風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

東京マラソンへの道(9・終)

2013-02-25 21:47:00 | スポーツ・芸能好き
 私自身、8回目のフル・マラソンは、実に14年振り、日本では初めてのことで、年齢のことを思えば不安は尽きなかったのですが、目標とする5時間を切るネット4時間46分(号砲からのグロス時間は4時間51分、つまりスタート地点まで5分かかりました)でフィニッシュすることが出来ました。
 雲一つない快晴に恵まれ、時に風が強く、走る方向によってはキツさを感じましたが、先ずはボランティアも含めて主催者側によってwell-organizeされていたことに加え、沿道の声援が思った以上に多くてレースを盛り上げてくれ(ハイタッチをするだけでなく、音楽の演奏や、パン・饅頭・チョコレート・フルーツ・味噌汁・甘酒などの飲食物から、エアー・サロンパスまで提供してくれる人もいました)、更に仮装した人も含めて走ることを楽しむ我々とが、三位一体となって、心地よさに溢れる大会でした。正直なところ、日本でこれほど成熟したマラソン大会があろうとは思ってもみなくて、今年、世界六大大会に選ばれたのも頷けます。
 勿論、これだけ大規模な大会なので、難癖をつけることは可能です。スタート地点で、スタート迄1時間も立ったまま待たされたのはちょっと苦痛でした。レース中、セブンイレブンのトイレを利用できると言われながら、沿道の人垣が多くてコースを外れるのは難しく、側道に用意されたトイレでは15分以上待たされるのが常だったそうです。スタート地点で最終ブロックの人たちは、号砲が鳴ってから真のスタート地点に達するまで20分かかった上、遅い人が集まっているので、抜け出すのが大変だったと嘆いていました。NYシティ・マラソンのように、スタートを五ヶ所くらいに分散させ、スタート直後の混雑を緩和する措置を検討してはどうかと思います。しかし全体の成功からすれば、いずれも小さな欠点に過ぎません。
 私個人的には、膝もなんとか持ち堪え、太腿の筋肉痛も大したことはなく、唯一、右足裏のマメが痛んで、後半、失速してしまったのが悔しいですが、給水所以外では立ち止まることなく走り続けられたのは、ペースは遅くとも長距離を走る練習を積んだことが功を奏したものと思われ、有意義な経験となりました。14年前、時速11キロで一時間(11キロ)という、私にとっては高速で短めの距離の練習を繰り返して、勢いで3時間49分で走り抜けた時と比べて、身体へのダメージは驚くほど少なく、年齢を重ねる中で更にマラソンに挑戦し続ける際のヒントになると思います。
 しかし私一人では、ここまで上手く行くことはありませんでした。練習の仕方から、エネルギー補給や寒さ対策のウェアのことまで、市民マラソンの最新事情に通じた経験者が身近にいて、何くれとなくアドバイスしてくれたことが一番の頼りになりました。この会社の同僚には、あらためて感謝したいと思います。
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