友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

中国でバス連続爆破

2008年07月22日 23時07分20秒 | Weblog
 中国でバスの連続爆破事件が起きた。こういう事件が起きたのを見ると、もう中国も先進国並みだなと思った。4年前に中国を旅行して驚いた。目の前の中国は、共産主義社会でも社会主義社会でもない、共産党が政権を握っている資本主義社会であった。それでも、円熟した資本主義国とは違い、建設途上の活気と誇りがあったように思った。

 バス爆破事件が、誰の何のためのものか知る由もないが、爆破事件が起きたことは事実のようだから、やはり先進国並みだと思う。私はもちろん特定であろうと無差別であろうと、人の命を奪うような行為を支持しない。たとえどんな崇高な理由があったとしても、人を殺して実現するような目的に共鳴しない。

 かつて愛知万博が議論されていた時、万博に反対する人々が、万博事務局のメンバーを乗せたバスの前に寝転がり、通行を妨げたことがあった。この事件に対し、地元の新聞は批判的な記事を載せていた。私のよく知る記者だったから、この記事にはガッカリさせられた。確かに行為は野蛮で愚かしい。けれども、権力を持たない者、力のない者に耳を貸そうという気持ちを記者は失っている。記者には新聞という力がある。反対する少数者はどのように自分たちの思いを伝えることが出来るというのだろう。

 あの9・11事件で、アメリカはテロとの戦いに血道を上げている。でもアメリカ合衆国が圧倒的な軍事力を投入してもテロを制圧できない。そればかりか、投入されている軍人はアメリカ国籍を得ようとする外国人だという。アメリカでは収入の少ない州の若者が軍隊に送り込まれている。そして本国にいるアメリカ人は戦争に嫌気を持ち始めている。アメリカのテロとの戦いとはいったい何なのだろう。

 力のない者、権力を持たない者、圧制に苦しむ者、彼らはいつの時代でも必ず権力に逆らい戦いを挑んできた。中国の歴史を学んでも同じことがいえる。そしてまた、権力は必ず腐敗する。賢者の後に愚者が生まれる。愚者の後に賢者が育つ。テロが生まれるのには理由がある。軍事力では解決できないが、テロの生まれる理由を無くすことならできる。

 中国政府は資本主義国の政府よりもはるかに強い姿勢で、「テロ」と戦うのだろう。そしてそのことで自ら崩壊する道を歩くことになると思う。そうではない道が生まれるなら、人類は新しい時代に向かっているといえるのだが、まだまだそんな気配は地球に無いようだ。
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