三条京阪駅の上に広がるスペースの南側、大和大路通の入口に、古い町家のお店があります。
「お友達が美味しいよって言ってたかまぼこ屋さんだ~」。ある日、ミモロはそのお店の前に足を止めました。
「なんか古い雰囲気のお店・・・」
ガラスケースを覗くと、中には、和菓子のようにかまぼこが並んでいます。
「おいしそう~」
このお店は、「キク嘉老舗」。創業はなんと天保元年(1830)。「水野忠邦が老中になるより4年前だ~」とミモロ。う~その例え想像するのむずかしいかも…。「つまりまだ幕末までかなりあるってこと・・・」
現在のご店主は、6代目。昔ながらの味を守ります。
三条通は、東海道にあたり、このお店も創業当時は、三条大橋のそばにあったそう。京阪電車の開通により店舗を今の場所に移転を…。
「かまぼこって、昔からあったんだ~」とミモロ。今も、駅弁などに欠かせないおかずのひとつです。
そう、かまぼこは、平安時代の宴会にすでに出されていたという記録がある食べ物。
昔は、竹の棒のまわりに白身魚を練ったものを巻き付け、その形が蒲に似ていたことから、蒲鉾と呼ばれるそう。
きりたんぽのような形状を想像してください。
「鉾なんだ~」。そう、きっと竹に付いた形が鉾にも似てるからかもしれません。
昔は、かまぼこは、ご馳走のひとつ。結婚式の縁起物として、また贈答品として使われます。
今も、ここには、お祝いなどの贈答品の注文があるそう。
店の奥が、かまぼこを作る場所。ここの品は、料理屋さんなどで使われるもの。
店の壁には、売られるかまぼこの名前が書かれた紙が…。「地方配送もしてくれるんだ~」「はい、よく関東方面からもご注文いただきます」とお店の方。ご店主の奥様と娘さんです。
「クマちゃん、かまぼこ好きなの?」「あの~ネコですけど…」「あ、ネコなんだ~これは失礼・・・」「いいんです、よく間違えられますから…ミモロ、お魚好きだから、かまぼこも好きです。いろんな種類あるんですね~」
「はい、いろいろね~これからは、おでんに買われる人がふえるんですよ」と。
「そう、ずいぶん、寒くなったから、おでん食べたくなるよね~」
冬の到来と共に、おでんの需要が急増。また年末は、お正月のおせち料理やお雑煮のニーズも多く、忙しい時期を迎えます。
壁には、祇園祭の山鉾の絵が…。
「ここも八坂神社の氏子町なんだ~」「そう、お神輿通りますよ…」
「お神輿、三条大橋渡るのもあるよね~」とミモロ。今は、祇園祭の暑さが懐かしい冷え込みです。
「なんかおでん食べたくなっちゃった~」と、日に日に冷え込みが厳しくなる京都。もう鍋物が恋しくなります。
「パッケージがレトロな雰囲気で素敵~。あの~『あんぺい』ってなんですか?」と、東京生まれのミモロ。「それは、白身のしんじょです。そのままワサビ醤油で食べたり、椀物にしたりするんですよ」と。
ミモロは、ちくわやきくらげ入りのものをいくつか買って、晩御飯にしようと…。
「スーパーで買うものいいけど、やっぱりこういう専門店がいいよね~」と。ビニール袋に入った品を抱えて、晩御飯を楽しみにお店を出たミモロです。
*「キク嘉老舗」京都市東山区大和大路通三条下ル大黒町164 075-561-1916 8:00~18:00
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