マキノ雅弘監督の'68年作品『ごろつき』を、スカパーの東映チャンネルで見ました。
炭鉱で働くイサム(高倉健)は、テレビでキックボクシングを見ていて、仲間から東京に出てボクサーになるように焚き付けられます。居候させてもらっている叔父が弟に度々暴力を振るうため、イサムは病身の母を背負って、弟と妹を連れ、雨の中、叔父の家を出ます。イサムを兄貴と慕う一郎(菅原文太)とともに東京に出たイサムでしたが、キックボクシングのジムがなかなか見つからず、野宿をしているところを、彼の歌を聞いた男から食事を奢られます。やっとジムを見つけたイサムは体の良さを認められて、会長(大木実)に入会を許され、会長の妹のトモコ(吉村実子)に住み込みの雑用係として雇われます。会長はイサムの指の傷に気付きますが、それは幼い頃母にスッポンを食べさせるため、わざとスッポンに噛まれた跡でした。家族からの手紙をトモコに渡して、一郎の元を訪ねるイサム。金持ちの犬の世話を住み込みでしていた一郎が、犬よりも粗末な食事をしているのに怒ったイサムは、犬の金玉にエアスプレーをかけてしまい、一郎はクビになります。盛り場で流しに暴行しているヤクザたちを止めに入ったイサムらは、流しの元締めの浅川のところに連れていかれますが、それは食事を奢ってくれた男でした。浅川はイサムと一郎が組んで流しをすることを勧め、イサムはそれを報告しにジムに向かいますが、その後浅川の元に元浅川の部下だった唐澤が現れ、土地を売ることを強要します。イサムはケンカの時のディフェンスの良さをトモコに誉められ、ジムの練習生として本格的に練習を始めることになります。夜は流しで「網走番外地」や「唐獅子牡丹」を歌うイサム。唐澤の手下は歌わせても金を払わないのでイサムらと乱闘となりますが、そこに唐澤が現れ、金を払ってやります。唐澤との事情を尋ねるイサムに、浅川は、テキ屋をしていた組を畳む際に、家を担保にして唐澤から金を借りたことを告げ、自分の手を汚さない唐澤のずる賢さも教えます。唐澤はイサムと親しい少年を車ではね、死なせますが、唐澤が弁護士しか寄越さないことにイサムは怒ります。イサムはデビュー戦を苦戦の末KO勝ちで飾りますが、浅川宅は放火で全焼します。浅川の身内の者たちは金を出し合ってプレパブを建てますが、浅川は単身唐澤の元に乗り込み、返り討ちに合います。会長は所詮やくざ同士の争いなのだから巻き込まれるなとイサムに言いますが、それを聞いていた一郎は、やはり単身で唐澤宅に斬り込み、病院に運ばれると、雨が激しく降り始めます。一郎はイサムにチャンピオンになってくれと言って亡くなり、イサムは浅川宅の焼跡から見つけていた日本刀を持って、唐澤宅に斬り込み、見事復讐を遂げます。イサムの母の元にはトモコからの手紙が届き、イサムの刑期は長くならないだろうこと、東京に来て一緒に住もうということが書かれているのでした。
「網走番外地」シリーズや「日本侠客伝」「昭和残侠伝」シリーズの後に撮られ、高倉健がキックボクシングをやるというかなりの珍品であり、吉村実子が普段のマキノ映画にはない若さをもたらしていたと思います。菅原文太がギターをちゃんと弾いているところも見所です。
炭鉱で働くイサム(高倉健)は、テレビでキックボクシングを見ていて、仲間から東京に出てボクサーになるように焚き付けられます。居候させてもらっている叔父が弟に度々暴力を振るうため、イサムは病身の母を背負って、弟と妹を連れ、雨の中、叔父の家を出ます。イサムを兄貴と慕う一郎(菅原文太)とともに東京に出たイサムでしたが、キックボクシングのジムがなかなか見つからず、野宿をしているところを、彼の歌を聞いた男から食事を奢られます。やっとジムを見つけたイサムは体の良さを認められて、会長(大木実)に入会を許され、会長の妹のトモコ(吉村実子)に住み込みの雑用係として雇われます。会長はイサムの指の傷に気付きますが、それは幼い頃母にスッポンを食べさせるため、わざとスッポンに噛まれた跡でした。家族からの手紙をトモコに渡して、一郎の元を訪ねるイサム。金持ちの犬の世話を住み込みでしていた一郎が、犬よりも粗末な食事をしているのに怒ったイサムは、犬の金玉にエアスプレーをかけてしまい、一郎はクビになります。盛り場で流しに暴行しているヤクザたちを止めに入ったイサムらは、流しの元締めの浅川のところに連れていかれますが、それは食事を奢ってくれた男でした。浅川はイサムと一郎が組んで流しをすることを勧め、イサムはそれを報告しにジムに向かいますが、その後浅川の元に元浅川の部下だった唐澤が現れ、土地を売ることを強要します。イサムはケンカの時のディフェンスの良さをトモコに誉められ、ジムの練習生として本格的に練習を始めることになります。夜は流しで「網走番外地」や「唐獅子牡丹」を歌うイサム。唐澤の手下は歌わせても金を払わないのでイサムらと乱闘となりますが、そこに唐澤が現れ、金を払ってやります。唐澤との事情を尋ねるイサムに、浅川は、テキ屋をしていた組を畳む際に、家を担保にして唐澤から金を借りたことを告げ、自分の手を汚さない唐澤のずる賢さも教えます。唐澤はイサムと親しい少年を車ではね、死なせますが、唐澤が弁護士しか寄越さないことにイサムは怒ります。イサムはデビュー戦を苦戦の末KO勝ちで飾りますが、浅川宅は放火で全焼します。浅川の身内の者たちは金を出し合ってプレパブを建てますが、浅川は単身唐澤の元に乗り込み、返り討ちに合います。会長は所詮やくざ同士の争いなのだから巻き込まれるなとイサムに言いますが、それを聞いていた一郎は、やはり単身で唐澤宅に斬り込み、病院に運ばれると、雨が激しく降り始めます。一郎はイサムにチャンピオンになってくれと言って亡くなり、イサムは浅川宅の焼跡から見つけていた日本刀を持って、唐澤宅に斬り込み、見事復讐を遂げます。イサムの母の元にはトモコからの手紙が届き、イサムの刑期は長くならないだろうこと、東京に来て一緒に住もうということが書かれているのでした。
「網走番外地」シリーズや「日本侠客伝」「昭和残侠伝」シリーズの後に撮られ、高倉健がキックボクシングをやるというかなりの珍品であり、吉村実子が普段のマキノ映画にはない若さをもたらしていたと思います。菅原文太がギターをちゃんと弾いているところも見所です。
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