常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

最高の人生の見つけ方

2025年02月08日 | 映画


立春から雪が止まない。あまりに降り続く雪に妻が体調を崩し、ひたすら日の光を待っている。昼近くなってやっと青空が見えた。山形市のラインに豪雪対策本部の設置がアナウンスされた。大雪は高齢者の生活を直撃する。買い物を控え、冷蔵庫に残った小松菜とありあわせの野菜を混ぜて煮物にする。車の屋根の雪を除き、道にでる道をつける。雪ごもりの楽しみは映画。アマゾンプライムは救世主と言っていい。

昨日が「最高の人生の見つけ方」、そして今日は「東京タワー~オカンとボクと時々、オトン~」。人生の見つけ方は同名のアメリカ映画を日本版にリメイクしたコメディだ。主演吉永小百合、天海祐希。普通の主婦の幸恵と実業家で富豪の女社長マ子は末期がんで偶然病院の同室となる。二人は余命半年。異なった人生を歩いて、考えも価値観も異なっているが、お互いの苦悩を知り友情を深めるようになる。病院の外で散歩中に知り合った少女が倒れた。救急隊が少女が運ばれて行くが、薬手帳が落とされていた。その中に少女は死ぬまでにやり遂げたいリストを書いていた。

夫に自分の病気を告げることもできない幸恵。死ぬまでにやりたいことのリストを書き始めるが何も思い浮かばない。少女が残した手帳を見ながら、これをやりぬこうと思う。幸恵の決心を聞いたマ子は呆れるが、「私それにのる」と答える。マイジェット機で最初に向かうのはアメリカの飛行場。二人が無謀な挑戦をするのは飛行機からのスカイダイビング。映画ならではの設定だが、吉永と天海の演技力が見ごたえを感じさせる。エジプトのピラミッドから、東京の大ホールで桃色クローバーゼットのライブでスポットを浴びながら歌って踊る。圧巻はマ子の逆上がり。父のいる施設でそれを成し遂げるのだが、認知症の父はマ子の頭を「偉い、偉い」といいながら撫で続ける。父のやさしさに初めて触れたマ子は「お父さん」と泣きながら抱きつく。

マ子は巨額の遺産を幸恵に残して死んでいくが、「東京タワー」のオカンも癌の抗がん剤治療に苦しみぬいて死ぬ。二本続けて末期がんの死の場面が痛々しい。雪の日の物語にしては、やるせない気持ちになる。
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