ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

非公開文化財特別公開「京の冬の旅」。家康ゆかりの寺、初公開の「上徳寺」へ

2023-01-25 | 寺社仏閣

1月7日から3月19日まで行われる非公開文化財特別公開「京の冬の旅」。ミモロも楽しみに出かけます。
まずは、今回、初公開となる「上徳寺」へ。

ここは、家康ゆかりの寺。

今回の「京の冬の旅」は、大河ドラマ「どうする家康」にちなみ家康と共に同時代を生きた戦国武将ゆかりの寺、親鸞聖人御誕生850年、弘法大師御誕生1250年にちなんだ寺院にスポットを当てています。

富小路五条にある「上徳寺」は、慶長8年(1603)に徳川家康によって建立された浄土宗の寺院で、開基は、家康の側室の阿茶の局。開山は、叔父様の伝誉蘇生上人です。


拝観の受付を済ませ、さっそく本堂から参拝します。

ご本尊は、快慶作と伝えられる阿弥陀如来立像。もともと滋賀の鞭﨑八幡宮にあったもので、多くの人々を救った阿弥陀様であることに感激した家康が頼み、このお寺に寄進していただいたのだそう。立派な厨子の中にいらっしゃるのですが、現在は、東京にご出張中でした。


本堂に入ると、ガイドの方のお話が…

このお寺は、塩竃山(えんそうざん)上徳寺と言います。山号の塩竃というのは、この辺りは、嵯峨天皇の皇子、源融の邸宅があった場所で、彼は、東北の塩竃の景色が大好きで、そこで大阪から海水を運ばせて、塩屋を作って楽しんでいたのだそう。それに由来した名ですが、なんとご住職のお名前も塩竃さんとおっしゃるのだそう。

「阿茶の局さまは、とても賢く、美しい方で、家康を助けた方…側室の中でも、特別な方だったんです」と。
本堂には、家康、阿茶の局、秀忠の姿を描いた軸が…


極彩色の装飾も美しい本堂は、永観堂から移築されたものだそう。

そして、次は、隣接する客殿へ。ここは、聖護院門跡からの移築との説明が…。

「わ~ここも立派なお座敷だね~」

襖絵は、円山派の絵師による桜と紅葉の景色。設えも素晴らしいもの。

お庭も趣ある景色です。


さて、このお寺は、「よつぎさん」と京都の人に呼ばれているとか。それは、子授けの御利益が評判の「世継地蔵」さまがいらっしゃるから…。

江戸時代、世継ぎに恵まれなかった人が、阿弥陀様にお願いしたところ、地蔵尊が夢に現れ、「私の姿を刻み、祈願しなさい」とのお告げが。そこでお地蔵様を建立し、祈願したところ、見事に世継ぎに恵まれ、家は繁栄していったのだそう。以来、多くの人の崇敬を集めることに…

お堂の正面からはお地蔵様のお顔を拝めます。「なんてやさしいお顔なんだろ…」と思うミモロです。
そして、脇に回ると…「わ~デカい!」とビックリ。脇からはお地蔵様の全身が拝見でき、予想以上の大きさに驚きます。


本堂裏手の墓地には、阿茶の局のお墓もあります。


今回、ご住職のご配慮で、お寺の撮影が可能に…。「どこでも撮影していいって嬉しいね~」とミモロ。

お寺には、御朱印の他、さまざまなお守りも…。


「さぁ、帰ろう…」としたところ、突然、雪が降りだしました。
「わ~すごい~吹雪みたい~」と、ミモロの上にも雪が…


夕方から京都は、雪が降りだしました。

18時頃には、本格的に雪が降りだし、あっという間に真っ白に…。

「雪がひどくなる前にお家に帰れてよかったね~」とミモロ。
そう、いろいろな場所で交通に支障がでて、JRも京都と大阪の間で長時間動けなくなる事態も…。
10年に1度の猛烈な寒さといわれる天候…大きな被害がでないことを祈るばかりです。

*「京の冬の旅」の詳しい情報はホームページで

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