友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

『Hey Jude』

2012年07月28日 19時48分25秒 | Weblog

 暑い日が続いている。オリンピック熱も高く、今朝は午前4時30分から開会式の様子が放映されていた。私が起きたのは6時過ぎで、いよいよ選手団の入場行進が始まるところだった。204カ国からの入場行進は2時間ほどかかった。名前の知らない国もあったし、個人参加という形もあった。東京オリンピックをしっかり覚えているわけではないが、この時の日本選手団の行進は、学校の運動会のように一糸乱れぬ整然としたものだったと思う。今日の行進を見ているとそんな軍隊のようなスタイルのところはひとつもなかった。選手の皆さんがそれぞれ嬉々として入場を楽しんでいた。

 日本選手団も必死の様相はなく、手を振ってスタンドの仲間に応えていた。余りにも長い時間がかかる入場行進であったが、選手の一人ひとりにとっては忘れられない行進であったと思う。入場行進に続く開会式のセレモニーはかなり工夫されていて、イベントとしては随分面白かった。ビートルズのポール・マッカートニーさんが『Hey Jude』を歌った時は、やはりイギリスではビートルズは国民栄誉賞なのだと思った。ポールがジョン・レノンさんの先妻の子のために作ったといわれている曲だ。メロディーはきれいだが、歌詞はオリンピックにふさわしいのだろうかと思い、ちょっと調べてみた。

 題名の『Hey Jude』からも分かるように、ポールが「ヘイ、ジュード」と呼びかけている。両親が離婚した時の子どもへの呼びかけだが、「全てがよい方向に向かいはじめている」という言葉で結ばれているから、きっとそんなところが受けるのだろうと思った。「ヘイ、ジュード。君ならできる 君に必要なことは君にしかできない」と最後は結んでいる。1968年、まだ世界各地で大学紛争が起きる前のことだ。若者たちがビートルズのこの曲を口ずさむようになるのはそれから2年後のことだったように思う。「全てがよい方向へ向かいはじめている」と。

 今日、大和塾の第26回市民講座を開催した。何しろ暑すぎる。果たして人が集まってくれるかと心配したけれど、いつもと変わらない入りだった。講演の題は『中国黄土高原 今を生きる農民たちの暮らしと風俗』。黄土高原の横穴式の住居で暮らす農民たちの、4千年とも6千年とも言われる長い歴史を持つ、彼らのたくましい生活能力にビックリする。横穴式の住居であるヤオトンは、夏は涼しくて冬は暖かいそうだ。結婚式は都会と変わらないウエディングドレスだったけれど、葬式はかなり特徴があったけれど、日本でも昔見られたような原風景であった。小さな村落での葬儀はイベントで、お金持ちなら盛大に行なうことで村人に還元する儀式だと言う。

 中国国家の評価は様々だけれど、中国人は国家よりも地域共同体よりも、自分たちの親族を大事にする伝統が根強い。それは悲惨な歴史の中で、結局は、助け合うことができるのは親族と身に染み込んでいるからだ。そんな中国も近代化の中で、変わらなくてはならなくなっている。どんな風に変わるのだろう。「全てがよい方向に向かいはじめている」。「君ならできる 君に必要なことは君にしかできない」と言えるのだろうか。明日は夏祭りの打ち合わせのためブログを休みます。

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