おかげさまで生きてます

日々の暮らしのなかで

どいてください

2007年11月23日 | 日記・エッセイ・コラム
久しぶりの再会だったんだろう。

コンビニの入り口、一組の男女が立ち話をしている。
驚きの表情で男性を見上げる彼女を見ていると、
偶然、この店で出遭ったのだろうと推察する。
次第に笑顔になっていく二人。
昔話に花が咲く。

しかし、ここはコンビニの入り口。
高校生が少し扉を開け、二人に自分の存在を知らせている。

男は視線を彼に送ったが、何もしようとはしない。
女性の方は、振り返り自分が高校生にとって
邪魔な位置に立っている事に気がついたのだろう。
そっと一歩前に移動した。
高校生が少し頭を下げながら外へ出ると、
彼女はまた元の位置へ戻った。

高校生だけじゃない。

いろんな人が出入りしている。
もちろん僕もその中の一人だ。

しかし、偶然の出会いにテンションが上がっている二人には
もはや二人の世界が広がりつつあるようで、
周りの人たちへの気遣いない。

僕には残念ながら、こんな人たちに声をかける勇気がない。

が、こんな人たちを見て、
自分を振り返る。

こんな事、してはいないだろうか?

駐車場の片隅へ移動して会話をする。
あの二人のどちらかに、そんな気遣いの心があれば、
あの再会はずっと微笑ましい光景になったはずなのに。