ある日、ミモロは、京都の北、洛北の杉やヒノキが茂る森に出かけました。
「わ~なんかいい香りがする~クンクン」ミモロは、鼻をピクピク動かしながら、そして深呼吸…。
「これぞ、まさに森林浴…体にいいんだよね~」と言いながら、山の中を歩き回ります。
この山に植わるのは、植林されて、まだ10年ほどの若木です。りっぱな丸太になるには、まだまだ時間が掛かります。
「あ、小さな芽が出てる~」と、大きな木のしたには、小さな命が芽吹いていました。
「山って生きてるんだ~」と、生命の息吹を実感するミモロです。
「でも…杉やヒノキが、立派な丸太になるには、人の手で、木を間引いたり、枝をはらったり、たくさんのお世話が必要なんですよ」と案内してくださった林業を営む林さん。「そう、ただ自然のままじゃ、丸太として使えないんだ~」とミモロ。
「実は、今、京都の山は危機的状況なんです」と。「え?どうして?」と目を丸くするミモロ。
「国内の木材は、海外からの安価な木材に市場を奪われ、買う人が少なくなり、そのため林業の後継者が育たたず、山が荒れているんです」と。
そう、このままでは、山の手入れが充分にできず、京都の山は荒れ果てて、林業自体が廃れてしまうのだそう。
そもそも林業は、木材を販売することで利益を得ます。その販売する木材は、おじいさんの代に植えられ、孫の代でやっと木材になるといわれるほど長い時間が掛かるもの。
だから、山を守るというのは、本当に大変なことなのです。「でも、林業は、未来を結ぶ仕事なんですよ」と林さん。
山のそばにある製材所。そこには大きな丸太が積まれています。
「こんなに大きくなるのって、大変なんだね~」とミモロ。
「あの~ミモロが山のためにお手伝いできることありませんか?」と…。
「まずは、山に関心を持つことからかな?今、私たちができることからやりましょう」と林さん。
「はい」と元気にお返事するミモロです。
林さんが連れっていってくれたのは、山の近くにある林さんの仕事場のファクトリーです。
そこには、ヒノキの板がいっぱい積まれて、爽やかなヒノキの香りが漂っていました。
「あの~この板で何するんですか?」と興味津々のミモロ。
「はい、ヒノキのオイルを抽出するんですよ」と。
厳選されたヒノキ材から、プロの目でオイルを抽出するのに最適な部分を選び、それ以外は、木工品などに加工されます。
「無駄がないんだ~」とミモロ。「そう、大切な木ですからね~」と林さん。
オイルを抽出する木材を、まず細かいチップにします。
「わ~いい香り~」と思わずチップの上に横になるミモロ。
「わ~ヒノキのベッド…気持ちいいね~ヒノキの香りってリラックス効果があるって聞いたことある」とミモロ。
わ~このままでは、本当に眠ってしまいそう…そこで寝ちゃダメ~!
「はい、次の作業に移りますよ~」と林さん。「は、はい…」と慌てて起きるミモロです。
次は、たくさんのチップをオイルを抽出する機械に注ぎます。
「え~そんなに入れるの?すごくたくさんのオイルができるのかな?」と、チップをセットした機械の前でオイルができるのを待つミモロ。
セットしたヒノキチップには、水蒸気が送られ、それを冷却すると精油ができるのだそう。
「あの~できるのに、まだかなり時間かかりますよ。こっちで休んでください~」と林さん。「でも~できるところ見たいし…」と。
じっと待つこと約1時間…「そろそろですね~」
ミモロは、ヒノキチップを通り、冷やされた水蒸気が水となって溜まり始めました。
「わ~これ全部ヒノキオイルなの?」とミモロ。「いいえ、上の方に見える黄色のところがオイルですよ」
「え~これだけ?」と、期待した量とは程遠いわずかな量。
そう、100%のヒノキオイルを抽出するのは、本当に手間がかかり、それゆえに天然素材で精油を抽出する工房は世界的に少なくなって、京都産のヒノキを丸太から仕入れて精油を作るのは、ここしかないのだそう。
「すごい貴重なオイルなんだね~」と。その京都産のヒノキオイルを使ういろいろな製品を作ることで、多くの方に京都のヒノキに興味を抱いていただき、それが京都の山を守ることにつながれば…そういう思いから生まれたのが、「KYO no HINOKI]プロジェクトというものだそう。
「あの~このヒノキオイル、これからどうなるの?」とミモロ。
「はい、みんなに使っていただけるように、いろいろな製品を作っていこうというプロジェクトがあるんですよ」と林さん。
そこで今度は、その「KYO no HINOKI」プロジェクトを具体的に形にするファクトリーを訪れることに。
ここで製品のデザインおよび製作などを率いる大橋さんにお話を伺いました。
「今回は、Woodアロマディフューザーを作ります」
パソコンで、デザインの設計図を作り、それに沿って、レーザーカッターで、精油を入れるヒノキのケースを作るのだそう。
そのケースは、もちろんヒノキの板。なんと厚さ2ミリほどで、このようにキレイに薄く切り出すのは、なかなか技術がいるのだとか。
「この木材も吟味されたものなんだ~」
そのヒノキの板をレーザーカッターの機械にセット。「わ~すごい~細かい部分もキレイにカットされてる」と中を覗き込み感激の声。
次々にカットされるヒノキの板です。
これを組み立ててケースにします。
細かい部分も丁寧に組み合わせ、ついに完成!
「すごい~カッコいい~」とミモロ。
これは、車のエアコン部分にセットできるカーアロマディフューザーです。
ミモロの車にもセットしてみました。
「車に乗るのに、ドアを開けると、フワ~って、ヒノキのいい香りが漂ってくるの。運転してても、すごく気持ちいいんだって…。ヒノキの香りってリラックスさせる働きがあるって言われているから、運転中の気持ちにもゆとりができて、安全運転になるんだって~」と。
確かに、合成香料が多いカーアロマディフューザーとは、全然香りが違い、まさにヒノキの山にいる心地。
カーアロマが苦手という人にもおすすめの香りです。
「ね!まるでヒノキの山にいるみたいでしょ」とミモロ。
京都のヒノキの山から生まれた製品…これからも、どんな製品が登場するか楽しみです。
*「KYO no HINOKI]の製品づくりは、クラウドファンディングで行われます。28日午後19時以降に公開される予定です。詳しくは、「Woodアロマディフューザー」をご覧ください。みなさまのご協力よろしくお願いいたします
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