友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

草食系でいいじゃないか

2010年05月07日 19時44分22秒 | Weblog
 次女のダンナが「日本の若者ってホントに変ですよね」と言っていた。彼は3月にバンコクから帰国し、日本人の若者を部下に持ってビックリしたそうだ。彼の若い時は、何でもやってやろう、上司が驚くほど果敢に挑戦することが若者らしさであった。そういう若者が姿を消し、上司の指示を待っている、注意されたら凹んでしまう、何とも扱いにくいと言う。「ウツ状態で休む子もいて、こちらから話を聞いてやらないといけないんです」と話してくれた。

 「ああいうのを草食系と言うんですかね」と。昨日もNHKテレビ『日本のこれから』で、草食系が取り上げられていた。主に問題視されているのは、無欲な若者だった。若者というのであれば、男性も女性も同じように問題視されてもよいと思うのだが、どちらか言えば男性がヤリ玉に挙げられていた。「優しい」ことはそれなりに評価されるのに、「欲がない」ことがこれほどまでに非難されるとは、若者がかわいそうに思った。

 私の結論から言えば、年寄りはどんな時代であっても若者を非難するものだ。ここがいかん、これが足りない、何を考えているのかなどなど、昔から若者は年寄りに叱咤激励されてきた。若者が暴走すれば、年寄りは力で押さえつけてきた。今は、若者が暴走しないことをダメだと言っているのに過ぎない。何時だって年寄りからすれば、若者は不甲斐ない存在なのだ。けれども年寄りはいつか若者よりは先に死ぬ。そうして若者はまたいつの間にか年寄りになり、若者に不満を持つだろう。

 いみじくもゲストの漫画家が「先輩たちと若者がここで話し合えたことがよかった」と言っていたけれど、見ていた私としてはやはり何時の時代も変わらないものだと痛感できてよかった。年齢の上の人たちはある程度社会で成功した人たちだから、若者が出世しようとは思わないとか、恋愛するのも面倒とか、自分の好きなことだけやっていたいとか、そういうことが理解できない。そんな後向きな生活では喜びがないとか、生き甲斐を求めて生きることが大事だとか、もっとも凄かったのは、あなたたちが子どもをつくらなかったら、いったい誰がこの社会を作り上げてくれた人たちを支えるのですか、とビックリするような発言もあった。

 若者からすれば、そんなことは勝手でしょう。何を大切に思うかは人によりけりで押し付けられることではないでしょう。子どもをつくることも、どういう社会をつくることも、それはつくる側の意識の問題である。年寄りが口に出したところで、実際はどうにかなることではない。これからの社会はこれからの人たちがつくる。私たちが自分たちの社会をつくってきたように。人口が減ろうと、国家の生産力が低下しようと、人はそれに合わせて生きていくものだ。

 若い女性たちに肉食系が増えているのなら、それはそれで面白いような気がするが、それは私の勝手な思いなのだろうか。
コメント (2)
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