「キャンプは楽しかった?」と孫娘に聞くと、「楽しかったけど、楽しくないこともあった」と言う。そりゃーそうだ。いつも楽しいことなんてありえない。ありえないけれど、学校生活から離れた野外活動であるし、私には不思議なことだったけれど、その前の日曜日には雨の中で予行演習まで行なって出かけているのだから、期待するものは多くあったはずだ。
「じゃー、何がよくなかったの?」と聞いてみた。「ヒトはさ、ガマンしなくてはいけない時があるじゃん。それがさ、ガマンできん子がいるのよ。それでモメるの!特に女はね!」と言う。「男はそういうことはないの?」と聞くと、「男はいいじゃん。ケンカして、それで終り。でも、女はいつまでもウジャウジャ続くの。馬鹿みたいに陰湿なのよ!」「へえーそんなものなの?」「ウン、女は怖いよ!」と言う。
「ねえ、どうやってそのグループ分けを決めるの?」と私はまた聞いた。「自分たちで決めるんだけれど、4人で1グループだから好きな子ばかりが集まれば、どこにもいけない子もいるわけよ。そういう子を引き受けるグループも必要なわけ。そんなわけで、ウチラのグループはもともと仲のよくなかった二人が組なくてはならなくなったわけよ。私たちが火を起こしているのに、もう一人の子はチンタラしていて、ちっともマキを運んでこないわけ。こっちは煙いし熱いし、マキが来ないから火が弱いし、仲が悪い子がイライラして怒鳴るのね。するとその子はアンタにいわれるスジ合いはないと開き直るの。もう最悪だった」と話す。
「それで、どうなったの。口も利かないケンカが続いたの?」と聞くと、「ウウーン。私ともう一人の子は仲がいいじゃん。だから二人は寝る時には結構仲良くなっていたよ」と言う。「じゃーまー、うまくいったということかな?」と聞くと。「そんなものじゃーないの!」とアッケラカンとして答える。「でもさ、もし、あなたがみんなのイジメの対象にされたら、どうするの?」と嫌味な質問をしてみた。「まず、そんなことにならんけど、なってもムシ!気にしない!」と答える。
『西の魔女が死んだ』(新潮文庫)は、「私はもう学校へ行かない。あそこは私に苦痛を与える場所でしかない」と言う少女が主人公の作品だ。どこでも、女の子はトイレに行くのも、放課に話すのも、いつもグループで行動する。少女のクラスでは、グループを超えみんながまとまろうとして、一人がイジメの標的にされたと言う。ターゲットは少女だったのだ。少女は、森の中で一人暮らしをする祖母と生活することで、自分を変えていく。祖母は彼女を叱ったり馬鹿にしたりしない。「あなたはとてもよいものを持っている」といつも褒める。祖母が一度だけ少女に手を上げた。それは少女が人を疑い憎んだ時だ。
『西の魔女が死んだ』は映画にもなった。映像はとても美しいと評価も高い。我が家の孫娘もぜひ観てもらいたいと思う。
「じゃー、何がよくなかったの?」と聞いてみた。「ヒトはさ、ガマンしなくてはいけない時があるじゃん。それがさ、ガマンできん子がいるのよ。それでモメるの!特に女はね!」と言う。「男はそういうことはないの?」と聞くと、「男はいいじゃん。ケンカして、それで終り。でも、女はいつまでもウジャウジャ続くの。馬鹿みたいに陰湿なのよ!」「へえーそんなものなの?」「ウン、女は怖いよ!」と言う。
「ねえ、どうやってそのグループ分けを決めるの?」と私はまた聞いた。「自分たちで決めるんだけれど、4人で1グループだから好きな子ばかりが集まれば、どこにもいけない子もいるわけよ。そういう子を引き受けるグループも必要なわけ。そんなわけで、ウチラのグループはもともと仲のよくなかった二人が組なくてはならなくなったわけよ。私たちが火を起こしているのに、もう一人の子はチンタラしていて、ちっともマキを運んでこないわけ。こっちは煙いし熱いし、マキが来ないから火が弱いし、仲が悪い子がイライラして怒鳴るのね。するとその子はアンタにいわれるスジ合いはないと開き直るの。もう最悪だった」と話す。
「それで、どうなったの。口も利かないケンカが続いたの?」と聞くと、「ウウーン。私ともう一人の子は仲がいいじゃん。だから二人は寝る時には結構仲良くなっていたよ」と言う。「じゃーまー、うまくいったということかな?」と聞くと。「そんなものじゃーないの!」とアッケラカンとして答える。「でもさ、もし、あなたがみんなのイジメの対象にされたら、どうするの?」と嫌味な質問をしてみた。「まず、そんなことにならんけど、なってもムシ!気にしない!」と答える。
『西の魔女が死んだ』(新潮文庫)は、「私はもう学校へ行かない。あそこは私に苦痛を与える場所でしかない」と言う少女が主人公の作品だ。どこでも、女の子はトイレに行くのも、放課に話すのも、いつもグループで行動する。少女のクラスでは、グループを超えみんながまとまろうとして、一人がイジメの標的にされたと言う。ターゲットは少女だったのだ。少女は、森の中で一人暮らしをする祖母と生活することで、自分を変えていく。祖母は彼女を叱ったり馬鹿にしたりしない。「あなたはとてもよいものを持っている」といつも褒める。祖母が一度だけ少女に手を上げた。それは少女が人を疑い憎んだ時だ。
『西の魔女が死んだ』は映画にもなった。映像はとても美しいと評価も高い。我が家の孫娘もぜひ観てもらいたいと思う。