宇宙システム工学の冨田信之氏がチャレンジャ事故について最近書いていることは、原発「もんじゅ」にも共通するのではないかと思う。
氏は、「設計不良とその発見」「リスク要因の除去」のふたつをあげている。そしてつぎのように述べている。・・・・・「実施者がその属する組織の文化の中に安住して、官僚的・事務的に物事を処理するようになると致命的な事態を招くこともあることをチャレンジャ事故は教えている。・・失敗があると、よく信頼性・品質保証の向上が取り上げられ、その関係の組織や管理基準の新設、強化などがおこなわれる。・・組織が複雑化・官僚化し、管理基準が増えて、かえって別のリスク要因を生み出している・・・。基準を守ることに汲々として日常的な事務処理になってしまうといつかは大事故が起こる。」・・・
一方、わたしは東海村のJCO事故の報告書にふれて、2005年3月県議会で次のように述べた。
・・・・「実は原子力の事故は私、議会でも指摘しているように繰り返し福井県でも起こっているし、全国各地でも起こってきている。・・・先日、JCO事故の日本原子力学会JCO事故調査委員会の報告書が出た。これを見るといろんなことが書かれているが、僕があれと思ったのは、こういうことが書かれている。原子力安全委員会のこのウラン加工工場事故調査委員会の報告書に示された合計113の提言のうちの相当数を初めとして、多くの提言がフォローアップのないまま放置されているのが事実である。また、事故の教訓を取りまとめて一般化された提言という形で示すことによって事故が決着済みのものとみなされる。事故に関する通念的な理解を固定化し、記憶の風化を促す効果が生じることも否定できないというふうに書いてある。非常に教訓的な報告書だと思う。だから、やはりこういうものでも、関電はこういう報告書を出しました、国はこういう報告書を出しましたということで、一丁あがり式でこういうのをどんどん出していく、あるいはここで議会のいろんな意見もあり、専門家のいろんな意見もあり、一つ一つ確認されたことがフォローアップされていかないという危険だってあるのだということをJCO事故の教訓は示しているのである。この点は今後きちんとしていかなければいけないというように思う」・・・・・
冨田氏が「官僚的・事務的に物事を処理するようになると致命的な事態を招くこともある」と指摘しているように、国や県や県議会議員にだす書類だけうまくまとめていく手腕だけでは、肝心なことが「フォローアップのないまま放置されている」ことが起こっているのではないか。
ましてや、お門違いの県の「新幹線陳情」に付き合ったり、かつて週刊誌などにも取り上げられたように、「税金で県会議員に酒食の接待」をしているようなことは今ではないと思うが・・・。(これには後日談があり、私が某自民党県議に「接待うけたのか」と聞いたところ、「俺の話しは1時間2万円だ」と開き直ったのには驚いたが)
兎も角、原発「もんじゅ」のナトリウム火災事故・これにつづくトラブルの続発は起こるべくしておこっている、ということではないか。県民の安全と、税金の節約のためにも「もんじゅは永久停止」がいい。
氏は、「設計不良とその発見」「リスク要因の除去」のふたつをあげている。そしてつぎのように述べている。・・・・・「実施者がその属する組織の文化の中に安住して、官僚的・事務的に物事を処理するようになると致命的な事態を招くこともあることをチャレンジャ事故は教えている。・・失敗があると、よく信頼性・品質保証の向上が取り上げられ、その関係の組織や管理基準の新設、強化などがおこなわれる。・・組織が複雑化・官僚化し、管理基準が増えて、かえって別のリスク要因を生み出している・・・。基準を守ることに汲々として日常的な事務処理になってしまうといつかは大事故が起こる。」・・・
一方、わたしは東海村のJCO事故の報告書にふれて、2005年3月県議会で次のように述べた。
・・・・「実は原子力の事故は私、議会でも指摘しているように繰り返し福井県でも起こっているし、全国各地でも起こってきている。・・・先日、JCO事故の日本原子力学会JCO事故調査委員会の報告書が出た。これを見るといろんなことが書かれているが、僕があれと思ったのは、こういうことが書かれている。原子力安全委員会のこのウラン加工工場事故調査委員会の報告書に示された合計113の提言のうちの相当数を初めとして、多くの提言がフォローアップのないまま放置されているのが事実である。また、事故の教訓を取りまとめて一般化された提言という形で示すことによって事故が決着済みのものとみなされる。事故に関する通念的な理解を固定化し、記憶の風化を促す効果が生じることも否定できないというふうに書いてある。非常に教訓的な報告書だと思う。だから、やはりこういうものでも、関電はこういう報告書を出しました、国はこういう報告書を出しましたということで、一丁あがり式でこういうのをどんどん出していく、あるいはここで議会のいろんな意見もあり、専門家のいろんな意見もあり、一つ一つ確認されたことがフォローアップされていかないという危険だってあるのだということをJCO事故の教訓は示しているのである。この点は今後きちんとしていかなければいけないというように思う」・・・・・
冨田氏が「官僚的・事務的に物事を処理するようになると致命的な事態を招くこともある」と指摘しているように、国や県や県議会議員にだす書類だけうまくまとめていく手腕だけでは、肝心なことが「フォローアップのないまま放置されている」ことが起こっているのではないか。
ましてや、お門違いの県の「新幹線陳情」に付き合ったり、かつて週刊誌などにも取り上げられたように、「税金で県会議員に酒食の接待」をしているようなことは今ではないと思うが・・・。(これには後日談があり、私が某自民党県議に「接待うけたのか」と聞いたところ、「俺の話しは1時間2万円だ」と開き直ったのには驚いたが)
兎も角、原発「もんじゅ」のナトリウム火災事故・これにつづくトラブルの続発は起こるべくしておこっている、ということではないか。県民の安全と、税金の節約のためにも「もんじゅは永久停止」がいい。