ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

「時代祭」リポート。昨年より多い観光客。行列に参加する人たちもいっそう張り切りって。

2016-10-24 | 祭事・神事・風習

「時代祭」見物を今年も楽しむミモロ。

スタート地点の「京都御苑」で、準備中の参加者とお話したり、いろいろ珍しいものを近くで見学しました。
12時から、時代装束の行列が、出発し、それを見送ったミモロは、ランチを食べて、
さらに「デザートも食べよう~」と三条通のコーヒーショップ「三条珈琲店」へ。ここで行列の到着を待つことに。
「こんちには~あの~珈琲ジュレ食べにきました」と、お気に入りの品を注文。これは目の前で、コーヒーゼリーを作ってくれるのです。
「おいしそう…」
しばし、香ばしい珈琲ジュレを味わうミモロ。「あれ?パトカーが見える…行列もうすぐきちゃうのかも…」といいながら、まだ珈琲ジュレを味わっているミモロです。

急いで~行列通り過ぎちゃうよ~。「え?まだ大丈夫だよ~」と悠長に構えています。

珈琲店の窓から、三条通の様子が見えるミモロ。「あ、先頭の『名誉奉行』列が見える~」と、慌てて残りのジュレを食べて、お店の外へ。

「山田知事と門川市長さんだ~、こんにちは~」と沿道から手を振ると、ミモロに気づいたお二人が手を振ってくれました。
 
ミモロは、お二人とは顔なじみ。よくイベントなどでお目にかかります。

ピーヒャラピーと、笛と太鼓の音が響き、行列が次々にミモロの間の前を通り過ぎてゆきます。
  
「あ、御苑でお目にかかった人たちだ~」とミモロは、一生懸命手を振りますが、残念ながらだれも気づいてくれません。「あの学生さんもがばってたね~」

ギーギーと車輪がきしむ音・・・牛車の登場です。
 
「黒毛和牛さんも頑張ってる~お疲れ様~」と重い牛車を引っ張る牛に声援を送ります。

三条通には、昨年より大勢の見物人が。ミモロのそばには台湾からの観光客が、カメラのシャッターをしきりに切っています。
 
「ミモロちゃん~」と突然声が。「あ、粟田神社の崇敬会の前田会長さんだ~。この行列にも参加してるんだ~」
裃姿で参列するのは、地区の役員さんなど。3年ほど前に、粟田地区が「織田公上洛列」を担当したとき、織田信長役をなさっています。


「あれ、千利休?」とミモロ。
え?千利休は、確か行列にはいないと思うけど…。あれは「室町幕府執政列」のお医者様。
「あ、そうなんだ~」装束だけで、行列の登場人物を推察するのは、なかなか難しいもの。
有料席では、解説なんかあるそうですが、そこに座ったことがないので…よくわかりません。

続いて、華やかな「室町洛中風俗列」がやってきました。
  
小さな子供も、馴れない装束で、かなり疲れている様子。「もう少し・・・頑張って~」と心の中で応援するミモロです。

「え~とこの列の次が、お友達の柳本さんが来る『楠公上洛列』だよね~。もうすぐかな?」
「あ、錦の旗が見えたよ~」とミモロ。
「あ、柳本さんだ~。ミモロここだよ~」と一生懸命手をふります。柳本さんもミモロに気づいて、近づいてくれました。
「無事に行列できたんだ~よかった~」と、馴れない馬と重い装束、そしてこれまた重そうな錦旗をもって参加したことを心配していました。
「もう少しだから、頑張ってね~」と、後ろ姿をじっと見送るミモロです。


まだまだ行列は続きます。「大原女」と「桂女」の女性たちの列。見物人からひときわ熱い視線が注がれます。
  
「淀君」と「静御前」も
 

ゴールに近い三条通は、参列者にとって一番キツイ区間です。ゴールの「平安神宮」の鳥居が見える神宮道に入ると、「もう、少し~」と最後の気力を振り絞って進みます。見物人が少なかった5年前は、三条通では、みんなかなり疲れが出ていましたが、今年は、見物人が多いので、みんな、かなり張り切っていました。

すでに5回目の「時代祭」見物となるミモロ。以前は、マンションの3階や交差点の2階などからも見物しました。
「祇園祭」の山鉾が大きいので、高い所から見るのは、なかなか面白いのですが、「葵祭」「時代祭」は、やはり沿道で見るのがいいようです。高いと装束の様子がよくわからないのでした。

列を締めくくる「神幸列」の鳳輦を見送り、今年のミモロの「時代祭」見物は終わりました。


夜、参加したお友達の柳本さんに電話したミモロ。
「どう?楽しかった?」と聞くと~。
「もう~えらいことでした~。あんなに体がキツイこと今までなかった~」と開口一発。
なんでも、兜は重く、首と肩はパンパンに。馬の鞍も、昔ながらの木のものなので、お尻の痛さも相当に。
ゴールの平安神宮に着いたとたん、「早く脱がせて~」とお願いしたそう。

それに、旗を持つ役でしたから、手がつりそうになったとか。「風がなくてよかったね~」とミモロ。
「ホンマ、あったらえらいこっちゃ~」

柳本さんよりご高齢の方々は、さぞや大変だったことでしょう。

見物人は、優雅な時代絵巻をリラックスしながら見ていますが、参列者は、なかなかキツイお仕事のよう。

でも「沿道から声援をもらったり、子どもたちが喜ぶ姿を見ていると、うれしくて、頑張らないと思うんです」と。

「体はきつかったけれど、やはりすごくいい経験させてもらいました。ありがたいことです」と柳本さん。
でも、「またやるように言われたら、ちょっと考えさせてもらいますわ~」と本音もチラリ。

さらに「これだけの数の装束を管理するのは、本当に大変でしょうね。汗などもかいているから、洗濯したり、全部、ひとつひとつ確認して、傷んだところは、修繕しなくちゃいけないし。次の年のために、これだけの数を管理するわけですから~」と。

装束の管理や着付けなどは、専門の業者さんが担当するそう。参列する人の数も2000人と言われる「時代祭」。でも、それを蔭で支える人の数は、どれほど多くいるのでしょう。
「そう考えると、すごいお祭りだよね~」と、改めて思うミモロでした。

「きっと明日は、柳本さん、全身筋肉痛だね~。でも、やっぱり楽しそう~いいなぁ~」と、決して参列する機会がないミモロは、うらやましくてたまらないようす。「時代祭にネコ出てこないもんね~」と。

そうね、動物は、馬と牛だけ…「つまんないの~」と、祭り好きのミモロでした。


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