風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

新女王・紀平梨花

2018-12-11 22:40:03 | スポーツ・芸能好き
 次は順当に中国の習近平ネタにしようと思っていたが、急遽、号外。フィギュアスケートのGPファイナルで初出場・初優勝を果たした紀平梨花が凱旋帰国した。日本人のGPファイナル優勝は真央ちゃん以来5年振り、GPデビューシーズンでのファイナル制覇も真央ちゃん以来13年振り、という快挙である。
 「世の中には難なく壁を越えられる人がいる。とてつもなく大きな壁で、一流と言われる人でも、もがき苦しむところを、あっさりとこなしてしまう。そんなことをしみじみ感じさせてくれた」のが大谷翔平選手だと、つい先日ブログに書いたばかりだったが、彼女もそんな凄さ、と言うより彼女の場合は軽やかさを感じさせる。海外で知られるようになったのは、ほんの2年前の中学2年のときで、ジュニアGPシリーズ第5戦のフリーで、トリプルアクセルに史上7人目の成功、トリプルジャンプ8回に女子史上初の成功で、優勝したそうだ。そして昨年12月のジュニアGPファイナル・フリーでは、ISU公式大会で史上初となる「トリプル・アクセル~トリプル・トウループ」を成功させたという。
 確かに彼女の強さはジャンプの技術のようで、真央ちゃんに憧れて習得した大技は、伊藤みどりさんによると「紀平さんは軽やか。難しいのに簡単に跳んでいるように見える。いまどきの回転軸の作り方で、効率のいい跳び方をマスターしている」ということだ。ジャンプばかりでなく、その他の要素でも、フリーではスピン、ステップともにレベル4を獲得しているし、見たところ身長154センチとは思えないくらい手足がすらっとしていて見映えが良く、大人っぽい繊細な演技ができる。パトリック・チャンは「今回の女子の中で、リカ(梨花)のスケーティングの巧さは抜き出ていた。彼女のスケーティングは緩急をきちんとつけている。強弱が滑りで表現できる質の高いスケートだった」と絶賛したらしいし、荒川静香や真央ちゃんのコーチも務めたタチアナ・タラソワも目を見張り、「とても美しいプログラム、とても美しい技の連続」と感嘆したのに続き、実況が「彼女は鼻で呼吸している、全然疲れていない感じがする」と語ったことにも同調したらしい。それほど、彼女は幼少時から運動神経が抜群で、体力にも自信があるようだ。
 しかし今回彼女が見せた強さの中で光るのは、ミスをリカバリーできる冷静さだろう(というのは後で知ったのだが)。フリーの冒頭、得点源となるはずだった「トリプル・アクセル~トリプル・トウループ」は回転が足りずに着氷時に手をついて、ダウングレードの「単独トリプル・アクセル」になって大きく得点を落としてしまうと、その後の演技構成を変更し、直後の「トリプル・アクセル」に「ダブル・トウループ」をつけて2連続ジャンプにした上、「トリプル・ルッツ~ダブル・トウループ」は「トリプル・ルッツ~トリプル・トウループ」に難度を上げて、冒頭で失った点を可能な限り取り戻したのだそうだ。
 しかも、ジャンプでふんわり軽やかに舞うように、取材でもふんわりとした関西弁を喋る普通の女の子っぽいというから、是非、その声を聞いてみたいものだ・・・大阪出身の私は大阪弁を喋る女の子には弱い(笑)。素朴で素直な性格はメディアやファンの受けも良いらしいから、真央ちゃん二世の(と言わず真央ちゃんを超える)人気と活躍を期待したい(まだ成長期で体形が変わるだろうから調整が大変だろうけど)。
 上の写真は、先週、通りがかった日比谷シティ隣のデコレーション。早いもので今年もあと三週間を切った。
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