前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

 kei.sugar 「多喜二の愛した音楽」

2009年03月17日 | Weblog
先日の敦賀市での演説会で市田書記局長が小林多喜二にふれ、「どんな弾圧をうけても信念を曲げない人。国民にとってこれほど頼りになる存在はなかった」と話されました。
   kei.sugarのCD「多喜二の愛した音楽」を帰ってから聞きました。小林多喜二が文学だけでなく、音楽にも関心をもち深い造詣があったことがしのばれる作品です。
歌詞につけられたkei.sugarさんのコメントも素晴らしい。
いくつか紹介しましょう。

     ★

ラ・マルセイエーズ
フランス国歌

いざ進もう祖国の子どもたちよ
栄光の日がやってきた
血塗られた暴政の軍旗がひるがえる
聞こえるか獰猛な兵士らのうなり声が
迫ってくる
われらの子や妻たちののどをかききるために
武器を取れ市民よ
隊を組め
進め、進め
彼らのけがれた血が
われらの大地を染めるまで
(Kei.sugar日本語訳)

ラ・マルセイエーズは、歌っていると気分が高揚するフ
ランス国歌。弟三吾さんの回想によると、多喜二はこの曲
を原語のフランス語で歌っていました。

     ■
二一ナ チャンビ作曲(イタリヤ語)

Tre giomi son che Nina,che Nina,che Nina
in letto se ne sta,in letto se ne sta.
Pifferi,timpani,cembali,
svegliate mia Ninetta,svegliate mia Ninetta,
acciò non dorma più,accio non dorma più,
svegliate mia Ninetta,svegliate mia aninetta,
acciò non dorma più,accio non dorma più.

私の二一ナ
三日経っても目覚めぬ二一ナ
笛、太鼓、シンバルで
目覚めよ二一ナ、目覚めよ二一ナ
これ以上眠らぬよう
目覚めよ二一ナ、目覚めよ二一ナ
これ以上眠らぬよう
(Kei.Sugar日本語訳)

愛する人を再び目覚めさせようとする「二一ナ」。
その歌詞が、特高警察のひどい拷問を受けて死んだ多喜
二の遺体に向かって、母セキさんが、「あんちゃん、みな
さんの見ている前でもう一度立て。立ってみせろ」と慟哭
した姿と重なります。

    ■
まぼろしの影を追いて(賛美歌510番)
1.まぼろしの影を追いて浮き世にさまよい
うつろう花に誘われ行く汝が身のはかなさ
※春は軒の雨秋は庭の露
母は涙乾く間なく祈ると知らずや

2.幼くて罪を知らず胸に枕して
むずがりては手に揺られし昔忘れしか
※繰り返し

3.汝がために祈る母のいつまで世にあらん
とわに悔ゆる日の来ぬ間にとく神に帰れ
※繰り返し

多喜二が少年時代にきょうだいでよく歌った歌。治安
維持法により逮捕、勾留されていた多喜二に、姉のチマ
さんは、母セキさんの代筆として送った手紙に、この曲
の歌詞を添え、「この歌が今こそ始めて、本当の意味をもっ
て、お前が独房の中で思い起し、歌わなけれならない歌だ」
と書いたそうです。その歌詞からは、セキさんやチマさ
んの多喜二への思いがしのばれると同時に、母や姉の思
いを理解しつつ、自らの信念を貫こうとした姿に心揺さ
ぶられます。

     ■
そして、Kei.Sugarさんの作詞・作曲。

多喜二へのレクイエム Kei.Sugar詩・曲

1.目の前の苦しみから背を向けたくなるとぎ
私は思い出すだろう多喜二あなたのことを
貧しさと束縛から人々を解ぎ放つため
あなたは小説を書き続けたそれだけで殺された人
※どれだけ生ぎたかっただろう
どれだけ語りたかっただろう
どれだけ書き続けたかっただろう

どんなに愛したかっただろう
あなたが命をかけ守ろうとしたもの
今私たちがこの手で守りぬきたい
この時代を生きる私たちが

2.いいようのない悲しみにつつまれたとき
私は思い出すだろう多喜二あなたのことを
闇があるから光があると愛する人を励ました
その身を試練に置ぎながらいつもほほえんでいた
※繰り返し(ハングル米澤清恵訳)

3.この国があやまちを再ぴおかさぬよう
私は胸に刻もう多喜二あなたのことを
あなたを語ることは過去を見つめ
未来を語ること
今日に感じ明日に伝える多喜二あなたのことを
※繰り返し

あなたが命をかけ守ろうとしたもの
今私たちがこの手で守りぬきたい
この時代を生きる私たちが



多喜二が目の前にいるような気持ちで、自分に問いかけ
るように詩を書きました。1926年10月2目付けの日記
「ベートーヴェンの第九交響楽のようなのがつくりたい」
という言葉にふれ、歓喜の歌が、多喜二の創造、生へのエ
ネルギーのように思えました。07年4月、韓国で歌った
ハングルの詩を加えて。

     ★

    多喜二は虐殺される3ヶ月前に、弟の三吾さんとベートーベンのバイオリン協奏曲の演奏会に出かけたそうです。
革命に身を投じ、文学でたたかいを描き鼓舞し、音楽を愛した多喜二。
29歳の若さで生きることを封じられた青春。
市田書記局長は多喜二の生き様を紹介し、「この日本共産党の党名を変えるわけにはいきません」「日本共産党を語り、総選挙に勝ちましょう」と訴えられました。
    「派遣ぎり」吹き荒れる日本。「蟹工船」で注目をあつめた多喜二。その豊かな感性を多くの人が知れば素晴らしいと思ったCDでした。

     ★

 CD「多喜二が愛した音楽」のお問い合わせは、
office hara 06-6882-0232。  1500円です。



やっぱり介護保険認定見直し

2009年03月17日 | Weblog
今朝のNHKニュース・・・・・・介護保険制度で介護が必要な度合いを判定する「要介護認定」について、厚生労働省は、来月から調査方法を見直すことにしていますが、利用者などから強い反発が相次ぎ、導入を半月後に控えて判定基準の一部を修正する方針を固めました。厚生労働省は、来月から調査方法を見直すことを決め、先月、新しい判定基準を示しました。しかしこの内容について、利用者の団体などから「多くの人が実態より軽く判定されるおそれがある」と強い反発が相次ぎました。このため厚生労働省は、調査方法を再度見直し、判定基準の一部を修正する方針を固めました。例えば「移動」という項目の場合、寝たきりの人は、そもそも移動の機会がないとして「介助なし」となっていましたが、修正後は全面的に介助が必要な「全介助」と判定することになります。また、認知症の人の買い物についても、1人で代金を支払うことができるとして「介助なし」となっていましたが「一部介助」に修正します。厚生労働省は、今月中に再修正した判定基準を全国の市区町村に通知し、今後も必要に応じて見直すことにしています。・・・・・・・
    これまで民主医療機関連合会などは独自調査にもとづいて、「凍結」をもとめてきました。・・・・・民医連が行った厚労省との交渉では、同省は新しい聞き取り調査の基準を用いた場合、一次判定が軽度に出る傾向があることを認めました。厚労省が昨年行った約三万件のモデル事業でも、二次判定での変更率が現行方式の29・8%から新方式の18・3%へと大幅に低下していました。生活実態と比べて低い一次判定が出た場合、二次判定でも是正されない恐れがあります。民医連は(1)四月からの新方式実施の凍結(2)モデル事業などの検討内容の公開(3)認定制度全体の総合的な検証と改善(4)国会での審議―を求めています。(しんぶん赤旗)・・・・・・
    わたしも参加した社会保障推進協議会の福井県との交渉でも同様の申入れをおこなっています。
    現場の実態をみない、現場の声を聞かない行政の顛末は障害者自立支援法、後期高齢者医療制度でも実証済みです。
    国民の実態に目をこらし、耳を傾ける国政への転換がもとめられています。