今日の最大のニュースはやはりオバマ大統領にノーベル平和賞が贈られることだろう。今年の1月に大統領に就任したばかりのオバマさん、まだ具体的な業績は何も無いと言う人もいる。我が家の中学3年の孫娘も、「どうしてオバマさんが選ばれたの?」と聞くから、「今年の4月に、ヨーロッパのプラハという都市で、『アメリカは平和で安全な“核兵器のない世界”の実現に全力で取り組む』って演説したのだよ。そのことが高く評価されたのだね」と答えた。すると孫娘は「えっ、ただ言っただけなのに、もらえちゃうわけ?そんなの、誰でも言えるじゃないの?」と言う。
確かに言うだけなら、誰でも言えるように思うかもしれない。けれども、この地球上で“核兵器のない世界”に賛同する人は50%か、いやもっと少ないだろう。そんなことはない、誰でも賛同するはずだと孫娘も言うけれど、人々はきわめて現実的だ。私が「軍備などは要らない。平和のために役立たない」と書けば、「なんという平和ボケか!」とお叱りを受ける。そういう人は必ず、もし他国が攻めてきたらどうするのかと仮定を考えている。もしとばかり考えれば、軍事力は天井知らずに増やさなくてはならなくなる。核兵器を保有し、最高の軍事力を保てばそれで世界は平和になるかと考えればわかることだが、残念ながら平和は実現できない。
オバマ大統領のプラハ演説の趣旨を今日の中日新聞から引用しておこう。「核保有国として、核兵器を使用したことのある唯一の国として、米国には行動する道義的な責任がある。今日、私ははっきり宣言する。米国は平和で安全な“核兵器のない世界”の実現に全力で取り組むと。私は甘い考えは持っていない。この目標はただちに達成できるものではない。恐らくは私が生きている間は無理だろう。忍耐と粘り強さが必要だ。だが、私たちは『世界は変わらない』という声を無視しなければならない。そして断言しよう。『私たちはできる』と」。
オバマさんはアメリカの大統領で、世界の政治家である。私のような平和ボケした理想主義者ではないだろう。きわめて現実的な対応を選択するに違いない。現にアフガンに兵隊を増員しようとしている。そういう意味ではこれまでのアメリカの大統領と少しも変わるところはないが、それでも“核兵器のない世界”を実現しようと口にしたことに意義があると思う。しかも「核兵器を使用したことのある唯一の国として、米国には行動する道義的な責任がある」と言う。その通りだ。アメリカは世界の先頭に立って核兵器の廃絶に向けて具体的な行動を示さなくてはならない。
日本の鳩山首相も、世界で唯一の被爆国として、憲法第9条を持つ国として、先頭に立って核兵器の廃絶ばかりか全ての軍事力の破棄に向けた運動を展開すべきだろう。人類は生存し続けることができるか否かの瀬戸際にある。そういう時期に来ているからこそオバマ大統領のプラハ演説は生まれたと思う。流れは確実に来ているが、しかしまだ、目先のことしか見えない人は大勢いる。
確かに言うだけなら、誰でも言えるように思うかもしれない。けれども、この地球上で“核兵器のない世界”に賛同する人は50%か、いやもっと少ないだろう。そんなことはない、誰でも賛同するはずだと孫娘も言うけれど、人々はきわめて現実的だ。私が「軍備などは要らない。平和のために役立たない」と書けば、「なんという平和ボケか!」とお叱りを受ける。そういう人は必ず、もし他国が攻めてきたらどうするのかと仮定を考えている。もしとばかり考えれば、軍事力は天井知らずに増やさなくてはならなくなる。核兵器を保有し、最高の軍事力を保てばそれで世界は平和になるかと考えればわかることだが、残念ながら平和は実現できない。
オバマ大統領のプラハ演説の趣旨を今日の中日新聞から引用しておこう。「核保有国として、核兵器を使用したことのある唯一の国として、米国には行動する道義的な責任がある。今日、私ははっきり宣言する。米国は平和で安全な“核兵器のない世界”の実現に全力で取り組むと。私は甘い考えは持っていない。この目標はただちに達成できるものではない。恐らくは私が生きている間は無理だろう。忍耐と粘り強さが必要だ。だが、私たちは『世界は変わらない』という声を無視しなければならない。そして断言しよう。『私たちはできる』と」。
オバマさんはアメリカの大統領で、世界の政治家である。私のような平和ボケした理想主義者ではないだろう。きわめて現実的な対応を選択するに違いない。現にアフガンに兵隊を増員しようとしている。そういう意味ではこれまでのアメリカの大統領と少しも変わるところはないが、それでも“核兵器のない世界”を実現しようと口にしたことに意義があると思う。しかも「核兵器を使用したことのある唯一の国として、米国には行動する道義的な責任がある」と言う。その通りだ。アメリカは世界の先頭に立って核兵器の廃絶に向けて具体的な行動を示さなくてはならない。
日本の鳩山首相も、世界で唯一の被爆国として、憲法第9条を持つ国として、先頭に立って核兵器の廃絶ばかりか全ての軍事力の破棄に向けた運動を展開すべきだろう。人類は生存し続けることができるか否かの瀬戸際にある。そういう時期に来ているからこそオバマ大統領のプラハ演説は生まれたと思う。流れは確実に来ているが、しかしまだ、目先のことしか見えない人は大勢いる。