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怪人役でしたが・・・

2012年06月04日 | 日記・エッセイ・コラム
疾風のように現れて、疾風のように去って行く・・・・
 
そう歌われたのは、月光仮面でした
窮地に追い込まれたとき、どこからともなく
やって来るヒーロー&ヒロイン
 
「月光仮面は誰でしょう?♪」
 
主題歌はそう結ばれています
 
思えば、タイガーマスクも最後まで、
その正体を明かすことは
ありませんでした
 
そう、正義の味方とは
孤独なのです
 
そして、その孤独な戦いを、
競演している仲間(役柄上ですけど)は
知らなくても、視聴者である僕たちは
 
“共通の秘め事”
 
として、感情移入をしながら
応援しているのでしょう
 
「僕は、ウルトラセブンなんだ!」
 
最後の戦い
モロボシ・ダンは恋人のアンヌ隊員に自ら正体を
打ち明けます
衝撃の事実を知った演出は、子ども心にも
胸を打たれるものでした
 
そう、ヒーローとは、正体を明かさないものなのです
 
その美学に酔いしれたものでした
 
自分が、ヒーローになるまでは・・・・
 
そう、何を隠そう、私も正義の味方なのです
しかし、それを公言することは
許されない
 
昨日、あるイベントに参加してきました
先日来言っている「ヒーローショー」の一員として
初舞台を踏んだわけです
 
残念(?)ながら、今回は敵役の怪人として
舞台狭しと暴れてきましたが、
自分のやってることを実感したのは、
その後の“ふれあい”での一コマにあったわけです
 
控え室から出て行ったヒーローたちには
子どもたちの笑顔を近づいてきます
 
その反面、怪人役の僕たちには
誰も近寄ってきません
いや、小学生ぐらいになると
 
「おっちゃん、誰?」
 
ちょっかいを出して、負けた覆面レスラーよろしく
強引にマスクに手をかける荒くれ小学生も
いました
 
しかし
 
2~3歳ぐらいの子どもは
本気で僕たちから逃げ回り、
ヒーローたちとの記念撮影では背筋が伸びていました
 
信じているのかどうかは、わかりませんが、
目の前にいるヒーローを見る目は
テレビの画面に映る戦隊ヒーローたちと
変わりはないのでしょう
 
「マスクに涙隠して・・・・」
 
そう歌われたのは、熱血キッドでしたか・・・
 
「俺は、〇〇なんだぁー!」
自分のやってることを誰かに知ってもらいたい気持ちで
いましたが、
子どもたちの顔を見ていると、
着ぐるみを着た自分と、控え室を出る僕は
別人だと思うのがいいと、自分に言い聞かせました
 
ヒーローでありつづけるために