二度と来るか!」「あんなの息子じゃない」。あたふたする風美子。(また明日へ続きます……)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます