風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

巨人 対 佐々木朗希

2022-06-05 08:33:43 | スポーツ・芸能好き

 ON時代以来、巨人ファンから抜けられない私としては、金曜のナイターは願ってもないカードだった。

 さすがのミスター(長嶋さん)は、東京ドームで試合前に、敵チームの先発なのに佐々木朗希投手とわざわざ対面して、往年の名投手・杉下茂、金田正一、佐々木主浩と並べて、「私が見てきた約80年の中で、今は佐々木朗希くんがNo.1」とデレデレだった(笑)。かつて巨人軍監督時代に、試合などそっちのけ(!?)で惚れた4番バッターばかり集めたチーム作りをして超越した存在感を示された、根っからの野球好きで奔放な長島さんらしい(微笑)。

 しかしこの日の巨人は、周到に準備していたようだ。増田陸は試合前にバントマシンで3メートル以上前に立って剛速球を想定した練習をしていたというし、試合でも各打者はバットを短く持って、「初回から徹底して直球に狙い球を絞」って強振し、「高めに浮いたボールを逆らわずに逆方向」へ、さらに「塁上から足を使って揺さぶる対策を徹底した」(いずれも東スポ)。片や佐々木朗希投手は、「直球がシュート回転し、フォークも高めに浮いていたし、調子は悪そう」だったと、かつて同じ岩手で対戦した専大北上高の監督・中尾孝義氏は解説された(日刊ゲンダイ)ように、ピリッとしなかった。

 そのため、初回こそ、最速161キロを記録し、吉川・岡本の3・4番コンビをフォークで空振り三振に仕留めたが、2回に増田陸にタイムリー二塁打されて先制を許すと、3回には岡本和真に、打者233人目にして今季初被弾となる2ランを浴びた。3月18日のオープン戦(東京ドーム)では満塁本塁打されていたので、そのリベンジを期待する向きもあったが、返り討ちにあった形だ。岡本和真は佐々木朗希と余程相性が良いのか(5月はバットが湿りがちだったから)、それにしても彼の強運(それこそがスター性の重要な要素でもある)を思う。その後、5回に降板するまで毎回得点を許し、89球で被安打8、盗塁3、プロ入りワーストの5失点で、今季初黒星がついた。

 巨人ファンには嬉しくも、佐々木朗希ウォッチャーには想定外で残念な展開だった。投球が単調だったという意味では、前日のヤンキース戦で、スライダーが曲がり切らず、ボールが高めに浮いて、自己最悪の3被弾を浴びて4敗目を喫したエンゼルス・大谷翔平投手を思い出した。いくら傑出した投手でも、5試合も6試合も良い状態が続くわけではないのだ(そういう意味では、アメリカに渡る前年に、開幕24連勝(その前年からだと28連勝)したマー君は余程凄かったということか)。それでも5回に、この試合6個目の三振を奪い、2リーグ制になってから史上最速タイとなる10試合目で100奪三振に到達したのは素晴らしい。

 こうして、次の対戦に向けてまた一つ話題ができた。だから野球は止められない・・・

コメント
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