小4の孫娘は背が高くなり、体つきも大人の女性に近づいてきた。今は9歳だが、7月の誕生日で10歳になる。「もうすぐ生まれる」といきなり言い出すからビックリしたが、「まだ、ママのお腹の中だよ」と聞いて、そういうことかと納得した。時々この子の言葉にはびっくりすることがある。
決して太っていないが、パパ似でふっくらしていることが気になるようだ。「もう少し大人になると、お腹にある栄養で背が伸びるんだって。均整の取れた身体になるの、見てて」とも言う。「ああ、きっと伯母さんたちのような小町になるよ」と答えると、「えっ、何?」と聞くので、「美人のことだよ」と教えるが、「パパちゃんの言うことはよくわからん」と言わずに「ふーん」と流す。
小町の由来を話しても、聞く耳は持たないようなのでやめた。何しろ一家で、「パパちゃんはくどい」と思われているようで、あの子も素通りしたかったようだ。それでもはっきりと自分の意見を言うようになった。宿題のノートを見て、「汚い字だなあー。もう少しきれいに書くには、鉛筆の持ち方や書く姿勢を正さないとダメだな」と言うと、「いいの、いいの。丸もらっているから」と言い返してくる。
仙台の次女がサクランボを送って来てくれたので、「ご近所におすそ分けしなくちゃー」と私が言うと、「それでは送ってくれた人に、失礼になるんじゃーない」と怒りだす。「送った人だって、それで役に立つのならうれしいと思うよ」と言うと、「それはパパちゃんの勝手でしょう。人の気持ちが全部わかる訳ないでしょう」と指摘する。
小4か、もうそんな風に善悪や価値について考えるようになっていたのだ。娘やダンナがやり取りしているのを傍で聞きながら、自分の考えをまとめてきているのだろう。振り返って、私は小4の時、これほど自分の考えを持っていただろうか。彼女はユーチューブに夢中だが、書物にも関心があったらいいのにと思っていたら、「パンフレット集めるのが趣味」と言う。「パンフレットにも、いいものとつまらないものがあるよ」と見識も高い。無茶苦茶に期待度が高くなった。