友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

将来の夢

2009年10月02日 20時01分00秒 | Weblog
 孫娘を学習塾へ送っていくと、よく我が家へも遊びに来る同級生の女の子が来ていた。孫娘が声をかけるとほぼ同時に、女の子は孫娘に抱きついて泣いていた。この日、その女の子と一緒に帰るから迎えに来なくてもいいと電話があった。わざわざ電話をしてくるくらいだからきっと遅くなるだろうと予想はしていたが、予想を超えて遅かった。後日、「どうしたの?」と聞くが、「相談にのっていた」とだけしか言わない。

 何時だったか、孫娘を塾に迎えに行った時、「あの子、今日は見ないね」と言うと、「休んでいる。ちょっと大変なんだ」と答える。「そうか、学校のこと?家のこと?」と聞くが黙っている。しばらくして、「家族とうまくいかなくって大変なんだ」と少し話す。「家族に無視されているの?」と聞くと、「逆。うるさいの。お父さんもお母さんも、お姉ちゃんたちも、もう、一から十までいろいろ言い過ぎるの。ホント、かわいそう」と言う。

 「あのさ、いろいろ言うってことはあの子のことが気になるから。つまり愛している証拠だよ。だから充分に恵まれているってこと。親や姉ちゃんがいろいろ言ってくれたら、黙って聞いてればいいの」と私は少し挑発して言う。「パパちゃんにはわからないのよ。もう折れそうなくらい悩んでいるんだから」。「へえー、そんなんだ。だったら中学卒業したら家を出てしまったら。家族から干渉されずに済むじゃん」。「あのさ、そんなことくらい考えているの。あの子はねえ、自分の夢があるの。その夢を家族が反対するから、悩んでいるの!」。

 「ああ、夢ね。夢を持っているなんて凄いじゃないか。どんな夢?」。「それは言えない。私と違って、あの子はあの子なりに将来のことを考えているの」。「中学生で将来の夢を持っている子なんてそんなにいないよ。あなたは夢持っているの?」と聞いてみると、「普通に暮らせればいい。結婚はしない」と答える。「それって、夢とは言わないんじゃないの。将来、なりたい者とか、やりたい仕事とか、無いの?」ともう一度聞いてみる。「分らん」と言うから、「そうだね。とりあえずは高校へ行って、それからぼちぼち考えていけばいいんじゃないの。でも、結婚しないとなると自分で生活していかなくてはならないから、ある程度の収入が無いとやっていけないよ」。「うん、だから勉強する」と言う。

 「あなたもそうだけど、あの子は自分の夢があるのだから、それに向かって進めばいいんだよ。親が反対なら、泣いてばかりいなくて、ぶつかっていけば親だって分ってくれるよ。もし、それでもダメなら次の手を考えたらいい。夢があるのに、諦めたらダメだよ。何が何でも夢を実現するぞっと思って向かっていけば、意外にそうなるものだよ。夢が無い人は向かっていくものが無いのだからね。中学を卒業する時か、それがダメなら次の高校を卒業する時が勝負の時だね。あと、長くても4年しかないんだから、ガンバレよ」。

 励ましたのか、けしかけたのか。カミさんが聞いたなら「もう、いつも余分なことばかり言う」と怒鳴るだろうな。
コメント
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