友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

市民自治と議員の役割

2008年07月19日 22時53分28秒 | Weblog
 選挙期間中、毎日同じ時間に、駅前の同じ場所に立っていただけで当選した仲間がいる。誰が投票してくれたのか全くわからないと言う。選挙カーも使わず、と言うのも誰も手伝ってくれなかったから、運転手がいなかったからに過ぎないが、要するに結果からすると、ほとんど選挙運動らしいことを何一つせずに当選したと言うのである。私の市でも自転車で隈なく走り、ところどころで街頭演説を行った青年が市議に当選した。

 駅の、決まった場所に立ち尽くしただけで当選した仲間は、演説もせず、政策を訴えたパンフも作っていない。ただただ、決まった時間に立っていたに過ぎない。面白がって投票してくれた人がいたから、なんとなく当選できたけれど、議員として何もしなければ、次は当選できないだろう。私の市の若者も議員になったものの、議員として何をしているのかが見えてこないから、次の当選はないだろうと私は思っている。

 有権者は実に気ままだ。これは面白い候補というだけで投票してくれる。けれども、じゃあ次も同じように投票してくれるかと言えば、同じようにもっと面白いことをする候補がいればそちらに関心が行ってしまう。要するにその程度で投票したのだから、当然にも目移りしていく。若い候補者が必ず当選するのは、同じ若い人たちの支持があるからだ。だから次にもっと若い候補者が立てば、そちらに目移りしてしまうのだ。

 そうさせないために何が必要なのだろう。あなたが投票してくれた私はこんな風に議員活動をしています。少なくとも議員になった私はこんな風に考え、こんな議員活動をしています、というメッセージが絶対に必要だと思うし、それが税金をいただいている議員の使命だと思っている。投票してくれた有権者の方を見ずに、議員という権力にあぐらをかいて、行政と同じレベルでものを見たり発言したりするような議員を賢い市民は許しておかない。

 今日は私たち、「無党派・市民派自治体議員と市民のネットワーク」の7月例会だった。実に真面目で真摯な仲間ばかりだと私は思っている。その仲間と久しぶりに例会の後で飲んだ。例会では個人的なことの細部まで触れないが、こうした飲み会では結構人間性が現れて面白いなと思うし、さらに仲間の真面目さを知るところにもなる。私は「皆さんは議員だから、議員として何を審議し、自分がどう考え行動したかを知らせることは絶対に必要だ。その上で、議員である私はこういう人間ですとわかるようなペーパーを出すべきだ」と要請した。

 どういう人物かがわからなければ、次回に投票してくれることはないだろう。ただの市民となった私は、こうした議員のペーパーを見る時、この人はどういう人かがわかるものがほしいと思った。政策や議会でのやり取りも大切なことではあるが、それよりもこの議員は何を考え、どういう性格の人なのかに興味がある。要はそのことから信頼に足る人物かどうかを見極めたいと思うからだ。そうした市民の気持ちにピッタリ来る議員ならば、さらに支持層は増えるだろう。

 私たち「無党派・市民派自治体議員と市民のネットワーク」では、8月24日(日)の午後、名古屋都市センターで、千葉県我孫子市の前市長・福嶋浩彦氏を講師に招き、公開講座『市民自治‥我々はどう考えどう行動するのか』を行なう。入場は無料。ぜひ、ご参加を。
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