前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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日本版「ワルキューレ」を期待

2009年03月22日 | Weblog
  トムクルーズ主演の「ワルキューレ」を福井駅前で観た。実話にもとづいただけあって骨太の映画だ。
   あらすじを書くとこれから見る方に申し訳ないので詳しくは書かないが、ナチスドイツ下での、ヒトラー政権に反対する軍人のクーデター計画の物語。将校のシュタウフェンベルク大佐は、ヒトラー総統の考え方や政策に疑問を抱き、「愛しているのは祖国であって、ナチスでない」の思いからレジスタンスに参加。実在の人物、そして当時の関係者にも丁寧な取材をした作品というだけに、見ごたえがあった。
   映画のキャンペーンのために妻子と来日したトムが、「アクションとサスペンスがあり、人がどういう風に生きるべきかが描かれている映画」「ドイツにも、ナチスに賛成しなかった人がいて、祖国の未来のために自己犠牲を払った人がいたことに大きな感銘を受けた」と語っていたそうだが、そういう人物に彼自身が感動し役が成功したと思う。
    レジスタンス運動についても、トムは「自分たちの命ばかりか、家族の命を奪われてまで行動を起こした姿を見ていると信じられない思い。あのような社会状況下で高潔さを持てるなんてすばらしいとしかいいようがない」と語っている。

             ★

   ヒトラー・ドイツと連合し、戦争をしていたのが当時の日本。いまだに当時の戦争を賛美する声もあるのが日本。ドイツでは考えられない。
  日本でも阪口喜一郎らは公然と戦争に反対した。
当時の日本共産党は、東京、大阪の陸軍各連隊、呉、横須賀の軍港、戦艦長門、榛名、山城など、兵営や軍艦のなかにも党組織をつくり、呉では『聳ゆるマスト』、全国的には『兵士の友』などを発行して、兵士や水兵の中にも反戦闘争をひろげた。
   阪口喜一郎は1931年日本共産党に入党。32年から呉軍港の新聞「聳ゆるマスト(そびゆるマスト)」を創刊し発行を続けるが同年11月、東京上野憲兵隊により逮捕され、呉憲兵隊に転送。
    1933年12月27日未決中に、拷問と激しい虐待のため広島刑務所で獄死。享年31歳。
    1982年、獄死50周年を機に、故郷の和泉市黒鳥山公園に「阪口喜一郎顕彰碑」が建立されている。 

   日本の映画人による日本版「ワルキューレ」を期待したいもの。