かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

ファンタジーと童話

2013年09月06日 21時00分55秒 | みゆみゆとの生活
みゆみゆは、ハリーポッターで言うと「ルーナ・ラブグット」、ドラゴンライダーシリーズで言うと「アンジェラ」だね。

と言ったら、とても嬉しそうにしていました。
どっちも、ちょっと不思議な魔女です。

そして、こう返されました。

お母さんは、ハリーポッターで言うと「おせっかいなマクゴナガル先生」、ドラゴンライダーシリーズで言うと「心配性なナスアダ」だね。心配性って言うか、つまりおせっかいなナスアダ。

はい。
おせっかい、ということが言いたかったわけね
思春期入口女子らしいご意見をどうも。

ファンタジーが大好きなみゆみゆの将来の夢は、作家。
今のところ、新見南吉が目標らしい。
「私は賢治派じゃなくて、南吉派だから」とこの前言ってた。

先日の合唱団の本番は、その南吉のライバル(?)、宮沢賢治作品をモチーフにした交響曲の児童合唱で。
「星めぐりの歌」は本当に素晴らしく、感動しました。
よくわからないと思いますが、このコンサートはちょっと特殊で、映像の「初音ミク」と共演してました
作曲の冨田勲先生と指揮の大友直人先生の対談もあり、貴重な経験でした。

あ、話がそれた。

本番に備えて、「賢治派」の私としてはどうしてもみゆみゆに賢治の作品を読んでほしく、みゆみゆをなだめたりおだてたりして、なんとか文庫版で読ませました。
読み始めると、さすがは読書家みゆみゆ。
あっという間に「銀河鉄道の夜」も「風の又三郎」も読み、本番もその2冊を楽譜と一緒にリュックに入れて行きました。

みゆみゆ、本番前の楽屋でお友達に、「お父さんがラッコの毛皮をもってくるよ」と突然言って、引かれたらしい。
それを聞いて、思わず笑いました。
それは、「銀河鉄道の夜」でジョバンニがクラスの子にはやしたてられる言葉なのです。
みゆみゆは、「意外とみんな、銀河鉄道の夜読んでないんだね…。よかったー。みんな、南吉派なんだ」と言っておりました。

・・・みゆみゆ。
世の中の全ての人が、南吉派と賢治派に分かれるわけではありませんから

ところで、ファンタジーと童話は少し違います。
みゆみゆが目標としているのは、「新見南吉の童話」ですが、みゆみゆが書こうとしているのはどうやら「冒険ファンタジー」のようです。

夏休み、子供向けの小説賞に応募すると言って、小説を一篇、書きあげました。
ほんの3枚の読書感想文にあんなに苦労したはずなのに、自分の書きたいことはスラスラ書けるらしい。
原稿用紙14枚の、なかなかの大作でした。
もちろん荒削りだし文章的にも小学生なのでまだまだだけど、みゆみゆ独自の世界観があって面白い、と感じました。
「ブログには絶対載せないで!」と本人の強い希望があるので載せられませんが。
その理由は、どうやら完成作品が不本意だったらしい。
「こんな短編ではダメ!私はハリーポッターのような、ちゃんとした長編が書きたいの!」だそうな。

夢は大きく。
みゆみゆらしく。だね。