紅葉が京都の山を染めている11月21日。ミモロは、お友達といっしょに左京区最北端の山里「久多」に、また出かけました。
先週の「なめこ狩りトレッキング」に続き、晩秋の山里のお仕事を体験します。それは「カヤ刈り」。
畑一面に茂るカヤ(大きなススキ)を刈り取って、乾燥させて備蓄。それは茅葺屋根などの材料になるのです。
「久多里山協会」が主催するボランティア活動。都会生まれのミモロにとっては、すべてが初めての体験に…。
まずは地元農家の世話役の常本さんから、作業の手順ややり方を教わります。
「刈ったカヤは、下の部分を揃えて、混ざった枯草などをパッパッと取り除きます。全部完全にやらなくても大丈夫ですよ」
「次に、それを藁の縄などで縛り、まとめます。まず、ここまでやってくださいね~」
すでに何度か稲刈り作業を体験しているミモロ。「あれと同じ要領ね!」と、作業への自信を滲ませます。
「よし、がんばる!」ミモロは小さな鎌を持ち、草原へと挑みます。
「この辺りから始めよう」
さすが稲刈り作業の経験のあるミモロ、なかなか鎌使いも馴れたもの。
広い畑に茂るカヤを参加者みんなで黙々と刈り続けます。
「わ~こんなに茂ってる…」と当初思っていたカヤも、人海戦術が功を奏し、みるみるカヤの茂みは減って、空間が広がってゆきます。
「刈ったカヤは縄で縛るんだよね。稲を藁で縛るより簡単…」と、大きなカヤの束を次々に縛るミモロです。
「もう終わったの?」「ううん、まだ…」と時々作業をしている人のところへ行ってお手伝い。
そして、まとめられたカヤの束は、畑の中に立てられます。
3つの束を上部で縄で結び、三脚のようにして立てるのです。「すごい知恵…」と作業を眺めるミモロ。
そしてそれを中心に、次々にカヤの束が重ねられ、三角錐のような形にして完成。
これが、畑のあちこちに立てられます。
「こうやってカヤを乾燥させるんですよ」と常本さん。
「でも、今から雪が降るでしょ、それでも乾燥するの?」とミモロ。
なんでも、カヤの三角錐は雪深い季節には、すっぽりと雪をかぶり、畑に白い三角錐が点在する景色になるそう。
「え~それも見てみたい~」と目を輝かすミモロ。「はい、なかなかきれいな景色ですよ」と常本さん。
表面は雪に覆われても、カヤの内部には湿気は及ばず、中のカヤは乾いた状態になるのだそう。
そして雪解けが進み、春になると、三角錐を崩して、畑にカヤを広げ天日干しにして、連休前には、乾燥したカヤを集め、納屋や家の屋根裏に備蓄します。「屋根をふくには、たくさんのカヤが必要で、毎年、カヤをためて、屋根葺き替えの準備をするんです」と。
「へぇ~長い計画で屋根葺き替えするんだ~」と、農家の方々の暮らしの長年の知恵に感心しきり。
「あの~カヤって、ススキとどこが違うんですか?」と、今更ながら初歩的な質問をするミモロ。
「まぁ、同じですね~」と常本さん。「でも…屋根葺き替えなどに使う長いカヤを取るために、しっかり刈り取りをしたり、土壌を整える必要があるんです」と。長く育ったカヤは、人の背丈を超える高さまで育っています。
一見、雑草のように扱われるカヤは、農家の暮らしにとって必要な素材。
藁で作った縄も、稲刈りで刈ったもの…つまり山里の暮らしには無駄に捨てるものが本当に少ないことを実感。
「これSDGSじゃない?」とミモロ。そう、地球にやさしい暮らし方は、すでに昔から日本では行われていたのです。
「三角錐のカヤって、なんかどんど焼きのに似てる~」とミモロ。
「はい、ここでもやりますよ~」と。「あの~お芋やミカン焼くの?」とまた目を輝かすミモロです。
「さぁ、そろそろお昼にしましょう。それが終わったら午後は、別の場所で作業します~」と。
「え?お昼?」カヤの三角錐で遊んでいたミモロは、急いでお昼のお手伝いへと向かいます。
都会生まれのミモロにとっては、農家の暮らし方からいろいろなことを学んでいます。「すごいね~」
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