冬の訪れを知らせるもののひとつが、カニ。日本海側は、カニの漁港が多く、京都の人にとって、カニは、まさに冬の代表的な食材です。
「もうカニが美味しい季節だねー。そういえば、秋に行った城崎温泉もカニがたくさん食べられるって言ってたよー」と、ミモロは、今年の秋に訪れた兵庫県の「城崎温泉」を思い出します。
そこで、今日から、カニを食べに行く人の参考になれば…と、秋に訪れた「城崎温泉」をレポートします。
城崎温泉は、京都から山陰本線で約2時間半。この駅ができたのは、明治42年のこと。日本海側を代表する温泉地として、駅ができる前から人々に愛され続ける温泉です。
駅に隣接しする「さとの湯」とは、日本最大規模の「駅舎温泉」で、城崎温泉名物の外湯めぐりの一つにも数えられています。
「電車の待ち時間に入れて便利かも…」とミモロ。
建物の横には、りっぱな構えの足湯も。
ここでは、だれでも気軽に足湯を楽しむことができます。
「カエルからお湯が出てるー」ミモロもちょっと足を入れてみることに…。
「あ、屋根の上にコウノトリがのってるー」と、建物の屋根を見上げると、そこには、羽根を広げたコウノトリの姿。
駅のまわりには、コウノトリの銅像や看板がいろいろ。
実は、城崎温泉は、大昔、コウノトリが傷を癒していたことで発見されたと言われています。なので、コウノトリは、まさに温泉地のマスコットなんです。
「あれ?ここの温泉飲んでもいいの?」ミモロが、駅前で見つけたのは飲泉場。ミネラル豊富で、胃腸病に効果があると言われる温泉です。
ミモロもさっそく飲んでみることに…。「旅館でお料理食べすぎたり、お酒を飲みすぎたときに、これを飲めばいいんだー。今から、たくさんお料理食べるから、先に飲んでおこうー」と。ゴクゴク…温泉特有の味ですが、結構飲みやすい温泉です。
駅前のロータリーを見まわして…「あ、地図…たくさん見たいところがあるみたい…どこに行けばいいのかな?」
と、思案中。
「そうだ、まずは、城崎温泉の情報を仕入れよう!」さすが、旅馴れたミモロ。
まず、案内所へ。
「あのー城崎温泉の見所や、回り方を教えてくださいー」と案内所の方へ。
「はい、では、地図をどうぞ…」と、町の構造や湯めぐりポイントなどを教えてもらいます。
ここでは、外国人観光客のために、英語が話せるスタッフも常駐。日本風情あふれる温泉地を、より多くのゲストに楽しんでもらいたいもの。
「温泉地を回るには、自転車もおすすめ…」と。ここでは、レンタサイクルの用意も。
「自転車…いいかも…」と、さっそく乗ってみることに…。でも、ちょっとミモロには大きすぎ、お友達がこぐ自転車のバスケットに入れてもらうことに…。
さぁ、いよいよ城崎温泉を見て廻りましょう。
案内所にいた豊岡市のキャラクター「玄さん」に見送られて、ミモロは、ハリキッテ温泉街へと向かいます。
城崎温泉は、日本海にそそぐ円山川の支流、大渓川(おおたにがわ)沿いに、宿やお店が立ち並んでいます。川沿いでは、柳が風に揺れ、日本情緒あふれる風情が、訪れる人の心を癒します。
そもそも城崎温泉の開湯は、約1400年前。コウノトリが傷を癒していたことから発見されたと。その後、養老元年(717)に、この地を訪れた道智上人が、難病の人々の救済のためを祈願したところ、湯がわいたとも…。ともかく、大昔から、人々は、この温泉に癒されていたのです。
近世、多くの文化人が訪れ、この温泉の名は、全国的に知れ渡ります。中でも、ここをこよなく愛し、幾度も訪れたという志賀直哉の著作「城の崎にて」は、有名。ほかに、与謝野晶子、吉井勇なども、城崎の歌を多く詠んでいます。
「与謝野晶子など、歌人や小説家って、温泉大好きだよねー。ホント、全国の温泉地回っている感じ…」と、ミモロ、確かに伊豆、箱根、九州などなど、いろんな場所にその足跡を見ることができます。
また、幕末、京都で起こった蛤御門の変の後、長州の桂小五郎が、しばらく身をひそめていたのも、城崎温泉です。
「やっぱり湯めぐりしなくちゃねー」とミモロ。宿の夕食までには、まだ時間が…。地図を片手に、どこに入るか、検討するミモロでした。
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