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塩田明彦監督『どろろ』

2010-12-07 05:44:00 | ノンジャンル
 塩田明彦監督の'07年作品『どろろ』をスカパーの日本映画専門チャンネルで見ました。
 「賢帝歴3028年 大地の東の果てにある その国では、数十年におよぶ戦が 続いていた」の字幕。ダイゴカゲミツ(中井貴一)は天下を取りつつあるカガヤマ一族に親兄弟を殺され、地獄堂の48体の魔像に向かって、親兄弟の敵討ちをし天下を取らせてくれるなら、何でもくれてやるとい言い放ちます。彼に切り殺されたネズミは、まもなく生れて来るカゲミツの子をよこせ、と言い、カゲミツはその要求を飲み、子の体を48に分けてくれてやると言うと、魔像たちはカゲミツに魔力を授けます。「どろろ」のタイトル。「20年後」の字幕。黒いフードを身に纏った謎の青年(妻夫木聡)は、両手が挟みの巨大なクモ女と対決し、それをやっつけると、彼の人造の左膝下部分が溶けてなくなり、新しい自分の足が生えてきます。それを見ていた女スリ(柴咲コウ)は、語り部(旧名・中村賀津雄)から、青年の身の上を聞き出します。彼は赤ん坊の時、体のすべての器官を失った状態で男(原田芳雄)に拾われ、その男によって戦乱で死んだ兵士たちの体の部分を術を使って再生してもらい、それが赤ん坊の体に与えられ、語り部にもらった魔物退治のための剣をも体に仕込まれ、男は父替わりに育て鍛え上げ、その男が死んだ後、自分の体を奪い持っている48匹の魔物退治の旅に出たのだというのでした。女スリは彼の持つ剣で人を切ったらどうなるだろうと興味を持ち、彼につきまとい、やがて彼からもらった名前・どろろとして、彼・百鬼丸とともに二人旅を始めます。‥‥。
 とここまで見て、先を見ることを断念しました。理由は情緒で湿っている丹念に作られた画面を真面目に見ているのが気恥ずかしくなり、また馬鹿馬鹿しくなったということです。『黄泉がえり』でもそうでしたが、塩田監督作品は登場人物がリアリティに欠け、感情的に乗っていきずらく、彼と同じく立教パロディアス・ユニティ出身の万田さんや黒沢さんらとは全く違うところへ行ってしまったなあという感じです。リアリティのなさという点では高橋洋くんとも繋がるかもしれませんが、高橋くんのリアリティのなさというのは設定やストーリー展開でのことであって、実は高橋くんの映画こそ最もリアリティのある映画と言えるのかもしれず、そういった点から考えても、塩田さんの映画は「ダメ」だと思いました。次回作に期待したいと思います。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto

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